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ビジネスプレゼンテーションを効果的に行なうには、コツがあります。前回の「訴求力の高い資料作成編」はいかがでしたか? 第2回の今回は「訴求力の高いプレゼンの企画設計編」をお届けします。
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このテーマについて詳しく学びたい方には、拙著もございますので、詳細は、当記事巻末をご覧ください。
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プレゼンテーション企画設計のステップ |
プレゼンテーションをすることになったら、あなたはまず何から取りかかりますか? テーマに関連する資料を集めたり、過去の関連するプレゼン資料を探したり、あるいは資料作成をすぐにはじめるのでしょうか? プレゼンテーションを行なうとき、一番大切なことは「明確なプレゼンコンセプトと、相手に効果的に伝えるシナリオ」の作成です。発表資料はそのための手段にしか過ぎません。プレゼン企画設計のステップは、大きく分けて以下の3つがあります。

図1:プレゼンテーション企画設計のステップ
第1回でご紹介した、訴求力が高くわかりやすく美しい発表資料のテクニックは、コンセプトを伝えるために効果を発揮します。しかし、伝えるべきコンセプトが明確で、聞き手に訴えかけるものでなければ意味がありません。プレゼンの企画設計段階は、非常に重要な意味を持つのです。
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コンセプト形成 ―― 何のためのプレゼンなのか? |
コンセプト形成とは、そのプレゼンの狙いと目標を明確にすることからスタートします。プレゼンテーションの種類は以下のように大きく分けて3つあるといわれています。

図2:狙い・目標を明確にする
「説得のプレゼン」とは、お客様に対して商品やサービスの提案をするときや、社内に対して新規事業や新しいアイディアなどの企画提案をするときに行なわれるものです。内容を理解して何らかの意思決定をしてもらうが目標となります。「情報伝達のプレゼン」は、説明会や勉強会・発表会などで行なわれるものです。説明内容を理解してもらうことが目標です。最後の「楽しませるプレゼン」は、披露宴のスピーチなどです。楽しんでもらうことに主眼を置くというものです。
このように、プレゼンのコンセプトを決めるときは、何のためのプレゼンなのか、目標をはっきりと決めることが重要です。同じことを説明するにも、目標の置き方によってどこを重点的に話すのか、どういうストーリーにするのかが違うからです。
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ターゲット明確化 ―― 聞き手をよく理解することが成功の秘訣 |
プレゼンするときには必ず相手がいます。プレゼンの聞き手はどういう人なのか、事前に理解することがプレゼン成功の秘訣といえるでしょう。
例えば、特定の企業に対するプレゼンを例にすると、次のような調査ポイントがあります。
【企業の基本情報】
・ 業種・業態・事業内容・従業員数・主な拠点・財務状況など
・ 主な取引先、提携先
・ 主な競合企業など
・ 企業理念
・ 最近のトピックス、ニュース記事など
こうした基本情報は、ホームページを持っている企業であれば簡単に入手できます。ホームページがなくても、会社案内や四季報など様々な媒体で調べることができるでしょう。
参加者自体についても可能なかぎり調査しておきます。
【参加者の基本情報】
・ 参加人数、世代、キーマン
・ 職種、専門分野
・ 参加目的、ニーズ
参加者を知る上で一番重要なことは、何のためにプレゼンの場に参加してくれるのかということです。私たちはプレゼンテーションで相手に伝えたいことがたくさんあります。そこで、ややもすると自分が伝えたいことだけに気を取られ、聞き手がどう思っているかを見失うことがあります。自分が話したいことばかり押し付けても聞き手の心には残りません。聞き手は何を求めているのか? と必ず考えてみましょう。
聞き手の目的とニーズについて仮説を立てて、できるだけ聞き手のニーズを満たすようなシナリオで、自分が伝えたいことを表現するように努めるのです。
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シナリオ形成 ―― 訴求力の高いシナリオのコツ |
プレゼンの狙いや目標が明確になり、聞き手が何を求めて参加するのか仮説を立てたら、自分が伝えたいことをどのような順番でどのような論旨で伝えるのか、シナリオを考えます。
プレゼン全体の流れは、序論→本論→結論が基本です。

図3:シナリオを決める
まず、これから何を伝えようとしているのかをごく簡単に結論を述べる――これが序論です。それから論理的な展開で本論を述べ、最後にもう一度ポイントをまとめて結論として締めくくります。
本論の論理的な構成にはさまざまな定石がありますが、目的に合わせてもっとも適していると思うシナリオを選択しましょう。例えば、以下のような方法があります。
- 全体から部分へとまとめる(概要→詳細とブレイクダウンする)
- 時系列に沿って流れを作る(時間の流れ、業務の流れなど)
- エスカレーション手法を使う(規模や範囲を広げながら論理展開する)
- 因果関係でまとめる(結果とその原因)
- 演繹法でまとめる(三段論法。AはBである、BはCである、よってAはCである)
- 帰納法でまとめる(事実の積み重ねから結論を導き出す論法)
- 問題解決手法や課題解決手法を使う(現状分析、問題点・課題の抽出、施策立案、実施、結果分析、今後の課題、といった流れを使う)
このようにして論理的な構成でわかりやすく説明することは信頼感にもつながります。
最後にもう1つコツをご紹介しましょう。論理的な構成はもちろん重要ですが、訴求力の高いプレゼンのシナリオとは、それだけでは不足です。淡々と論理的に話しても聞き手が飽きて眠くなってしまう、ということはよくあります。訴求力を上げるには、聞き手を惹きつけて最後まで興味を持続させるシナリオが必要です。そのためには「インパクト」「山場」を考えましょう。特にプレゼン前半の「インパクト」は、聞いてみよう、と思わせる効果があります。例えば、提案のプレゼンであれば、この提案を受け入れるとどのようなすばらしい効果が期待できるのか、採用後の実現イメージや費用対効果予測などを最初に示して興味を引く、といった方法をよく使います。あなたのプレゼンテーションの「山場」はどこにあるのか、もう一度考えてみましょう。
いかがでしょうか?
今回は、プレゼンテーション企画・設計の基本ポイントをいくつかピックアップしてご紹介しましたが、皆さまの業務に少しでもお役にたてましたら幸いです。
「さらに詳しく学びたい」というお客様は、教育コース「実践的ビジネスプレゼンテーションコース」を開催しておりますので、ぜひご利用ください。
今回のテーマに関する著書
「説得できるビジネスプレゼン200の鉄則」
(共著 日経BP社)
次回は「実践的ビジネスプレゼンテーションのヒント 〜訴求力の高いプレゼンの実施編〜」と題して、プレゼンテーション実施時の話し方やパフォーマンステクニックについてご紹介します。 |