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お客様に提供するサービスやソリューションの品質レベルを保証するには、お客様先と同じシステム環境での評価が不可欠です。近年、お客様先のシステム環境の大規模化に伴い実機を用いた品質評価環境の構築は難しいという課題がありました。富士ゼロックスでは、この課題を解決するために独自の技術を応用し大規模シミュレーション環境を構築しています。
複合機の稼動情報(エラー情報や用紙排出トレイ、トナーなどに関する警告情報など)やIPアドレスなどの属性情報は常にサーバーで管理されています。システムの大規模化に伴い、1台のサーバーで100台以上の複合機の情報を管理するケースもあります。そこで、デバイスシミュレーター技術を応用しサーバーと複合機の情報を採取し再現するツールを開発しました。このツールによって1台のPCだけで、サーバーと複数台の複合機を管理している環境を作り出し、複合機の稼動情報や属性情報を管理するために必要な大量の情報が正確に流れているか、多数の複合機の長期間連続稼動時にシステムが安定動作するかなどをシミュレーションによって再現し、品質上問題がないことを確認しています。

PCからプリント指示をおこない、複合機からジョブ出力するまでにはPC⇔プリントサーバー⇔複合機間でプリント指示、ジョブ送信、ジョブ受付、ジョブリスト表示・指示、ジョブ出力などの様々な情報が流れています。これらの情報が多数のユーザーのPCから同時にプリント出力指示された場合や複数台の複合機でユーザーから同時にジョブ出力指示が入力された場合に、必要な情報が正確に流れ、処理能力に問題がないことを確認する必要があります。そこで複数ジョブの同時投入や時間当たりのジョブ数を決め自動でジョブ投入をおこなうプリントツールと、複合機の端末操作をPC上で疑似操作できる、EWBエミュレーターを組み合わせて、大規模なユーザー環境を再現したシミュレーション環境を構築し、安定した動作が確保されていることを確認しています。

情報セキュリティーへの関心が高まりICカード認証による電子データの管理をおこなうお客様が増加しています。そのため、多数のユーザーが、複数の複合機でICカード認証を行い、それらを認証サーバー1台で管理するようなケースが増えています。実機を利用したICカード認証評価ではある程度負荷をかけることは可能ですが、過負荷状況を作ることは困難でした。そこで、事前に定義した認証情報をサーバーに認証要求することができる認証ツールを利用することで、PC上で複合機の認証を疑似的に行うことができるシミュレーション環境を構築しました。複数の複合機から同時に大量および連続の認証要求が行われた環境を再現し、品質上問題ないことを確認しています。

大規模シミュレーション環境の構築によって、お客様が要求されるシステム環境を再現し、品質を確認することが可能になりました。これら大規模シミュレーションで得られたさまざまな品質評価結果や評価ノウハウを蓄積し、さらなる品質向上へつなげています。