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機械・部品メーカーの大豊精機株式会社では、図面など重要な社内資産をさらに効率的且つ安全に管理・共有・保存する目的で、2006年に技術文書管理システムの刷新を図った。図面・文書管理ソフトウエア「ArcSuite Engineering」を核として、サーバー&ストレージで構成されるシステムだ。その中核となるサーバーとして採用されたのがストラタス社の無停止型サーバー「ftServer」と大容量ストレージ「NetApp FAS」だ。
*2007年3月時点の情報です。
1973(昭和48)年5月、大豊工業株式会社のグループ企業として設立された。「安全性と信頼性の高い商品づくりを通して社会に貢献する」「広い視野を持って研究と開発につとめ、独創性の高い魅力あふれる商品を提供する」という経営理念のもと、国内外複数の拠点で、プレスの自動化装置や溶接機と溶接治具、各種加工部品や環境装置、金型など、多彩な製品の開発と販売を行っている。従業員数は約380名、2005年度の売上高は254億円。


大豊精機株式会社は、さまざまな搬送設備・溶接治具・プレス金型や部品の開発・製造・販売を行うメーカーだ。同社では以前から、機械の設計図面など技術文書の管理に富士ゼロックスの図面管理ソフトウエア「EDMICS」を利用していた。また、2003年4月には「EDMICS」に加えて、その後継とも言える「ArcSuite Engineering」の導入も開始。以降、双方を併用した技術文書管理システムを運用していた。
この旧システムを、「ArcSuite Engineering」を中核とする新システムへ統合する計画が持ち上がったのは、2005年12月のことだ。統合の理由は、主に二つあった。まず一つが、情報共有のさらなる促進だ。「従来のシステムだと、EDMICSとArcSuiteのそれぞれがDBサーバーを持つ構成でした。そのため、業務遂行に必要な技術文書が分散して保管されることになり、検索の手間がかかるなど、効率的な共有ができない場合もありました。そこで、システムをArcSuiteのみに統合することにより、情報共有を推進しようと考えたのです」と、同社のITシステムを管理する川崎氏は言う。
もう一つの理由は、TCO削減だ。複数のシステムを併用するのではなく、一方のみにまとめることで、運用コストを削減できる。こうした理由から、同社における新しい技術文書管理システムの開発がスタートした。
システムの統合にあたっては、先に述べた二つの課題(情報共有化、TCO削減)に加え、もう一つの課題が設定された。システムの安定化である。「必要な時に、必要な情報をすぐ取り出せないようでは、仕事に支障が生じてしまいます。どんな場合でも止まらない、可用性の高さが必要だと考えました(川崎氏)」。
統合後の新しいシステムをどのようにするかの検討は、2005年12月から始まった。富士ゼロックスの提案もあり、さまざまな角度から検討した結果、最終的な構成が固まったのは2006年2月のことだ。新しいシステムでは、「ArcSuite Engineering」サーバー群に、DBサーバーとしてストラタス社の「ftServer 120J」を新たに導入した。特に重要な技術文書用のDBサーバーとして最高レベルの可用性を追求した結果、「ftServer」が採用されることになったのだ。
「ftServer」は、ft (フォールト・トレラント)システムを持つ、無停止型のIAサーバーだ。サーバーのハードウェア(CPUボード)を二重化することで、一方が停止してもサーバー全体としては継続動作することが可能だ。さらに、 ハードウェアは2重化されていても、OSは1ライセンスですむため、コストメリットもある。
技術文書データ用のストレージには、ネットワーク・アプライアンス社の「FAS270」を採用した。「FAS」は、高信頼性と大容量、高度なバックアップ機能に対応したストレージだ。「FAS」では、ローカルにデータをコピーすることでバックアップを高速・効率化するSnapShot機能を持つ。この機能でバックアップの時間を大幅に短縮できた。さらに、「ArcSuite Engineering」用アプリケーションサーバーの負荷分散装置としてノーテルネットワークス社の「Nortel Application Switch」を導入し、パフォーマンスの最適化とアプリケーションの可用性の向上を図った。
「技術者の多くは、システムの反応速度に対して非常に敏感です。ある操作をしたあと、反応が戻ってくるまでの時間が少しでも長くなると、管理者にクレームが来ることもあります。管理する技術文書の数が増え、システムにかかる負荷も大きいことを考えると、ロードバランサーの導入は必須といえました(川崎氏)」。
こうして最終的な構成が決まり、2006年2月末から実際の導入作業が始まった。事前の入念な準備もあり、導入作業自体はスムーズに進んだ。
新しいシステムは、業務にどのような影響を及ぼしたのか。川崎氏は「何も変わらない」と謙遜する。しかし、「これは、主なユーザーである技術者から見れば、の話です。ユーザー側は、システムの刷新をあまり意識せずに利用できています。しかし、実際には、さまざまな面で従来と違った恩恵を受けられるようになっています(川崎氏)」と付け加えることも忘れなかった。ユーザー側では、従来にない技術情報へのアクセス時のレスポンス向上を体感しているという。また、アクセスできる情報量も各段に増えているという。また、管理者側の視点では、今回のシステム統合の目標の一つ、TCO削減は確実に成果を上げている。従来のシステムに比べるとランニングコストは大幅に削減できたという。また、「ftServe r」、「FAS」の導入によってシステム全体の可用性は大幅にアップした。また、「ftServer」や「FAS」は、運用管理の容易なシステムでもある。そのため、川崎氏らの運用管理の負荷も低減した。さらに、DBサーバーの統合で、技術文書の一元管理が確実に進んだことで、目的の二つ目である情報共有も加速したという。つまり、従来の問題点を解決し、要求をすべて満たすシステムになっているわけだ。さらに川崎氏は続ける。「今回、図面をスキャンして容易にデジタル化できるシステムを導入しました。そのことで、これまで管理しづらかった電気回路図などの取り込みと管理がスムーズに行くようになりました」。
同社では、今後もさらなるシステムの拡充に取り組んでいく予定だ。まず、国内外の全拠点を網羅するような全社情報共有システムの導入や、セキュリティを向上する仕組みなど、さまざまな方向でシステムを拡充し、業務遂行を効率化したいという。「私たちの要求するものを素早く、深く、理解し、必要な回答を提案してくれる対応力の良さ(川崎氏)」と富士ゼロックスへの評価は高い。その力強い言葉を受けて、富士ゼロックスで は、今後も同社を強力にサポートしてゆく。

重要な社内資産である情報を管理・共有できる仕組みを作ることは、業務の効率化に欠かせない。また、その情報資産の可用性をシステムで担保することも重要だ。「ftServer」& 「NetApp」の組み合わせが、まさにその命題を解決できるだろう。
| 販売代理店 | 富士ゼロックス株式会社 |
|---|---|
| 開発元 | 日本ストラタステクノロジー株式会社 |
| 関連製品 | Stratus/ftServer |