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モノづくりの精神とCSR |
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2007年6月に富士ゼロックスの社長に就任しました山本忠人です。弊社のサステナビリティレポート2007をご高覧賜りまして誠にありがとうございます。 私は富士ゼロックスに入社して以来39年間、技術畑を中心に歩んでまいりました。エンジニアは、お客様の驚きが満足に変わる一瞬のために懸命に知恵を絞ります。そのために、私はお客様の業務の現場を知り、お客様がまだお気づきではない課題の解決方法を考え、望まれる商品を合理的な価格で安定して提供することに専心してまいりました。こうした地道な努力を愚直に継続することが、本当のお客様の満足につながるのだと、私はそのように考えております。 富士ゼロックスでは、1970年代にTQC(統合品質管理)活動を導入したときから、「我々の品質はお客様の満足」を合言葉に全社が一丸となって品質の向上に努めてまいりました。 その一方で、1992年に「よい会社構想」を宣言しました。これは、富士ゼロックスの企業としてのビジョンであり、強い・やさしい・おもしろいの三要素をバランスよく備える会社を目指そうというものです。 そして、2007年3月、TQC活動、よい会社構想など、従来からの考え方をもとにして、「企業品質」と呼ぶ新しい経営指針をまとめました。その意味するところは、「品質」を「お客様の満足」にとどまらず「社会のニーズに合致すること」に拡大して考える視点にあります。これは富士ゼロックスの関係者が将来に引き継ぐべき基本的な価値観ですので、私も「企業品質」の考え方に基づき、富士ゼロックスの健全なる成長を牽引する所存です。 |
私が大切に思うこと |
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私は、企業の社会に対する責任(CSR)は、すべての役員・従業員が社会との接点を豊かにし、ステークホルダーと対話することで、その信頼と満足を高める活動と考えています。見栄えに流されないよう、社会が求める本質は何か、現在の富士ゼロックスが確実に約束できるのはどこまでか、将来にわたって続ける覚悟ができているか、といった点を真剣に考えてから活動するよう、社長として注意深く進めていきたいと存じます。 また、これまで富士ゼロックスが皆様にお約束したことは、私が責任を持って引き継いで実現してまいります。2006年のサステナビリティレポートでは、前社長の有馬利男が三つの挑戦課題を宣言いたしました。これらにどのような進展があり、どのような課題が生まれたか、本年の「ハイライト」記事は、そうした観点で報告申し上げます。 |
ドキュメントサービスを通じてお客様のCSRに貢献 |
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第一の挑戦課題「社会からの期待に応えられる有益なドキュメントサービスの創造」につきましては、お客様の食品トレーサビリティ・システムの構築支援を題材に、富士ゼロックスのドキュメントサービスがお客様のCSR活動にどのように役立っているか、現状と課題を報告いたします。 当社のビジネスはBtoBが基本ですので、お客様のCSR促進を積極的にお手伝いすることで社会への価値提供に寄与することが可能です。すなわち、お客様の先にある社会のニーズを理解し、それをお客様に提案し、一緒にシステムを構築させていただくことで、我々の本業でのCSRは成り立っています。 ハイライト1では、食の安全を題材に、社会の情報基盤を変革しようという富士ゼロックスのビジネスの方向性をご覧ください。 |
取引先様と学びあうCSR調達 |
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二番目の挑戦課題「社会性に配慮したグローバル事業の展開」につきましては、CSR調達を導入する上で、どのような問題につきあたり、何を学んだかを報告します。 企業はいま、グローバルなビジネス競争に打ち勝つため、技術開発、コストダウン、品質向上、製品安全の困難な課題に必死に取り組んでいます。環境、人権・労働、企業倫理の対応が後回しになる局面もないとは言い切れません。まだCSRに取り組む余裕はないとの声も聞こえてきます。 しかし、私はCSR調達への対応は、商品の品質の一部と考えています。その対応を確実にすれば、品質(Q)、コスト(C)、納期(D)に必ず良い影響が生まれます。そうした価値観を取引先様と共有し、責任の範囲を広げていくことで、我々のビジネスのあり方がよりいっそう社会の期待に沿うものになると信じております。 ハイライト2では、取引先様との連携をいっそう強化して社会への責任に応えようとする富士ゼロックスの姿勢をご理解ください。 |
海を越えて「人を起点とした経営」を実践 |
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第三の挑戦課題「社員の“おもしろい”と思う心を沸き立たせる環境の構築」につきましては、富士ゼロックスコリア(韓国)を例に取り上げ、現地社員の主体的な活動によって、富士ゼロックスの企業品質が具現化されていく様子を報告します。 富士ゼロックスコリア(韓国)は1997年のアジア通貨危機の影響などで業績・財務が悪化し、従業員の雇用確保も厳しい状況に至りました。その後、経営陣と従業員との信頼関係が築かれ、順調な回復をみせています。こうした動きは、労使紛争が頻発する韓国の社会でも高い評価を受けています。何よりも現地の役員・従業員の主体的な活動によって富士ゼロックスの「人を起点とする経営」が実践されたことに、私は大きな喜びと誇りを感じております。 ハイライト3では、経営の理念がグローバルに共有することで現地の役員・従業員の主体的な活動につながった経緯にご注目ください。 |
グローバルで通用する品質の確立を目指して |
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富士ゼロックスのビジネスはこれからますますグローバルに広がっていきます。当然商品に求められる品質やそれを支える経営もグローバルな対応を求められます。 そこで私は、次の三つの施策に取り組むことによって、社会から信頼を獲得し、富士ゼロックスが逞しいグローバル企業に成長することを、皆様に約束いたします。 一つ目は、CSRの精神に基づいたモノづくりを推進します。高品質で安全な商品を提供するのはもとより、自社における環境負荷低減を強化し、併せて、お客様や社会における環境負荷低減にも積極的に取り組みます。また、サプライチェーン全体を視野に入れてQCDの強化に加え人権、労働環境、リスク管理を取引先様と一緒に推進してまいります。 二つ目は、当社が創業以来マーケティングの思想としている“モノ”ではなく“効用”の提供、すなわちソリューション・サービスにおいて、トレーサビリティの保証や内部統制の強化など、お客様のCSRに役立つ価値提供を強化してまいります。 三つ目は、国内外を問わず、オール富士ゼロックスで働く従業員がCSRの理解を深め、高い企業品質に向けて、やりがいを持って、いきいきと働ける環境をつくってまいります。 いずれのテーマも、一朝一夕に成果が生まれるものではありません。私も、コンプライアンスや商品安全などの基本をしっかり押さえ、時間をかけてじっくり取り組む所存です。2007年はその基礎を固める期間と考えております。我々の活動の進め方につきまして、皆様のご意見をお聞きする機会を数多く設けますので、忌憚のないご指摘をお寄せくだされば幸いに存じます。 |
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