昨季2冠獲得がもたらした変化と進化
セレッソ大阪が突き進む“常勝”への第一歩

セレッソ大阪

大躍進を遂げた2017シーズン

“シルバーコレクター”と呼ばれた面影はもうない。セレッソ大阪はチーム一丸となって常勝軍団へと変貌を遂げようとしている。
チームが変わった要因としては、やはり尹晶煥監督の存在が大きい。3年ぶりのJ1復帰を果たした昨シーズンからチームを率いると、山村和也選手をトップ下に抜擢するなど独創的な手腕で旋風を巻き起こし、シーズン中にはJ1リーグ戦で12年ぶりに首位に立つなど大躍進を遂げた。
さらには勝負弱さも払拭。川崎フロンターレとのルヴァンカップ決勝戦では、勝ったほうが初タイトルというクラブの歴史を懸けた一戦に競り勝ち、セレッソ大阪に悲願のタイトルをもたらした。リーグ戦では川崎フロンターレに初優勝を譲ったものの、クラブ歴代最高タイの3位でフィニッシュ。そして元日の天皇杯決勝では横浜F・マリノスを延長戦の末に下し、ヤンマー時代以来となる43年ぶりの優勝で2冠を達成した。
1月1日までシーズンを戦ったチームは束の間のオフを挟み、1月16日からタイキャンプを実施。同27日からは宮崎県で2次キャンプを張り、2月10日に行われるFUJI XEROX SUPER CUPに向けた調整を続けている。休みがほとんどない状態で新シーズンを迎えることになるが、1月24日に行われた記者会見で清武弘嗣選手は「休みが少ないぶん、チーム全体としてコンディションは維持されている」とプラス面を強調した。

2018シーズン展望

戦力補強の充実も自信の源になっている。フィンランドのヘルシンキで活躍していた田中亜土夢選手が加入したほか、浦和レッズから高木俊幸選手を獲得するなど、適材適所の補強に成功。また、移籍が噂されたエースの柿谷曜一朗選手は残留し、天皇杯決勝で決勝点を決めた水沼宏太選手を完全移籍で獲得するなど、主力選手の退団もなく、より安定感を増した戦力で進化に挑む。
さらに、長崎総合科学大附高から高校No.1ストライカーのFW安藤瑞季選手、福岡大からGK永石拓海選手が入団するなど、未来へ向けた補強も完璧だ。
セレッソ大阪は過去にもリーグ戦で好成績を残し、新シーズンに期待を抱かせながら翌年に失速するという不本意な歴史を繰り返してきた。“強さの継続”は、セレッソ大阪にとって長年の課題でもある。ただ、清武選手は昨シーズン2冠を達成したことで「選手全員からタイトルを取りたいという気持ちが見えるし、そういう言葉も増えてきている」とチームの変化を語る。
昨年12月に左足首の手術を受けた杉本健勇選手もFUJI XEROX SUPER CUPには間に合う見込み。開始1分で杉本選手が先制点を決めたルヴァンカップ決勝のように、先手を取って堅守速攻という得意の展開に持ち込みたい。“常勝”への道を突き進もうとしているセレッソ大阪。2018年、その最初の第一歩としてもFUJI XEROX SUPER CUPのタイトルは絶対に譲れない。