環境の保全/安心で活力ある社会

対象とする社会課題
  • 地球温暖化の抑制
  • 災害リスクに強い社会の構築
  • 地域活力の低下に対処する地方創生

環境への取り組み

目指す姿

環境との調和を最大限に尊重した活動を事業のあらゆる側面で展開し、全機能をあげてダントツの環境価値の提供を目指します。

当社の基本的な考え方

富士ゼロックスの環境への取り組みは「地球温暖化の抑制」「資源の保全・有効利用」「化学物質リスクの低減」を三つの柱とし、「商品・サービス」と「事業活動」の分野で取り組んできました。

「事業活動」の範囲は自社の事業所だけでなく、事業活動によって影響を及ぼす範囲すべてを考慮し、資材調達、組み立て・加工、物流、お客様の電力使用時からリサイクル・廃棄に至るまで、ライフサイクルの各段階において影響を及ぼす範囲すべてを自社の責任と認識し、環境負荷の低減に取り組んでいます。

また、三つの柱に加えて、世界的に関心が高まる「生態系・生物多様性の保全」にも取り組んでいます。

取り組みの経緯

お客様の利便性と省エネを両立する商品・サービスの提供と自社の環境経営の強化による環境負荷の削減

[経営重点テーマ] 商品ライフサイクルにおけるCO2削減

当社の活動の特長

当社では、全従業員が自らの業務における変革や改善を通じて、環境負荷削減に貢献しています。営業であればお客様の課題解決、技術であれば省エネ技術開発や総原価改善の成果をあげることで、ライフサイクル全体の環境負荷削減に貢献しています。また、全従業員共通で業務効率向上による総労働時間の短縮にも取り組んでおり、環境負荷の削減に成果をあげています。

2005年実績 = 1.0とした改善の進展度合い

  • 注記 TEC値: プリンターなどのオフィス機器における「概念的1週間の消費電力量」のことで、稼働とスリープ/オフが繰り返される5日間とスリープ/オフ状態の2日間におけるモノクロプリントの消費電力量の測定により算出。(TEC = Typical Electricity Consumption)

2015年度活動の実績

海外市場への出荷における航空機利用の抑制により、物流分野でのCO2排出量が抑制できました。

  • 注記 新たな環境負荷管理システムの導入により、生産事業所およびオフィスのCO2排出の算出方法を見直しました。このため、前年データとの比較はできません。

2016年度活動の概要

事業の拡大によってCO2排出量の増加を見込んでいます。これを抑制するために全社をあげた働き方変革を継続して推進し、業務効率の向上を図ることでエネルギー(電力・ガソリン)や用紙の使用量の削減を目指します。

サステナブル ビジネス アワード シンガポール2015

国際的な資源循環システムの構築で、海外の関連会社が受賞

海外では、アジア・パシフィック地域の販売会社を統括する富士ゼロックスアジアパシフィックが、廃棄物管理と効率的な資源利用の継続的な取り組みにより、「サステナブル ビジネス アワード シンガポール2015」に輝きました。この賞は、シンガポール・ロンドン・香港などに拠点を置くGlobal InitiativesがASEAN6カ国で開催しているものです。

富士ゼロックスアジアパシフィックはオーストラリアやフィリピン、インドネシア、シンガポール、タイなど9カ国・地域の拠点において「埋め立て廃棄ゼロ」「汚染ゼロ」「不法投棄ゼロ」を達成し、環境に配慮したサステナブルな事業活動を展開しています。例えば、化学メーカーと提携し、使用済みのプラスチックを回収して高品質なプラスチック材料を再生する国際的な資源循環システムを構築しました。サステナブル ビジネス アワードの受賞は、このような当社のビジネス領域を超えた、資源循環型社会への継続的な貢献が高く評価されたものといえます。

当社のリサイクル拠点

  • 注記 オレンジ色がリサイクル拠点

[経営重点テーマ] お客様先のCO2削減

当社の活動の特長

当社は、商品やサービスの提供を通じて、お客様先の課題解決と環境負荷削減の両立に貢献したいと考えています。その根幹をなすのが、環境性能と使いやすさを両立した快適なエコを具現化する考え方“RealGreen”のコンセプトです。当社は、お客様にストレスを強いるようなエコは真の環境性能ではないという強い意志のもと、これまで培ってきた環境技術を有機的に統合した新たな価値の創出に取り組んでいます。こうして開発された商品を中心に、お客様の課題解決にも力を入れています。

お客様先のCO2削減貢献量

2015年度活動の実績

お客様先でのCO2削減貢献量は約256kt-CO2増加し、3,462kt-CO2に伸びました。削減効果の高いソリューションの売り上げが伸びたことが要因としてあげられます。

2016年度活動の概要

当社の強みであるソリューション・サービスと、これまでに培った省エネ技術を搭載したダントツの環境配慮型商品の提供を通じて、お客様の事業成長とCO2排出抑制の両立への貢献を目指します。

第5回カーボン・オフセット大賞優秀賞

マルチコピー機によるカーボン・オフセットの普及啓発に貢献

当社は、セブン-イレブンと共同で行ったカーボン・オフセットの取り組みにより、カーボン・オフセット推進ネットワーク主催の「第5回カーボン・オフセット大賞」優秀賞に輝きました。この賞は優れた取り組みを表彰することで、カーボン・オフセットの普及を図り、ひいては低炭素社会の実現を目指すものです。

両社で実施したのは、2014年12月8日からの1年間、セブン-イレブン全国1万8,249店舗(2015年12月現在、一部店舗を除く)に設置されている富士ゼロックス製マルチコピー機で、お客様の利用にかかる消費電力量と用紙使用量をCO2クレジット(排出権)で相殺するコンビニ業界初の取り組みです。

オフセット量は、約22kt-CO2。これは、スギの木152万本が1年間に吸収するCO2の量に相当します。幅広い年齢層が利用するコンビニでの取り組みという点でもカーボン・オフセットの普及への貢献が高く評価され、今回の受賞につながりました。

[経営重点テーマ] 責任ある用紙調達の継続

当社の活動の特長

当社は、森林資源が事業の継続性に資するだけでなく、環境面のみならず文化面においても地球の共有財産であることを認識し、永続的な保全を図るものであると考えています。そのため、持続可能な森林管理を実践し、CSRに配慮した操業を行う用紙取引先からのみ調達することをルールとして定め、環境担当役員を議長とする「責任ある用紙調達委員会」において状況を定期的に確認しています。

2015年度活動の実績

国内外用紙取引先の定期調査結果と環境NGOなどから得た森林破壊の情報を踏まえ、「責任ある用紙調達委員会」で用紙取引先の社内基準への適合状況を精査しました。また、国内の用紙取引先に加え、中国の用紙取引先2社について、工場の現場監査を行い、社内基準への適合を確認しました。

2016年度活動の概要

国内外とも用紙取引先の定期調査を4月から8月にかけ実施します。その結果を踏まえ、9月に開催予定の「責任ある用紙調達委員会」において社内基準への適合状況などについて確認します。また、現場監査について、国内での取り組みを継続するとともに、海外において数回実施する予定です。

生物多様性アクション大賞2015 審査委員賞を受賞

長年にわたる持続可能な用紙調達の取り組みが評価され、生物多様性の保全活動に対する賞である「生物多様性アクション大賞」の審査委員賞を受賞しました。当社は製紙会社などの調達先企業に生態系に配慮した操業を促すため、2004年に独自の用紙調達基準を定め、原材料のトレーサビリティや、生産工場の環境管理システム保持などを調達先に求めました。さらに用紙調達基準を2012年に改定し、用紙そのものの評価に加え、CSRの観点で調達先企業の取り組みを評価する取引基準を加えました。これらの取り組みが「生物多様性保全の課題解決に向けて、持続可能な用紙の調達を実現している」と評価されました。

地域社会・将来世代への取り組み

目指す姿

当社のコンピテンシーを活かした社会課題の解決と、従業員の社会参画を通じて、より良い社会の実現へ貢献します。

当社の基本的な考え方

社会貢献活動の理念

富士ゼロックスは、お客様に卓越した価値を提供することはもとより、社会からの期待を見据えて、高い理想のもと、会社と社員が協力し啓発し合いながら、長期的で幅広い視点に立って、文化の発展とより良い社会づくりに先駆的に取り組みます。

社会貢献活動の目指す方向性

CSR会議での経営層による議論を経て、「コミュニケーションを本業とする富士ゼロックスらしい顔の見える社会貢献」を強化することを決定。企業理念の一つである「世界の相互信頼と文化の発展への貢献」に基づき、「将来世代の人材育成」「希少な文化や情報の伝承」の二つを社会貢献の重点テーマとして、「新興国における教材提供」「伝統文書の複製と活用」の活動を展開しています。また、東日本大震災で顕在化した社会課題に対し、事業を通じた貢献を目指して活動を続けています。今後は、従来から実施してきた活動に加え、こうした活動の強化を通じて、社会貢献と事業の相乗効果により、当社のコンピテンシーを活かした継続的な社会課題の解決に貢献していきます。

社会貢献全体の概要

取り組みの経緯

地域社会における住民、企業、行政、NGOおよび学術機関などの連携とグローバル化対応の支援

[経営重点テーマ] 顔の見える社会貢献: 将来世代の人材育成、新興国における教材提供

当社の活動の特長

アジア・パシフィック地域の新興国における教育格差是正支援を目的とし、十分な初等教育を受けることができない児童に対する教材提供活動を行っています。2014年にフィリピンで、2015年にはミャンマー、タイで開始しました。教材コンテンツを無償提供するパートナーと印刷費用などを負担するフィナンシャルスポンサーを募り、当社のプロダクションプリンターで印刷した教材を現地NGOなどの地域コミュニティーと協力し、児童へ無償提供します。2023年までに10万人の児童への学習支援を目指します。

教材提供プロジェクトの仕組み

2015年度活動の実績

6月にミャンマー、8月にタイにて、当社顧客やNGO、政府関連機関など地域コミュニティーの支援を得て活動を開始。プロジェクト全体の教材配布数は約3,000冊、活動に参画した従業員はのべ213人となりました。

当社およびNGO、協力企業のボランティアによる配布セレモニーの様子(タイ)
教材を受け取った児童の様子(ミャンマー)

2016年度活動の概要

フィリピン、ミャンマー、タイでの教材配布および配布後の活用状況の確認活動を継続し、新たにインドネシアへプロジェクトを拡大します。

国・地域による教育制度や学習文化・社会課題の違いに柔軟に対応しながら、各参加企業の強みを活かし、各国・地域で持続可能な仕組みに根づいた構築を目指します。

[経営重点テーマ] 顔の見える社会貢献: 希少な文化や情報の伝承、伝統文書の複製と活用

当社の活動の特長

当社は、自社の複合機や保有技術を活用し、古文書などの伝統文書を原本そっくりに複製・復元する社会貢献活動を推進しています。贈呈した複製品を通じて、失われつつある文化やかけがえのない情報の社会での活用への貢献と将来への伝承を目指しています。

2008年に京都で社会貢献活動として開始。経年劣化が心配される伝統文書の原本に代わり、実際に手で触れて活用できる複製品を神社仏閣、教育機関、旧家などに贈呈しています。

2015年度活動の実績

2014年度から技術部門との連携を強化するため京都と横浜の2拠点で活動を開始。2015年度は、10月にユネスコ世界記憶遺産に登録された「東寺百合文書」と舞鶴引揚記念館の資料の複製など三十数点を贈呈しました。

舞鶴市長への複製品贈呈
舞鶴引揚記念館の三作品

2016年度活動の概要

2016年度は当社の「画像質感制御技術」の本格的な活用によるデジタル作業の大幅な効率化を目指します。また、活動範囲を、日本全国に拡大していくとともに、海外の文化伝承への貢献も視野に入れ活動していきます。

自社やお客様の重要情報の、災害リスクからの確実な保護

[経営重点テーマ] 東日本大震災復興への支援継続

当社の活動の特長


行政と富士ゼロックスのボランティアによるワークショップ

復旧、復興へと現地ニーズが変化する中、地域との対話を大切に活動してきました。今後も事業を通じた復興推進、従業員によるボランティア活動の両面で活動を続けます。

2015年度活動の実績

岩手県釜石市および、岩手県久慈・二戸医療圏において、地域包括ケア構築に向けた自治体や地域団体・医療機関の取り組み支援を行ってきました。遠野みらい創りカレッジでは、開校2年目にあたり、運営体制の安定化を図るとともに、被災地内外との交流プログラムや、後方支援拠点研究プログラム、教育文化支援プログラム、産業創造プログラムを実施し、地域の方々との対話による復興推進に貢献しました。

2016年度活動の概要

今まで岩手県沿岸部で行ってきた復興推進の範囲を福島県浜通り地域に広げ、原発からの避難などでコミュニティーが失われた自治体や地域住民の声を聴きながら、当社ができる支援を探索しています。また、遠野市で始まった地域や産業発展の支援活動をよりサステナブルな活動にするために、遠野みらい創りカレッジの一般社団法人化を行うとともに、遠野市と同様に災害時後方支援拠点となる、神奈川県南足柄市、北海道白老町にて、みらい創りカレッジの開校の準備を行っていきます。

[経営重点テーマ] お客様の事業継続の支援

当社の活動の特長

当社では、大規模災害対応と事業継続の取り組みとして「大規模災害の対応方針」を制定し、発災時の基本行動について、社内に周知しています。

大規模災害の対応方針

富士ゼロックスおよび関連会社は、次の基本方針に基づき、お客様をはじめとしたステークホルダーの皆様にご安心いただける企業を目指します。

  • すべての従業員、来訪者などの人命を尊重するとともに、施設被害の最小化および人員の危険回避措置などの安全確保を最優先します。
  • お客様への商品・サービスなどの提供を通じ、社会的責任の遂行に努めます。
  • 被災地域の復旧・復興を支援します。

上記方針に基づき、発災時には、まず、被災地域の拠点と統合対策本部(富士ゼロックス本社)が連携し、従業員や来訪者の方々などの安全確保を最優先に対応します。そのうえで、統合対策本部内に、本社部会、商品供給部会、お客様対応部会を設置し、それぞれが必要な連携のもと、事業継続に向けて活動することにしています。

一方、事業継続上の社内連携が円滑にすすむように、全社横断の「BCP課題検討会」を、日頃から定期的に開催しています。検討会ではこれまで、サプライチェーンにおけるさまざまな連携上の課題を共有し、改善を重ねてきました。その結果、2016年4月に熊本地方で発生した地震に対しては、発災直後から全社が機動的に連携し、必要な対応を迅速にすすめることができました。

また、対外的には、災害対応や事業継続に関するテーマで、これまで多くのお客様と意見を交換しています。2015年度には、富士ゼロックス本社として14社のお客様と交流し、災害対応における企業のあり方から具体的な対策にまで、幅広く対話を行ってきました。

近年では、大型台風が引き起こす強風や豪雨によって、甚大な被害が発生しています。また、火山活動も活発化するなど、自然災害全般に対する一層の備えが不可欠な状況です。当社では、これまでに発生した数々の災害を教訓に、今後もさらに対応を強化し、地域社会、お客様に安心いただき、災害に強い企業や社会の構築に貢献していきます。

発災後の組織間連携について

サステナビリティレポート2016アンケート