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その他

メンタルヘルスコンサルタントの奮闘記

竹内 理恵 プロフィール

現在、株式会社富士ゼロックス総合教育研究所でメンタルヘルス分野におけるコンサルティングを担当。精神保健福祉士(国家資格)、産業カウンセラー、キャリア・コンサルタント、心理相談員、メンタルヘルス・マネジメント検定試験 I種、II種、III種を取得。従業員の心の健康問題やその環境等も視野に入れた上で、より各企業のニーズにフィットした人材育成や組織開発を提供するため、ただいま奮闘中!

バックナンバー

自分自身のストレスを認識してますか?
― 「気づき」を大切に ―

2009年9月

富士ゼロックス総合教育研究所
メンタルヘルスコンサルタント
竹内 理恵

今月号より新コンテンツ「メンタルヘルスコンサルタントの奮闘記」をスタートします。
(不定期掲載)
メンタルヘルスコンサルタントの竹内が、心と身体について知識や情報、メッセージをお届けしてまいります。どうぞお楽しみに。


ストレス社会と言われる今、皆さんはストレスと上手に付き合っていらっしゃいますか?
今回はストレスを適切に対処する上で大切となる「気づき」についての情報をお届けします。
ストレスチェックもご紹介しますので、皆さまご自身の健康状態の再認識や気づきのヒントになれば幸いです。

index
1 「ストレスへの気づき」はなぜ大切か
2 ストレスによる健康障害のメカニズム
3 (事例)限界の前にリミッターはきかず
4 気軽にストレスや疲労蓄積度をチェックしてみよう

1

「ストレスへの気づき」はなぜ大切か

皆さん、こんにちは!皆さんは眠れない日が続いたり、疲れていらっしゃるのに頑張り続けていませんか?
年々心身の健康を損なう人が増えてきています。私たちはそれだけ大変な時代や社会を生きているのかもしれません……。
そこで、今回はストレスを予防・軽減するために大切とされる「ストレスへの気づき」をテーマに、メッセージをお伝えしたいと思います。

「ストレスへの気づき」はなぜ大切なのでしょう?
それは、早めにストレスへの対処ができ、結果として心身の健康を守ることに繋がるからです。

ただ、ストレスがいつも悪者かというと決してそうでもありません。適度なストレスは人間的な成長や能力・生産性を高めたりすることに役立つともいわれています。そうはいっても、過剰なストレスには気をつける必要があります。なぜなら、心身の健康を維持できなくなる可能性があるからです。つまり、その人にとって非常に大きなストレスを感じたり、いくつものストレスが重なったり、継続してその人の限界を超えるストレスを感じた時に、何らかの健康障害が発生します。健康障害には、うつ病や適応障害などのメンタルヘルスに関連した疾患もあれば、高血圧や脳血栓、心筋梗塞などの脳・心血管障害などもあります。

2

ストレスによる健康障害のメカニズム

“ストレスによる健康障害のメカニズム”を[図1]に表してみました。
私たちは負担と認識する刺激(ストレス要因)に直面すると、大脳皮質でキャッチされ、脳の一部の大脳辺縁系に伝達され、怒りや不安などの感情を生じます。それらの感情は視床下部に伝えられ、内分泌系(糖の産生の促進、凝固機能の亢進など)、自律神経系(心臓・肺・胃・腸機能などの調整など)、免疫系(感染免疫の低下、癌監視機能の低下など)の反応を引き起こします。
私たちの身体は内分泌系、自律神経系、免疫系の働きを保つことで健康を維持しています。しかし、急性の強いストレスや持続的な慢性ストレス状態ではこれら3つのバランスが保たれなくなり健康障害が発生します。

図1:大型機の出力管理の仕組み
図1:ストレスによる健康障害のメカニズム

その最悪のケースが過労死や自殺といえるでしょう。現に自殺者は1998年から11年連続で年間3万人を超えています。これは1日の平均でだいたい90人前後が自ら命を落としている計算になります。特に今年上半期(1~6月)の自殺者数は17,076 人で最悪ペースであることが警察庁のまとめでわかっています。なお、自殺者の多くは自殺の直前にうつ病などの精神疾患を発症しているといいます。そのうつ病は決して稀な病気ではなく、WHOは軽症例を含めた有病率を3~5%と推定しており、正常から疾病に至るまでの広い範囲の心的状態を含んだ「うつ状態」においては15~30%との発表もあります。つまり、1,000 人規模の組織の場合、150~300人が「うつ状態」と診断されてもおかしくない計算です。
これらのように、心の健康問題は私たちの身近に潜んでいます。だからこそ、自分のストレスの状態に早く気づいたり、何が自分のストレス元になっているかに気づくことが大切になります。

3

(事例) 限界の前にリミッターはきかず

数年前にある企業の経営企画室で勤務していた私の友人は、株式上場の準備のために身を粉にして働き続けました。役割を超えた重責を伴う仕事を課され、勤務はほぼ毎日深夜まで続き、休日も仕事のことばかり考えていたようです。結果、うつ病の診断を受け、入院せざるを得なくなり、会社も退職することになりました。それから数年経った今、うつ病を治し、転職先で活躍するその友人はこう振り返ります。「自分がまさかうつ病になるとは思わなかった。自分の身体は自分が一番わかると思っていたからまだいけると信じて疑わなかった」「きっと人間の身体はうまい具合にできていて、限界の前にリミッターが利くものと思っていた。だけどそうじゃないんだよね」と。

現在では、少数精鋭による組織運営を指向する企業も少なくなく、1人あたりの仕事の質や量の 負荷が問題視されてきています。過重労働や疲労を無視して仕事を続けると、自分の心身の状態に目を向け、普段の自分との違いに「気づく」感覚が鈍ります。
「気づく」ことがなぜ大切かというと、気づかなければ適切な対処ができませんし、そもそも対処をしようと思わないでしょう。早めに気づき、対処することで未然に健康障害を防ぐことができたり、心身の状態の悪化を防いで休職することなく回復に向かう、といった事例もよく聞きます。

X

気軽にストレスや疲労蓄積度をチェックしてみよう

そこで、Web上にて無料で簡単に行なえるチェックツールをご紹介しますので、よろしければ占い感覚のように気軽にやってみてください(いずれも中央労働災害防止協会より提供)。
ただし、これらのチェックは病気を診断するものではなく、心身の健康管理への自覚を高めていただくためのものになります。場合によっては、産業医や保健師、精神科医や心療内科医などの専門家に相談することも有効です。なお、回答された内容や結果については回答者以外、誰も知ることができませんので安心してください。

◎ストレス度チェック◎
★職場でストレスを受けている程度や、ストレスによってどの程度心身の状態に影響が出ているか確認できます[職業性ストレス簡易評価]
仕事のストレスについてチェックしたい場合はこちらから
最近1カ月のストレス状態をチェックしたい場合はこちらから

◎疲労蓄積度チェック◎
★疲労の蓄積度を確認できます[労働者の疲労蓄積度チェックリスト
疲労蓄積度をチェックしたい場合はこちらから
ご家族からも疲労蓄積度をチェックしていただけます

(いずれも中央労働災害防止協会より提供)

普段の自分との違いを認識することが大切とはいいますが、自分では(自分だからこそ)気づかない場合もあり得ます。忙しすぎる場合は特にです。自分の現状を確認するためにも息抜き程度に定期的なチェックをしてみることをオススメします。
また、ストレスへの気づきには、家族や友人、上司、同僚をはじめとした周囲の人々からの気づきも重要になりますし、逆に皆さんご自身が周囲の人間の1人として「普段と違う」「おかしい」と感じる気づきが大切になります。
ストレス過多と言われる今、皆さんの身近にいる大切な人達にもうつ病をはじめとした心の健康障害を発症する可能性がないとはいえないのです。
早めに心身の状態に気づき、適切な対処ができれば、自他ともに健康障害を防げる可能性が高くなります。

今回は、誰でも心の健康の問題が起こり得ること。それが身近な問題であること。だからこそ「気づき」が大切ということをお伝えいたしました。

一人でも多くの方に、健康障害を発生させないための正しい知識や情報を知っていただき、未然や再発防止の意識を持って日々過ごすことでイキイキとした人生を歩んでいただきたい。そう想いながら、これからも私はメンタルヘルスコンサルタントとして “奮闘”し続けます!


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