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セキュリティーペーパー技術

インターネットをはじめとするネットワークの革新に伴い、大量の情報を瞬時に送受信することが可能となりました。一方、個人情報保護法・J-SOX法の施行に伴い、大量の個人情報や顧客情報を扱う企業や官公庁では、情報漏洩リスクへのきめ細かい対応が求められています。

日本ネットワークセキュリティ協会(JNSA)が公表している「2008年 情報セキュリティーインシデントに関する調査報告書」によると、情報漏洩インシデントの約56%が紙媒体を経由しています。紙媒体のセキュリティーに関しては、コピーすると「機密文書」の文字が浮かび上がる仕掛け(地紋印刷)の複製抑止技術や情報漏洩経路を特定する技術が主なもので、紙一枚一枚の持ち出しを物理的に監視する技術はほとんどありません。

そこで、富士ゼロックスでは、普通紙に特殊機能材料を漉き込み、それを検知することにより、紙文書の情報漏洩を物理的に監視する技術を世界で初めて開発しました。

普通紙に漉き込んだ特殊材料は、数十ミクロン径の極細線であり、弊社の複合機・プリンターで通常に使用できます。そして、この特殊材料を検知するセンサーを建物やオフィスの出入り口に設置することで、機密文書を不正に持ち出そうとする行為に対し履歴を記録し漏洩の実態を遠隔から監視・評価することができます。また、スキャナーや複写機にセンサーを搭載することで、スキャンや複写行為を禁止できます。さらに、シュレッダー挿入口にセンサーを設置し、誤って機密文書を廃棄するミスシュレッドを防止することも可能となります。

持ち出し禁止、複写禁止、ミスシュレッド防止

本技術では、普通紙に髪の毛より細い(外径40μm程度)の極細線のアモルファス磁性ワイヤーを漉き込んでいます。アモルファス磁性ワイヤーは、一般の磁性材料と異なり、低強度の振動磁界に反応して、磁化反転を繰り返すという特徴的な磁気的性質を有しています。

この特徴を利用して、普通紙に漉き込んだアモルファス磁性ワイヤーに、検知システムの励磁コイルからあるレベル以上の振幅を持つ振動磁界を印加して、磁性ワイヤー内に磁化反転を周期的に起こします。そして、この磁化反転に伴う電気的パルスを対向する検知コイルで検知します。

磁界の透過性により、磁性ワイヤーを漉き込んだ用紙を折りたたみ、背広のポケットに入れて持ち出す行為や、カバンや紙袋に入れて持ち出す行為に対しても、その存在を検出することが可能です。また、この性能は金属物や水と混在する環境においても維持されるため、RFIDでは読取れない、アルミ製封筒内の紙文書の検知や、金属製品(CDや金属アクセサリーなど)と紙媒体(書類や配送伝票など)を同時梱包しても、開梱せずに、紙類容器の外部より検知することもできます。

図1. セキュリティーペーパーの検知原理図1. セキュリティーペーパーの検知原理

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