トップコミットメント

ソリューション・サービスでお客様の価値創造を支援し、社会を変える 富士ゼロックス株式会社 代表取締役会長 山本忠人 富士ゼロックス株式会社 代表取締役社長 栗原博

1. 複雑化する社会課題と富士ゼロックスが目指す社会の姿

経済のグローバル化や情報化がすすむ中、社会の抱える課題はその規模と複雑さが拡大しており、解決の難易度が高まっています。具体的には、地球環境問題の深刻化や、急速にすすむ少子高齢化と地方の活力低下、デジタルデバイドの拡大、自然災害リスクの高まりなど、さまざまな課題への対応が待ったなしとなっています。
これらの課題を解決し持続可能な社会を実現するためには、産、官、学、NGO、コミュニティなどの多様なプレーヤーが、組織の壁や、国、言語、文化などの違いを超えてコミュニケーションを行い、個々のプレーヤーに分散している知識や情報、ノウハウを集約することによって、これまで実現が困難であった新しい価値を創出することが必要となっています。
富士ゼロックスは、「知の創造と活用をすすめる環境の構築」を通じて個々のお客様の経営課題を解決し、新たな社会価値創造を支援することをミッションとしています。そして、お客様とそのさまざまなステークホルダーとの連携を促進し、お客様の先にある社会課題の解決をお手伝いします。そのことによって、社会の相互信頼を強固にするとともに、それぞれの国や地域の多様な文化が発展し、人々が個性を発揮し成長することを通じて夢や希望を実現することにより、自己実現の喜びを感じられる社会の実現を目指しています。

2. 富士ゼロックスらしい価値提供の基盤にあるもの

お客様の価値創造にお役立ちするために、当社は現在、機器や消耗品の販売のみならず、お客様の業務プロセスを抜本的に変革するソリューション・サービスを中心とした事業構造への転換を、急ピッチですすめています。グローバルなお客様を対象に、国や地域の産業や経済の発展段階に応じて、それぞれのニーズに合ったソリューション・サービスを提供することにより、地域社会の発展と活性化を支援しています。
富士ゼロックスの提供価値は、情報コミュニケーション技術(ICT)と、これまで培ってきた自然言語処理技術や画像認識技術などに代表されるドキュメントマネジメント技術を組み合わせることによって、デジタルとアナログのそれぞれの利点を融合した新しいコミュニケーションを実現することです。企業がビジネスコミュニケーションのために用いるテキスト、画像、動画などの情報の80%以上は、そのままでは検索したり活用したりすることが難しい非構造化データだといわれています。富士ゼロックスは、さまざまな非構造化データを長年扱ってきた強みを活かして、手書きの情報や属人化している勘やコツなど、データ化されていない重要な情報を構造化し、現場を支えている膨大な暗黙知の情報を形式知化します。そしてそれにより、複雑な情報の分析や活用を容易にし、企業の競争優位性を支えるノウハウの伝承を支援し、お客様の持続的な価値創造を支えるプロセスの実現に貢献します。
例えば、当社はさまざまな形で集まってくるお客様の声を全社横断で活用できるように、構造化したデータとして共有・活用する標準化された仕組みを構築し、業務プロセスの改善や新たな商品・サービスの開発につなげています。このような自社における課題解決を、新たなソリューションとして言行一致でお客様に提供することによって、お客様の変革をお手伝いします。
また、社会の情報化は今後もすすみ、世の中はますます便利になっていきますが、すべてをデジタルに置き換えればよいとは思いません。紙媒体が持つアナログであるがゆえの便利さや、直筆の手紙が人々に与える感動などは今後も社会において必要なものです。富士ゼロックスは、ドキュメント技術を駆使し、デジタルの利点にアナログの良さを取り込んでいくソリューションを通じて、人を中心においたコミュニケーションの提案を続けていきます。

3. オフィスを超えて社会に広がる富士ゼロックスのソリューション・サービス

当社が提供するソリューション・サービスは、「コア業務(本業)の強化」および「非コア業務の効率化」の両面からお客様の知の創造と活用を支援します。
「コア業務(本業)の強化」の観点では、「お客様」と「お客様のお客様」とのマーケティング・コミュニケーションの強化や、お客様とステークホルダーとの情報の共有や活用を促進し、お客様の価値提供活動の強化につながるソリューション・サービスを提供します。また、「効率化」の観点では、お客様のドキュメント 出力環境を含めた非コア業務のアウトソーシングを当社が一括でお請けし、生産性改善を徹底的にすすめることにより、お客様がコア業務に資源を集中できる環境を実現します。
そうした中、当社のソリューション・サービスの活用の場面は、オフィスを超えて広がっています。たとえば、「外出先、お客様先など、さまざまな場所での多様でフレキシブルな働き方」、「患者宅などの出先からカルテ情報にアクセス可能な在宅医療支援システム」「ICTを利用した、学習効果を高める新たな学びの仕組 み」「モバイル機器を活用し、知りたい情報を知りたい場所で、あたかも同伴する観光ガイドが語りかけてくるような観光ガイドサービス」など、「働く」「暮らす」「学ぶ」「楽しむ」といったさまざまな場面において、人々の生活をより便利で豊かなものにするイノベーションを作り出し、より良い社会の実現に貢献しています。

当社のソリューション・サービスは、オフィスを超えたさまざまな場面で人々の生活をより便利で豊かなものにするイノベーションをつくり出し、より良い社会の実現に貢献しています。

4. 事業とCSRの統合の加速

当社は「CSRは経営そのもの」を掲げ、自社や関連会社だけにとどまらないバリューチェーン全体の事業プロセスを通じて、言行一致でお客様の課題解決やさまざまなステークホルダーとの価値共有に取り組んできました。
なんでも相談できるソリューション・サービス・プロバイダーとしてお客様から信頼されるためには、当社の事業を支える経営基盤の中にCSRの考え方をしっかりと統合し、“エクセレントカンパニー”を目指す必要があります。
そのためステークホルダーとの対話や、CSR会議での経営の議論を通じて、事業に関連する機会やリスクをとらえ直し、経営に直結する重点テーマを明確化しました。各組織のミッションや目標を、重点テーマに明確に関連づけることにより、すべての従業員が本業とCSRを別物ととらえることなく、自分の仕事がお客様やその他のステークホルダーにどのような形でつながっているかを理解し、自らの仕事のやり方を変革していきます。
そのことによって、「CSRは経営そのもの」というスローガンにとどまらず、本当の意味で「従業員一人ひとりの仕事そのものがCSRである」という風土を醸成し、当社の事業プロセス全体へCSRを浸透させ、事業とCSRのさらなる統合を加速します。

5. 社会課題解決への貢献を通じた事業成長の実現

当社は今後も、社会課題の変化を見据えて、さらなる事業構造と企業風土の改革をすすめてまいります。
お客様のパートナーとして強固な信頼関係を築き、お客様や社会の課題やニーズをお客様と共に考え、その解決へ向けた価値創造をお手伝いすることによって、目指す社会の姿の実現へ向けた歩みをすすめつつ、自社の成長を加速させます。そして、新たな事業構造のもとで、2016年度売上高1兆2,400億円に向けた成長と、営業利益率10%に向けた収益性の強化を目指します。
また、それを支える企業風土においては、多様な人材が活躍できる環境を整備し、お客様や社会の課題を発見し解決する能力を持った人材を育てることで、会社全体を成長と変化へ挑む集団へと変革していきます。
そして、それらの取り組みによって富士ゼロックスが、社会の価値あるコミュニケーション環境を構築し、中長期的に社会に変革をもたらす存在であり続けることをお約束します。

各組織のミッションや目標を重点テーマに関連づけることで、すべての従業員が、自分の仕事がお客様やその他のステークホルダーにどのような形でつながっているかを理解し、自らの仕事のやり方を変革していきます。

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