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複合機内では、機内の冷却や粉塵回収等を行うために、図1のような排気ダクトを設け、エアフローを形成しています。排気ダクト内のエアフロー設計は、限られた少ない風量を各吸引口に最適に振り分けることが重要であり、富士ゼロックスでは熱流体解析を利用して、分岐ダクトの設計や排気ダクト吸引口の風量バランスの最適化を行っています。
排気ダクト設計における熱流体解析には、高い解析精度が求められます。その実現には、冷却Fanの特性や排気ダクト形状を正確に解析モデル上に反映することや、流体解析パラメーターのメッシュサイズ※1やメッシュのアスペクト比※2などを適切に選択することに加え、剥離現象などの乱流状態を再現した解析条件を設定することが重要です。剥離現象とは、図1のC部のようなダクト形状が大きく変化している屈曲部で起こり、局部的に流体の挙動が乱れる現象で、吹き溜まりの様な渦が発生します。このように剥離現象が影響する場合は、屈曲部の形状を正確にモデル化した上で、乱流状態を再現する解析条件を設定することが必要です。
図1:熱流体解析結果例
(排気ダクト風量バランス最適化後の風速)
次に、熱流体解析で図1の排気ダクトの風量バランスを最適化した事例を示します。まず排気ダクト形状や剥離現象などを再現した排気ダクト熱流体解析モデルを作成し、排気ダクトの物理量が精密に解析モデルに反映されているかを確認します。その後、その解析モデルから、吸引口A,Bの風量および風量バランスを解析します。その結果、図2に示すように吸引口Aでは目標風量値を大きく上回っていますが、吸引口Bは目標風量に達していない事が明らかになりました。
そこでダクト内の圧力損失を増加させずに、吸引口AとBの風量バランスを改善する方法を熱流体解析で検討しました。検討の結果、ダクト内に仕切り板Dを設けることが風量バランス調整に有効であることが判明し、仕切り板Dの形状や位置を最適化し、図3に示すように、限られた総風量(吸引口A・Bの風量の和)の中で吸引口A・Bの風量バランスを整えました。
図2:吸引口の風量(最適化前)

図3:吸引口の風量(最適化後)