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デジタル映像制作の現場では、大容量のデータが一瞬も留まることなくネットワーク上を行き来する。効率よく多くのトラフィックをさばきながら、ストレスがなく、安定して稼働するネットワークをいかに構築できるかが、最大の課題だ。大手アニメーション制作会社であるGDHでは、大容量コンテンツの流通に対応した最先端のネットワークを導入している。そのネットワークとはどのようなものであろうか。
*2005年12月時点の情報です。
1992年9月にアニメーションやCGを制作する映像製作会社「有限会社ゴンゾ(GONZO)」として設立。OVA『青の6号』など、多くの優れた作品を次々に発表し、広いファン層を獲得してきた。2000年2月に持ち株会社であり、グループの中核を担う株式会社GDHを設立。その後もテレビ向け作品に加え、劇場向け作品や実写映画事業、オンラインゲーム事業へと活動の領域を積極的に拡大している。


株式会社GDHは、質の高いアニメーション制作で多くのコアなファンを持つ大手アニメーション制作会社だ。テレビ放映用、劇場公開用など、多彩な作品を次々に発表し、その活動領域は順調に拡充されている。現在、多くのアニメーション作品はデジタル化が進んでいる。クリエーターが描いた原画をスキャンしてデジタル化した後は、彩色、特殊効果の追加、編集、音声データの追加……といった行程がすべてPC上で行なわれることになる。当然、制作部門のスタッフはそれぞれが専用のPCを持ち、ネットワークを通じてデータをやりとりしながら作品を作り上げていく。
映像データの特徴は、ネットワークを行き交うトラフィックが非常に大きいことだ。解像度の高い画像データを数千、数万の単位で扱うため、ネットワーク全体にかかる負荷は大きなものになる。こうしたデータを効率よく扱うためには、ネットワーク全体の高速性が欠かせない要件になる。同社でネットワーク構築を担当する小野塚氏は「素材データも大きいですし、ネットワークレンダリングをする機会も増えています。以前よりも、ネットワークの高速性に対する要求度は高まっています」と語る。また、作品の納期の問題と直結するネットワークの安定性も課題になる。テレビ放映用アニメーションの場合、企画段階から1本仕上げるまでに約2ヶ月かかる。しかし、事前の予定通りにスケジュールが進行するとは限らない。制作の後半になると、納期との勝負になってくる。「放映時間が決まっている作品の場合、作品の納期の遅れは許されません。たとえば、何らかの理由でネットワークが数時間ダウンし、制作工程が停止した場合、納期の遅れに直結します。我々のような企業の場合、これが“放送事故”につながる可能性があります。ネットワークの安定性が、重要な要件になるのです(小野塚氏)」。
高速性と安定性……ともすれば相反するこれらの要件が、デジタル映像制作におけるネットワークには求められているのだ。
それまで複数のオフィスで事業を展開してきたGDHが、新宿オフィスへの統合を企画し始めたのは2003年の初夏だった。分散するオフィスを統合することで業務効率を上げることが、大きな目的だったという。新オフィスでのネットワーク構築の検討に入ったのは同年の7月頃。小野塚氏は先に挙げた「高速性と安定性」を兼ね備えた理想のネットワーク作りを目的としたプロジェクトに取り組み始めた。しかし……。「なかなか、理想となるものが見つからずに苦労しました。いろいろなベンダーの機器やソリューションを比較検討したのですが、コレだ!というものが見つからなかったのです」と、小野塚氏は言う。多くの比較検討の中から、同氏が最終的に決定したのが、Nortel Networks社の「Ethernet Switchシリーズ(ESシリーズ)」と「Ethernet Routing Switchシリーズ(ERSシリーズ)」を中心とした構成だった。選定には、主に3つのポイントがあったという。
まず第一に、ESシリーズが持つ“FAST-Stack”機能によって高速化が図れることだった。前述したとおり、デジタル映像制作現場ではネットワークの高速性が重視される。ESシリーズであれば、スタック帯域を有効に使用することでネットワーク全体を高速化できる。「スタッキングすることで数百ポートを一台のスイッチのように扱えるのは、大きな魅力でした」と、小野塚氏は言う。
第二の課題である安定性についても、小野塚氏はESシリーズを評価する。「ESシリーズの安定性については、すでに定評がありました。実際に検証してみても、非常に安定している。これなら、安心してネットワークを構築できると判断しました(小野塚氏)」。
これらに加え、コスト面で優れていたこともあり、2003年10月、小野塚氏はESシリーズを中心としたネットワークを構築することに決定した。実際の導入にあたっては、複数オフィスの統合という問題もあって苦労はあったそうだが、同年の12月にはすべての導入/移転が完了し、現在に至っている。
ESシリーズを中心に構築した新しいネットワークは、導入後も順調に稼働している。サポートを担当する東京ゼロックスへの評価は高い。また、課題となっていた高速性と安定性についての満足度も高い。「まず、ネットワークの障害が少ないというのは非常に満足しています。2年経った現在でも、ネットワークは安定して稼働しており、大きな問題が生じたことはありませんでした。また、速度面でも十分満足しています。実はサーバーなどは以前と同じものを使っているのですが、体感でネットワーク速度は大きく向上しました。クリエーターの一部からは“前より速くなって助かる”という声も出ています(小野塚氏)」。
さらに、WAN回線の負荷分散を目的として、ロードバランサー「Nortel Application Switch」を導入し、ネットワークのパフォーマンスを向上させている。
今後は、現状の高速性と安定性をさらに拡充していきたいと小野塚氏は言う。ネットワークの重要度が高まる中、実現したい機能やクリアしたい課題は多いという。同社のネットワークインテグレーションを担当する東京ゼロックスと富士ゼロックスでは、その技術力とサポート力で、今後のネットワーク拡充計画についても強くバックアップしていく予定だ。

大容量データを、一瞬も留めることなく扱う……株式会社GDHのように時代の最先端を走る企業には、より高いレベルでこの要件を満たす必要がある。その答えがNortel Networks社のESシリーズだ。ネットワークの高速化と安定化で制作効率を高めたいコンテンツ制作企業なら、ぜひ導入を検討したい。
| 販売代理店 | 富士ゼロックス株式会社 |
|---|---|
| 開発元 | ノーテルネットワークス株式会社 |
| 関連製品 | Nortel Ethernet Switch Series |