業界で初めての
10ギガビット対応面発光型半導体レーザー

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2002年6月27日

  • 光デバイス第2弾
  • 次世代の高速光通信ネットワーク対応用
   

富士ゼロックス株式会社(本社:東京都港区赤坂2-17-22、社長:有馬利男、資本金:200億円)は、次世代の高速光通信ネットワーク規格である、10ギガビット・イーサネット(10GbE)に対応した「面発光型半導体レーザー(VCSEL*」を開発。7月1日より出荷を開始いたします。

一本の光ファイバーで毎秒10Gbps(ギガビット・パー・セカンド:毎秒100億ビット)の高速光伝送を実現する、次世代ネットワーク規格の普及が間近に迫ってきました。富士ゼロックスではこうした動向を先取りし、業界に先駆けて10ギガビット対応面発光型半導体レーザーの商品化を実現、しかも低コスト・低消費電力を両立しています。昨年12月に発売した、2.5Gbps VCSELおよびVCSELアレーに引き続いての次世代高速通信対応の商品で、今後も順次品揃えを強化して参ります。

なお、本品は7月に開催される「インターオプト**」にて展示を行ないます。

  * Vertical-Cavity Surface-Emitting Laser(通称:ヴィクセル)
  ** International Optoelectronics Exhibition 7月16日(火)~19日(金)幕張メッセ

今回出荷を開始する商品は、AlGaAs(アルミニウム・ガリウム・ヒ素)を材料とした面発光型半導体レーザーで、発振波長850±10nm(ナノメートル:1ナノは10億分の1)、光出力最大定格4mW(ミリワット:千分の1ワット)、変調速度10Gbps(ギガビット・パー・セカンド:毎秒100億ビット)以上という特性を持ち、世界トップレベルの水準を実現しています。

なお生産は、基幹工場である海老名事業所のラインにて対応いたします。

<10Gbps面発光型半導体レーザーの特長>

独自開発による低素子抵抗・低素子容量ならびに、ビーム制御技術を採用することで10Gbps以上の高速変調特性を実現しました。

さらに、富士ゼロックス製VCSELの特長である高均一・高信頼特性も併せ持ち、次期イーサネットの規格である10GbEにいち早く対応しました。面発光型構造を採用することにより、一般に用いられている端面発光型半導体レーザーに比べて、消費電力を数分の1に低減することが可能であり、次世代ブロードバンド光ネットワークに向けたキーデバイスと位置付けています。

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【富士ゼロックス製 酸化型VCSELの特長】

     
<通信分野用>
  高い均一性 (しきい)値電流ばらつき 10%以下
  低閾値電流 1mA前後(カスタム対応時の要求仕様により変動)
  低消費電力 10mW以下(光出力2mW出力時)
  高い信頼性 300万時間以上の寿命
  高速応答 10 Gbps以上の応答特性
  大規模アレイ技術 1,000素子以上の集積化が可能

     
<計測分野用>
  高い均一性 閾値電流ばらつき 10%以下
  高出力化技術 780nmシングルモードで世界最高出力の3.4mW
(従来最高値:1.1mW)
  低閾値電流 0.5mA以下
  低消費電力 5mW以下(光出力1mW出力時)
  大規模アレイ技術 1,000素子以上の集積化が可能
  偏光制御技術 VCSELアレイの偏光をすべて1方向に揃えることが可能
(カスタム対応時)
    

【標準価格】

   
商 品 名 標準価格(税別) 提供形態
AH-0001
5,000 円/個
最小単位10個から(ウエハー切り出し)

※ 上記の価格、関連するサービスなどの料金には、消費税は含まれていません。別途 消費税を申し受けます。
※ 上記価格は受注量により変動いたします。詳しくはお問い合わせください。
  用途に応じ、パッケージに実装した形態でも出荷いたします。


【「AH-0001」面発光型半導体レーザーの仕様】

      
パラメーター 最小 標準 最大
閾値電流 (mA)
 
1.2
 
スロープ効率 (mW/mA)
 
0.4
 
発振波長 (nm)
840
850
860
発光波長温度変化 (nm/℃)
0.06
スペクトル広がり:RMS (nm)
0.45
駆動電圧 (V)
1.8
2.0
2.2
素子抵抗 (Ω)
50
70
ビーム広がり角:FWHM (度)
 
20
30

最大定格  
保存温度 (℃)
-40 ~ 120
動作温度 (℃)
0 ~ 85
プロセス温度
260℃ 10秒
最大定格電流 (mA)
15
最大定格逆バイアス電圧 (V)
5
最大定格光出力 (mW)
4

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【面発光型半導体レーザーの品揃え】

 <発光波長/発光ビーム形状のバリエーション>

発光波長850nmの面発光レーザーに加え、光通信用として発光波長780nm-850nmマルチモードのもの、さらに計測用・ストレージ用として780nmシングルモードのものを、商品ラインナップとして今後順次発売いたします。

これによって、光記録、光センサーや波長多重通信(CWDM)といった幅広い光素子の応用分野への展開を進めていきます。

 <カスタム仕様の1次元/2次元アレイ>

さらに、複数の面発光レーザーを基板上に1次元、および2次元アレイ状に並べて作製し、発光スポットの配置や配列構造などを注文に応じて自由に設計する、カスタム仕様の面発光レーザーも提供していきます。

アレイ化の技術は、面発光レーザーの特長を活かすものであり、これまで富士ゼロックスが培ってきた光の応用技術力を発揮できる領域です。

【面発光型半導体レーザーの応用分野】

光通信用面発光レーザーは波長850nmで発光し、高速のギガビットイーサネットや近距離光通信の規格であるVSRに対応し、10Gb/s光通信のキーコンポーネントに用いられます。これらは、今後オフィスや家庭での通信インフラの高速化を支え、広く世の中に普及することが期待されています。

 <光バックプレーン・バス、光シートバスへの利用>

富士ゼロックスが開発した「光シートバス」の光源としても使用されており、ボード間の光通信やチップ間光通信によって、大容量化が進展するサーバーやクライアントPCなどに用いられることが期待されています。

【面発光型半導体レーザーについて】

富士ゼロックスの面発光型半導体レーザーは、従来、CD(コンパクトディスク)などの光ディスク読み取りの光源に用いられている半導体レーザーと同様に、半導体材料としてAlGaAsを使用しています。素子の発光構造を、従来の横型から縦型へと変更することで、基板面に対して垂直に光を取り出すこと、すなわち面による発光を可能にしました。

面発光レーザーは、半導体基板上に発光部を自由に配置することができ、多数の発光点を配置したアレイ化が容易になります。レーザー光の形状については、横型の場合は扇状の広がりが大きく断面が楕円形になるのに対し、縦型では角度を狭く絞り込み且つ断面が円形になるため、集光光学系を簡略化もしくは不要にでき、レーザーを使用するモジュールの微小化を図ることができます。

また、半導体レーザーの構造としては、電流を制御する層が酸化物で構成されている世界最先端の酸化型を採用し、低消費電力、高速応答、高出力、高い均一性、高信頼など、従来の普及品を凌駕する優れた発光特性を発揮します。これにより、制御回路(光量補正回路)などが簡略化される、あるいはC-MOS直接駆動が可能になるなど、さらなるコストダウンに貢献します。

なお、半導体レーザーのうち、10ギガビットイーサネットに対応したものは、業界として初めての量産出荷となります。

◆本件に関するお客様からの問い合わせ先は、下記の担当まで。
富士ゼロックス株式会社
ニュー・ビジネス・センター ITデバイス事業開発部
「VCSELプロジェクト」技術営業担当 :坂本、桑田
電話:046-238-3112  9:00-17:00、土・日・祝日を除く
※ 自動音声応答でお取り次ぎしています。
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図. 小信号周波数応答特性
図. 小信号周波数応答特性

小信号変調入力に対して10GHz以上の高速応答特性を確認(3dB帯域)
   
図. 10Gbpsアイダイヤグラム
図. 10Gbpsアイダイヤグラム
10GHz変調信号に対する出力波形

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