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組織視点でメンタルヘルス一次予防を考察する

株式会社 富士ゼロックス総合教育研究所
メンタルヘルスコンサルタント
竹内 理恵

竹内 理恵 プロフィール

現在、株式会社富士ゼロックス総合教育研究所でメンタルヘルス分野におけるコンサルティングを担当。精神保健福祉士(国家資格)、産業カウンセラー、キャリア・コンサルタント、心理相談員、メンタルヘルス・マネジメント検定試験 I種、II種、III種、睡眠改善インストラクターなど所持。一般社団法人 日本メンタルヘルス講師認定協会 理事。従業員の心の健康問題やその環境等も視野に入れた上で、より各企業のニーズにフィットした人材育成や組織開発を提供するため、ただいま奮闘中!

  • 注記 プロフィールは執筆当時のものです

労働安全衛生法の一部改正に伴うストレスチェック制度によって、企業組織は法のもと実施を検討していくことになりました。その際には本制度の主目的であるメンタルヘルス一次予防(労働者のメンタルヘルス不調の未然防止)の視点が不可欠です。今回は、富士ゼロックスのフェアで講演した内容を盛り込みながら、メンタルヘルス一次予防を行うに際し、組織としてどういう視点が重要なのかについてお示ししたいと思います。

1.はじめに

本テーマは今冬、富士ゼロックスや富士ゼロックス京都の各フェアで講演した内容を基に書き起こしたもので、ご報告も兼ねてこのコーナーでお伝えできれば、と以前から考えておりました。
なぜなら、「富士ゼロックスのフェアで講演をして欲しい」という声をこの連載の読者様にいただいたことがきっかけだったからです。
いつも思うのですが、連載の感想や読後のレポートをいただいたり、そもそも記事をお読みいただくこと自体、大変ありがたいことです(「ありがたい」は「有る」ことが「難い」から使う言葉みたいですね。何事もそうですが、当たり前ではないと思うと一層感謝の気持ちでいっぱいになります)。この場をお借りして、読者の皆様、また今回の講演を聴いてくださった皆様、そして滞りなく講演ができるよう支援くださった皆様に、心からお礼申し上げます。

2.ストレスチェック制度について

労働安全衛生法の一部を改正する法律(平成26年6月25日公布)により、ストレスチェック制度注1が創設されたのはご存知の方も多いことでしょう。

施行日が今年(平成27年)12月1日のため、私もさまざまな方から法改正や、ストレスチェックサービスの情報の提供を求められるようになりました。
厚生労働省ではこの法改正を受け、複数の検討会を開催して具体的な制度の運用方法を検討しており、この3月には省令や指針等を策定し、具体的な制度の運用方法の開示と周知注2に取り組むとしています。(参考文献1

原稿を書いている時点(2月下旬)では、まだ省令・指針等は公表されていませんので、不明確な情報提供は極力避けたいと思います。ただ、制度の省令・指針等の策定元とされる報告書は既に公表されていますので、経緯や未確定情報であっても何らかの理由でお知りになりたい方は、厚生労働省が開示している「ストレスチェック制度に関する検討会報告書」からご覧いただくことができます。

さて、ストレスチェック制度は皆様の会社でどのような位置づけ(になりそう)ですか?
質問の聞き方を変えるとすれば、ストレスチェック制度の実施は「目的」ですか? それとも「手段」ですか?

もちろん法に則ることは重要で大前提なのですが、制度を取り入れること自体が「目的」となると、形式的な運営になり、まさに「仏作って魂入れず」の状態になることが考えられます。“何のために”実施するのか、そこを明確に、軸にすることが、効果的な制度運営に繋がるのではないでしょうか?
本来ストレスチェック制度は「目的」ではなく「手段」のはずです。
そこで、まずはストレスチェック制度そのものの趣旨や目的に触れながら、本題に入りたいと思います。

2-1.ストレスチェック制度の趣旨・目的

ストレスチェック制度の義務化に至った主な背景や目的は、下記資料に端的に表されています。(図1)

図1:ストレスチェック制度の趣旨・目的について
(クリックすると拡大して表示します [PDF:180KB])

つまり、ストレスチェック制度の主目的は「一次予防」です。
一次予防は「労働者のメンタルヘルス不調の未然防止」であり、ストレスチェックを実施することで、労働者の心理的な負担(つまりストレス)の程度を把握し、

  1. 自身のストレスマネジメントの向上を促すこと(セルフケア)
  2. 心理的負担の原因が職場組織にあれば改善に繋げること(職場環境改善)

に力点が置かれています。
だからこそ色付きの太い点線で強調してあるのでしょう。
これは、制度の施行を法令化するにあたり、衆議院構成労働委員会より出された付帯決議に、主な目的は「精神疾患の発見」ではなく「メンタルヘルス不調の未然防止」であることを明確にし、事業者や労働者に誤解を招くことがないようにすること(参考文献2)という背景も大きいと思われます。
今後の周知によって強調される部分かと思いますが、私たちはその目的からブレないように実施することが求められそうです。

2-2.ストレスチェック制度義務化の背景から考える

さて、図1の最初の文章に制度化の背景として「精神障害の労災認定件数の増加傾向」が挙げられています。
実際にどのような傾向にあるのか見てみましょう。細かく見ていくことで、対策のヒントが得られるかもしれません。(図2)

図2:精神障害の出来事別決定および支給決定件数一覧
(クリックすると拡大して表示します [PDF:360KB])

まず図の見方を説明いたします。
この「精神障害の出来事別決定および支給決定件数一覧」は、毎年厚生労働省が公表しているもので、3年のトレンドを見るために並べました。(参考文献3
左の列から「出来事の類型」「具体的な出来事」「平成23年度~平成25年度ごとの決定件数注3、うち支給決定件数注4」となります。

青色(実線)で囲った2つの出来事「上司とのトラブルがあった」「仕事内容・仕事量の(大きな)変化を生じさせる出来事があった」は、どの年度も3ケタと圧倒的に決定件数(業務内外問わずその出来事に関する請求件数)が多い出来事です。中でも最多は「上司とのトラブル」です。ただその割には支給決定件数が少ないのがうかがえます。人間同士のトラブルの判断(認定)が難しいのもあるでしょうが、ある弁護士の先生から「感情のもつれで請求を起こす行為も少なくない」と聞いています。その場合、未然防止には、上司と部下、あるいは会社と労働者の信頼関係が肝になるのではないでしょうか? 上司部下の縦の関係性でなくても、他部署同士の上下といった斜めの関係性でもグリップになるかもしれません。(斜めの関係性については、2013年6月号「報われない職場とメンタルヘルスの関連について」をご覧ください)

紫色(点線)で囲った4つの出来事は、平成23年度と平成24・25年度との数字を見比べていただきたい箇所です。「1か月に80時間以上の時間外労働を行った」「2週間以上にわたって連続勤務を行った」「(ひどい)嫌がらせ、いじめ、又は暴行を受けた」「セクシュアルハラスメントを受けた」のいずれの出来事も、決定件数と支給決定件数ともにかなり増えているのがうかがえます。これらは、『長時間労働』と『ハラスメント』にまつわる出来事です。
なぜ、平成23年度と平成24・25年度とでこのような変化が生じているのでしょうか?
大きな背景として、平成23年12月に労災認定基準が新たに定められたことが挙げられます。平均8.7ヶ月を要していた労災認定期間を短縮するためと、基準をより明確にわかりやすくために定められたもので、どなたでも厚生労働省が発行した「精神障害の労災認定リーフレット [PDF:2.65MB]」で把握することができます。

リーフレットにも記されている通り、長時間労働が精神障害発病の原因になり得るとして、認定基準のウェイトが労働時間に置かれていることがわかります。また、セクシュアルハラスメントの労災認定基準が明示された背景も、トレンドに表れています。
まさに図1「ストレスチェック制度の趣旨・目的について」の「具体的取り組み」にある「職場環境等の把握と改善」の、「過重労働による健康障害防止」と「職場でのパワハラ・セクハラ対策」が、労災認定件数を減らしていく上で大切となるでしょう。
ただ、その取り組みだけ行えば功を奏すのでしょうか?
(示されている情報は、どの企業組織にも該当する最低限の内容だとしたら…?)
私は「どうせ実施するなら効果的な制度運営をしたい」とおっしゃる方によく出会います。
取り組みの詳細は、企業組織の規模やこれまでの経緯、リソース状況等によってさまざまでも、それらの検討や決断などの際に参考とする視点は、ある程度共通して持てるのではないかと思います。では、他にどのような視点が大切でしょうか。

青色(実線)で囲った「上司とのトラブル」や「仕事内容・仕事量の(大きな)変化」注5、紫色(点線)で囲った長時間労働とハラスメントに分類できる出来事は、いずれも『職場の人間関係』や『マネジメント(労務管理含む)』のあり方に影響を受けてはいないでしょうか?

「職場の人間関係」や「マネジメント」のあり方を考えるには組織視点が欠かせません。
ピンポイントの対策も大切ですが、ストレスチェック制度義務化の大きな背景である労災認定件数を減少させたり、主目的であるメンタルヘルス不調の未然防止を実現するためには、今後は産業保健領域の視点だけではなく、組織視点がますます必要になってくると思います。

3.メンタルヘルス対策の内容とその効果

メンタルヘルス対策を組織視点で捉えることが大切と感じたデータを別の観点から共有したいと思います。
図3は、メンタルヘルスケアに取り組んでいる事業所の取り組み内容(複数回答)の結果です。
「労働者への教育研修・情報提供」(46.7%)が最も多く、次いで「管理監督者への教育研修・情報提供」(44.7%)、「社内のメンタルヘルスケア窓口の設置」(41.0%)、「健康診断後の保健指導におけるメンタルヘルスケアの実施」(30.8%)となっています。ストレスチェックも25.8%の事業所ですでに実施されていることがうかがえます。
皆様の企業組織ではいかがでしょうか?

図3:メンタルヘルスケアへの取り組み状況
(クリックすると拡大して表示します [PDF:149KB])

では、それら取り組みの効果はどうでしょう。
効果が「ある・あった」とする事業所は36.9%でした。

もちろん、この数値が全てを表している訳ではないと思います。
しかし、効果を上げるための施策を模索・検討されている企業組織も多いのではないでしょうか?
そのためには、産業保健と連携・連動させた組織視点でメンタルヘルスを捉える必要があると感じています。それが、先の労災認定で挙がった「マネジメント」や「職場の人間関係」の課題解決にもなり、ひいては一次予防の実践にも繋がると思うのです。

では、どのような組織視点を持てばよいのでしょう。
人材育成や組織開発を支援する企業に属している私が、メンタルヘルス対策はこれまでの支援領域と別物ではないこと、さらにメンタルヘルスを踏まえた上で支援した方が真の課題解決に繋がりやすいことを実感するきっかけとなったモデルを通して見ていきたいと思います。

4.労働者の健康・満足は生産性や業績に影響

図4は「NIOSH健康職場モデル」(参考文献5)といわれるもので、【1】の「Organizational Health(組織の健康)」では「Health/satisfaction Outcomes(従業員の心身の健康や満足感)」と「Performance Outcomes(組織の成果)」は相互作用があり両立しうることを、【2】の「Organizational Characteristic(組織特性)」では、「組織特性に原因がある場合は、その原因となる組織特性にアプローチをしないと抜本的な解決は難しい」と唱えています。

図4:NIOSH健康職場モデル(一部加工)
(クリックすると拡大して表示します [PDF:290KB])

【1】の「従業員の心身の健康や満足感」と「組織の成果」の相互作用については、ご理解いただける方も多いのではないかと思います。ある調査によると、「約9割の事業所がメンタルヘルスの問題と企業パフォーマンスの関係を認識している」という結果が出ています(参考文献6)。
精神疾患に限らず、頭痛や腰痛、花粉症といった日常的な不調ですら、パフォーマンス低下となり、生産性に影響を及ぼすことが多くの論文等で発表されています。生産性を上げ、成果や業績を維持・向上させるには、従業員が健康であることが大前提となるでしょう。そのためには不調を未然防止する一次予防の視点が不可欠になります。

【2】の「組織特性」は次の3つのカテゴリーに分類され、イメージは以下の通りです。

一見、メンタルヘルス対策とは違うように見える方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、労災認定の背景にある「職場の人間関係」や「マネジメント」から考えれば、このような視点を踏まえて手を打たない限り、効果や効果定着を実感することは難しいのではないでしょうか?
いくらセルフケアに本人や企業組織が力を入れても、例え職場復帰が順調にいっていたとしても、新たな不調者が出続けるような職場組織ではきりがなく、消耗していく一方です。

従って、ストレスチェック制度が掲げる「セルフケア」と「職場環境の改善」は、どちらかに偏るのではなく、両輪で回していくことが大切です。
ただし、今回はテーマ上「職場環境の改善」に焦点を当て、一次予防に繋がる取り組みをお伝えしたいと思います。

5.「組織特性」の更なるイメージ

以前もこのコーナーでお伝えしましたが、メンタルヘルス対策と日常の人事マネジメントを融合させる取り組みは功を奏しやすいと思います。人事マネジメント領域は、人事戦略や人材育成戦略、組織風土改革や「人と組織に関する」インフラの構築などさまざまです。
本来メンタルヘルス対策は、人事マネジメント領域の一部分となるものですが、実際には、メンタルヘルスの領域に限定した対策が展開されるケースも珍しくありません。
皆様のところではいかがでしょうか?

前章でご紹介した「NIOSH健康職場モデル」(図4)の「組織特性」の3つのカテゴリーは、一見独立しているようでも、対処しようとすると根っこでは多くが繋がっていることがわかります。
例えば、弊社は次期経営者を育成するための選抜型マネジメント教育を提供していますが、「どういうマネジメントを期待しているか」、「どのようにマネージャーを育成するか」という「組織の価値観に関わる側面」が、研修プログラムに盛り込まれます。また、業務等のPDCAといった「経営・マネジメントに関わる側面」や、部下との関わり方といった「組織文化/風土に関わる側面」が含まれることも多々あります。従って、私は木を見て森を見る、そして森を見て木を見るような感覚で捉えています。

もう少し、「組織特性」の3つの側面いずれもが関係し、一次予防に繋がっていくソリューションをご紹介できればと思います。

5-1.職場を変革する

例えば、次のような状態に職場が変化したらいかがでしょう?

  • 上司と部下、あるいはチーム内の信頼関係が高まる
  • 戦略や計画等を主体的に理解する
  • 創意工夫や実行への意欲が高まる
  • チームメンバーが相互への貢献を考える

しかも、それらの変化がメンタルヘルス対策の効果に繋がるものだとしたら?

まず、上司と部下での信頼関係が高まれば、ストレス減はもちろんのこと、感情のもつれから生じる労災認定件数の減少にも繋がるでしょう。チームメンバー間でのサポートが増えれば、なおのことです。
また、職場組織における自分の存在価値や意義、役割などをより明確に認識し、意欲をもって能動的に取り組むことは、やらされ感からの脱却に繋がります。その状態は、心身の健康、つまりメンタルヘルス一次予防に寄与するものです。
では、先の四角枠内のような職場を目指そうとした時に、「組織特性」でみると、どのようなアプローチが考えられるでしょう。(アプローチは職場の課題や状況等によって千差万別で、複雑ではありますが、少しでも自職場で検討される際の参考になれば幸いです。)

例えば、「経営・マネジメントに関わる側面」においては、戦略が立案されても、実行されなければ意味がありませんので、実行に繋げるための現場の理解と納得感の醸成は不可欠といえるでしょう。「組織文化/風土に関わる側面」では、縦や横の職場でのコミュニケーションの質的な変革が、「組織の価値観に関わる側面」では、マネージャーのリーダーシップをはじめとした人材育成・開発や、他社尊重に基づく価値観の醸成などが必要になるかもしれません。

そういった状態を実現するために、弊社では、最新の組織開発の手法に基づく4つのキャンプ注6およびミーティングを約6ヵ月間で実施する支援をしています。(参考文献7

キャンプの参加者はミドルマネージャー(リーダー含む)を対象としており、キャンプの実施後に、ミドルマネージャーがご自身のチームメンバーとミーティングを実施する構成です。(図5)

図5:進め方のイメージ
(クリックすると拡大して表示します [PDF:281KB])

特徴は、戦略実行のプロセスに合わせて、ミドルマネージャーのリーダーシップ開発と職場でのコミュニケーションスタイルの変革を同時に進めていくところにあります。

5-2.なぜ戦略実行?

実は、今回のテーマとかけ離れたお話ではないのです。
業績の維持・向上は企業組織の存続には不可欠で、今も多くの企業組織が試行錯誤されているのではないでしょうか?
その業績を左右させるといっても過言ではないのが戦略です。しかし、最近では競合他社と戦略自体で差をつけることは難しく、実行力が決め手になるといわれています。
つまり、業績=戦略×実行です。
弊社では約4年に亘って戦略実行の調査研究を行ってまいりましたが、実行度は戦略を「理解」しているか、さらに「納得」しているか、で異なってくることがわかりました。(参考文献8

では、メンバーが戦略を「理解」して「納得」するには何が必要でしょうか?
メール、あるいは一方通行の伝達ではおそらく困難でしょう。
そこには双方向のコミュニケーションが不可欠なのです。
『人材開発白書2010~2013』調査結果では、ミドルマネジメントの領域に関して、なぜ戦略が実行されないかは、次の内容が浮上しました。(参考文献8

やはり、職場での日常のコミュニケーションの質と量に起因することが多いのです。

コミュニケーションの質と量は、関係性の構築にも関わります。
メンタルヘルス対策においても、職場の人間関係の良否は非常に重視される要素で、ストレスチェック制度でも、必須項目に検討されているほどです。
また、信頼関係の希薄さを含めた職場の人間関係は、労災認定の原因にもなり得ることは前述の通りです。

つまり、企業組織の戦略を実行する(つまりは業績を上げるための)施策とメンタルヘルス一次予防は、一体化させて実施することが可能と考えています。
私としては多くの企業組織の「Organizational Health(組織の健康)」の実現に向けて、機会がある限り、メンタルヘルス対策も意識(包含)した戦略実行や人事マネジメント領域のご支援ができればと考えています。

6.さいごに

今回は「職場環境の改善」に焦点を当ててお伝えしてまいりましたが、前述の通り、「職場環境の改善」と「セルフケア」は両輪で回していくことが大切です。

また、ストレスチェックは、本来実施することが「目的」ではなく「手段」とお伝えしました。ストレスチェックを個人と企業組織の両方を強化する施策の一つとして捉えていただくと、位置づけや効果も変わってくると思います。「NIOSH健康職場モデル」のように、従業員の満足感や健康に影響を与える「組織特性」に目を向け、そこに課題があれば改善を図っていく。そういった目的もあってストレスチェックを行うのか否かでは、チェックを受ける側の心情も異なってくるでしょう。ストレスチェックをなぜ、どのように行うのかは、まさに「組織の価値観」が現われるところです。ぜひ、企業組織はストレスチェックの実施を、従業員との信頼関係を維持・向上するきっかけに活かして欲しい、そう私は切に思います。

最後になりましたが、今回のレポートは講演でお話した内容をもとにお届けいたしました。
掲載上の都合により講演でしかお伝えできない内容や事例等もあり、全て同じ内容ではないことをご容赦いただければ幸いです。

日本メンタルヘルス講師認定協会 発足のお知らせ

メンタルヘルス講師の養成などを通じて、メンタルヘルス不調の防止や適切な職場復帰の促進、さらには労働者の働きがいと生産性向上により企業経営に寄与することを目的とする
「一般社団法人 日本メンタルヘルス講師認定協会」を1月5日に発足しました。
自社内あるいは外部講師として、メンタルヘルスの講義で必要とされる知識水準、講座を効率的かつ効果的に進められる講師力を体系的に身に付け、協会認定のメンタルヘルス講師として確立した専門家として活躍し続けられるよう支援いたします。
詳しくは協会ホームページをご覧ください。

一般社団法人 日本メンタルヘルス講師認定協会 ホームページ

参考文献

  1. 「改正労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度に関する検討会報告書をとりまとめました」(厚生労働省)
  2. 衆議院厚生労働委員会,労働安全衛生法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(平成26年6月18日) [PDF:71KB]
  3. 脳・心臓疾患と精神障害の労災補償状況(厚生労働省),各平成23、24、25年度
  4. 精神障害の労災認定リーフレット(厚生労働省)[PDF:2.65MB]
  5. Sauter, S.L., Lim, S.Y, Murphy,L.R., Organizational Health: A New Paradigm for Occupational Stress Research at NIOSH, 産業精神保健 1996;4(4), p.248-254.
  6. 「職場におけるメンタルヘルスケア対策に関する調査」(独立行政法人 労働政策研究・研修機構),平成23年 [PDF:849KB]
  7. 戦略実行キャンプ&ミーティング(富士ゼロックス総合教育研究所)
  8. 人材開発白書2010,2011,2012,2013(富士ゼロックス総合教育研究所)

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