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倫理・コンプライアンス

お客様・従業員・地域社会等の信頼を損なわないように企業市民として良識を踏まえて行動することは、当社の関係者が共有する基本的な価値観の一つです。創業以来、歴代の経営トップはそろってフェアな企業行動を強調し、これを実践してまいりました。
しかし、世界の大企業で不祥事が後を絶たないことから、企業における全社的なリスク統制と厳正な情報開示が従来に増して強く求められるようになりました。これに対する社会的責任を果たすため、富士ゼロックスおよび関連会社では、2003年から企業倫理・コンプライアンス体制の再構築に取り組み、さまざまな施策を進めています。

倫理・コンプライアンスに関する基本方針

当社は2002年に、当社および日本国内の関連会社共通の倫理・コンプライアンスに関する行動方針を定めました。この内容は、倫理・コンプライアンスに関して当社が目指す姿を明示することを目的として、2004年2月に制定した「倫理・コンプライアンス管理規定」の中で次のように明記されています。

1. 倫理やコンプライアンスに照らして問題のある活動には関与しない。 2. 違反、逸脱、過失等は素直に認め、すみやかに是正措置と再発防止措置を講じる。 3. 組織における役割、責任、権限ならびに情報の伝達経路を明らかにする。 4. すべての役員および社員に対して十分な教育と厳格な評価を継続して行なう。 5. 管理方針とガイドラインにもとづき、すべての対象組織において毎年度、適切な自己監査を行なう。  6. 十分な要員と予算を配して、経営の優先課題として活動に取り組む。

これは当社が以前から続けてきた取り組みを改めて文章化したもので、新しく考えた内容ではありません。理念を掲げることは簡単ですが、それを一人ひとりの行動に定着させるには経営トップの強い意志と体制・仕組みの充実が必要です。この行動指針はそうした私たちの気付きを次世代の役員・従業員にも引き継いでもらいたいという気持ちを込めてつくりました。

倫理・コンプライアンス推進体制

当社の倫理・コンプライアンス体制において大きな役割を果たすのが、2003年9月にリスク&エシックス会議の直轄組織として発足した「倫理・コンプライアンス委員会」です。法務担当の専務取締役を委員長とし、研究・技術開発・生産・営業・カストマーサービス担当の各常務執行役員、人事・総務・経営監査・CSR担当の各部長、国内関連会社(3社)の社長、顧問弁護士が委員を務めています。事務局は法務部が担当し、原則四半期に一度の割合で開催されます。
企業倫理・コンプライアンスに関係する重要な施策の企画・導入・フォローはこの倫理・コンプライアンス委員会で審議し、必要に応じて上位の機能会議体で正式決定されることになります。

倫理・コンプライアンス委員会推進体制

富士ゼロックスのコンプライアンス体制

2007年度の取り組み

当社では、1997年から社員行動規範の遵守に関する諸活動を進め、企業倫理やコンプライアンスに関する基本的な事項を社内に周知・徹底させてきました。さらに、2003年から企業倫理・コンプライアンス体制の強化・再構築を図り、高い倫理観を醸成し、法令遵守を徹底して、企業品質をさらに向上させるとともに、従業員とその家族の安全を守ることを目指して、社員行動規範の展開や企業倫理研修の充実、不正防止プログラムの導入などに取り組んできました。2007年度は「倫理・コンプライアンス推進責任者の選任」「テーマ別コンプライアンスガイドラインの整備」などの活動を重点的に推進しました。
こうした倫理・コンプライアンスへの取り組みの成果の一つとして、年に1回従業員を対象に実施されるモラール・サーベイの結果が挙げられます。2007年度は、「私たちが大切にすること」で掲げられた10の価値に基づいた行動をしているかという設問において、「高い倫理観」は、10の価値の中で最も高いスコアを記録しました。これは、従業員の間で企業倫理や法令遵守についての意識が高まっていることの表れだと考えています。

倫理・コンプライアンス推進責任者の選任

2007年度は、当社の各部門、全関連会社において、倫理・コンプライアンスに関する責任体制を明確にするため、各推進責任者の選任を行ないました。上記に挙げたようなさまざまな教育活動について、この責任者のネットワークを通じて広げていくことで、さらに効率的・効果的なものにしていくことを狙いとするものです。これまでは、専任の担当者をおいていない関連会社に対しては、富士ゼロックスの総務部が倫理・コンプライアンスに関する支援を行なっていましたが、推進責任者を関連会社各社が自ら選ぶことで、各社の実情に沿った、より実効性のある施策を各社が主体的に行なっていきます。

社員行動規範の改定

当社は2006年、倫理・コンプライアンスに関する企業への社会的要請の高まりに対応するとともに、当社が2002年から参加している国連グローバル・コンパクト(人権尊重などの理念)を活かすことを目的として、1997年制定の社員行動規範(1999年、2002年改定)の全面改定を行ないました。単に法令や決められたルールを守るためのものではなく、当社が掲げる経営理念を、従業員一人ひとりの行動を通じて実現していくために必要なことを定めたものです。

2007年度は、この新しい行動規範の浸透と定着のために、ガイドブックを作成して従業員への周知教育を進めました。このガイドブックは、具体的な事例とそれに関する法的な背景解説も含めたものです。一部を富士フイルム株式会社と共通で作成しました。また、巻末には「行動規範に沿って行動する」旨を宣言する「宣言書」が付されており、全従業員にこの宣言書の署名・提出を義務づけています。国内関連会社・販売会社においても、取締役会での決議を経て、正式にこの行動規範とガイドブックが使用されています。
また、この新しい行動規範は海外関連会社・販売会社においても基本的に同じ内容で運用される予定であり、現在規範とガイドブックの多言語対応を進めています。

社員行動規範と行動規範ガイドブック

テーマ別コンプライアンスガイドラインの整備

2004年から実施した法令基礎教育と並行して、倫理・コンプライアンス委員会が主体となり、特に法的リスクが高いと判断した法令分野の遵守事項を整理した、ガイドラインの整備を進めています。単なる法令紹介ではなく、現場で実際に生ずる疑問や悩みへの回答を取り入れた、当社の実務にあわせた形のガイドラインです。
2007年度は、それまで発行されていた「官公庁営業」「下請取引」「環境規制」「人材派遣請負」「会社法」「輸出入」の各ガイドラインに加え、「独占禁止法」に関するガイドラインを発行しました。これは、富士フイルムホールディングス株式会社および富士フイルム株式会社と共同で作成したものです。発行後には、各部門・各関連会社の倫理・コンプライアンス推進責任者等を対象に、今後の教育を徹底していくための説明会を行ないました。
また、巻末には、社員が自己監査に用いることのできるチェックリストを付加しました。このガイドラインによって、倫理・コンプライアンスに関するPDCAサイクルを日常的に根付かせるとともに、年に2回、各本部・各社単位での自己監査も行なっていく予定です。今後発行・改訂するガイドラインにも、すべてこのチェックリストを添付していきます。また、ガイドラインの中身は法律の改正にあわせて随時見直していきます。

海外現地法人での取り組み

当社は、日本国内の関連会社においても、倫理・コンプライアンス管理体制の展開を進めてまいりましたが、2005年度からは海外現地法人における倫理・コンプライアンス管理体制の構築に取り組んできました。
2005年4月には、11カ国の海外販売会社において、それぞれコンプライアンスの推進責任者を任命。その約半分は現地国の弁護士資格を持つ従業員としました。
それと同時に、この推進責任者らをメンバーとするCompliance Action Meetingを結成して、毎年2回会議を開催、監査のモニタリング報告や情報共有をしています。この会議を通じて、海外関連会社は各国の法令に沿ったチェックリストを作成しています。2007年度は、海外販売会社に加え、海外の生産拠点においても、チェックリストの作成を進めています。富士ゼロックス深センで作成したチェックリストをモデルケースとして、上海の生産拠点でもチェックリスト作成を進めており、今後も各生産拠点で順次自己監査をするための仕組みを整備していきます。

今後の方向性

今後の基本方針としては、テーマ別ガイドラインの充実をはじめ、これまで進めてきた取り組みをさらに発展させていくことが挙げられます。
中でも、特に力を入れて取り組んでいこうとしているのが、従業員に対する教育活動です。2008年度は、当社および日本国内の関連会社におけるコンプライアンス教育の導入を企画しています。テキストは富士フイルムホールディングスおよび富士フイルムと協力して作成し、従業員が基礎的な法律全般に関する知識を身につけることを狙いとします。
このほか、テーマ別ガイドラインに関する教育も含め、一時的なものではなく、定期的・継続的な教育活動によって、従業員の間に知識や意識を根付かせていくことを目指します。
また、海外関連会社については、近年アジア諸国で相次いで制定の動きがある独占禁止法について、チェックリストを作成し、自主監査の項目に組み込んでいきたいと考えています。また、輸出入に関するコンプライアンスについても、さらに強化していく予定です。

CSR推進の自己評価」もあわせてご覧ください。

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