EMC試験設備「新電波暗室棟」稼働

2005年6月15日

  • 最新の国際標準を取り入れた充実した設備で欧州規格/国際規格に対応
  • 新開発電波吸収体を導入し、40GHzに対応したEMC用大型10m法電波暗室も


  富士ゼロックス株式会社(本社:東京都港区赤坂2-17-22、社長:有馬利男、資本金:200億円)は商品の品質・安全性などをより高めるため、約10億円を投じて、海老名事業所(神奈川県海老名市)内に欧州規格や国際規格などに対応した世界最高レベルの性能を確保した「全無響電波暗室」や、電波暗室としては国内最大規模の「10m法電波暗室」などを備えた「新電波暗室棟」を建設し、このほど稼働いたしました。  

  あわせてベルギー経済省の国際試験所認定ISO17025の試験範囲拡張認定を取得いたしました。この認定取得により、EMC注1試験上限周波数が40GHzまで拡張されるとともに、欧州および北米における無線検査が実施できることとなり、さらに騒音についてはドイツのBAM( Blue Angel Mark )が定める複写機/複合機/プリンターの検査が可能となりました。  

 
注1
EMC ( Electro magnetic compatibility 電波環境適合性)  

  稼働した施設はEMC試験設備で、「全無響電波暗室」は(1)欧州規格が要求する無線機器の試験環境を確保した5m法電波全無反射室(2)2004年発行の国際規格が要求するEMC試験環境を確保した電波全無反射室(3)基準電磁界を計測するためのアンテナおよび電界プローブ(センサー)の校正を可能とする性能を有する電波全無反射室─という3条件を満たすとともに、重量のある床置き型装置測定にも対応した電波暗室で、新たに開発した電波吸収体により30MHz~40GHzの全無響環境を確保しています。  

  「10m法電波暗室」は(1)コンピュータプリンター等大型機器およびシステムの試験を可能とする測定距離10mの10m回転床(ターンテーブル)を持ち(2)試験可能上限周波数を今後導入されるであろう国際規格に対応し上限周波数40GHzとした暗室で(3)ターンテーブルの大型化に伴い、付帯電源設備等についても75Aの国際電気標準化基準に対応した国内初の電源のちらつき等を抑制するための試験システム(電源高調波・フリッカ電源試験システム)を持つ暗室です。  

  当社は今後、欧州/国際規格を先取りした設備を使い、デジタル複合機/オフィス用プリンターはもちろん、コンピュータプリンターなどの大型システムの試験を実施し、商品の品質・安全性をより一層向上させてまいります。  

 

現在、電気・電子機器および通信端末機器の急速な発展・普及に伴い、これらの機器から放出される電磁波が他の機器に影響を及ぼし誤動作させたり、機器同士が発する電磁波が干渉し合うことで機器の正常な稼働を妨げたり、人体への影響も懸念されることなどから、お互いの電磁波が悪い影響を及ぼし合わないように「電磁波環境」を考慮し、機器の使用と両立させることが求められています。

 

 

このため、IEC( International Electrotechnical Commission : 国際電気標準会議)が国際規格を作成、デジタルカラー複合機やプリンターなどを含む電気・電子機器および通信端末機器が放出する電磁波の許容値を定めております。

 

 

そこで当社は世界的に商品を供給するメーカーとして、こうした国際規格への対応は、商品の品質、信頼性、安全性に関連する重要な課題であるという認識のもとで、将来導入されるであろう国際規格をも先取りし対応した「新電波暗室棟」を建設いたしました。

 

 

また、試験結果信頼性を確保するため、従来の国際試験所認証ISO17025に今回のEMC試験拡大範囲追加認定を取得するとともに、機器の騒音評価規格ISO7779やドイツRAL規格注2に対応したベルギー経済省の騒音国際試験所認定ISO17025を取得しました。

 

 
注2
ドイツ国内の品質保証制度  

  【新電波暗室棟の概要】  
  総工費: 約10億円  
  敷地面積: 2,160m2  
  のべ床面積: 2,997m2(鉄筋コンクリート2階建て)  

  【全無響電波暗室の概要】  
  室サイズ: 幅7.0m、長14.0m、高7.0m  
  特徴: 新開発した電波吸収体を採用することで、非常に広範囲な周波数帯域(30MHz~40GHz)の全無響電波空間に対応
低発泡性材料を利用した特殊歩行床および回転床の導入により、キャスター付の床置き型装置をバリアフリーで搬入し測定することが可能
測定受信用アンテナ走行を自動化することで、測定距離を1mから5mまで任意の位置に移動することが可能
放射イミュニティ測定(装置の放射電磁界による誤動作試験)、情報処理機器漏洩電磁界測定、無線強度測定および電界プローブ(センサー)などの各種測定に対応
 

 
全無響電波暗室
 
全無響電波暗室
 

  【10m法電波暗室の概要 】  
  室サイズ: 幅19.0m、長27.0m、高8.5m  
  特徴: 新開発した複合型電波吸収体を採用することでEMC電波暗室としては他に類をみない非常に広範囲な周波数帯域(30MHz~40GHz)に対応
直径10m(耐荷重10ton)および3m(耐荷重3ton)のデュアル式回転床を持ち大型製品の測定に対応
自動制御電動仰角制御式アンテナ昇降装置を備えることで、機器上面から放射される雑音測定が可能
三相対応90kVAのCVCF(定電圧/定周波数)装置の導入により大電流機器にも対応
 

 
10m法電波暗室
 
10m法電波暗室
 


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