位置情報を利用した音声ガイドサービス技術

近年、位置情報を利用したサービスが大きく進歩しています。GPSだけでなく、Wi-FiやBluetooth、超音波から位置情報を計測し、この位置情報を利用した新たなサービスが様々な場面で検討されています。例えば、お店の前を通過した際、お店のクーポン券や来店情報などが自動的にスマートフォンに配信されるサービスなども、位置情報と個人のプロファイルとを適合させたサービスの一つです。

富士ゼロックスでは、コミュニケーションサービスを支える技術として、位置情報を利用した音声ガイドサービス技術の研究を行っています。この技術により、GPSなどから計測される位置情報に対応し、音声情報を的確に提供することが可能となります。さらに、この位置情報を利用した音声ガイドサービス技術を観光音声ガイドシステムとして活用し、複数の観光地で実証実験を行ってきました。実証実験を行った観光音声ガイドシステムの概要を説明します(図1)。観光スポットについて説明する音声ガイドの制作者は、webブラウザーから音声ガイド制作クラウドにアクセスし、地図上の観光スポットの位置とガイドしたいテキストデータをクラウド上のサーバーに登録します。登録したデータは、自動で音声データ(音声コンテンツ)に変換されサーバーに登録されます。これで音声ガイド(音声コンテンツ)の登録は終了です。観光客は、音声ガイドアプリを事前にインストールしたGPS対応端末を持って自由に散策することにより、観光スポットに近づくと、音声データがタイミングよく再生され、音声ガイドを楽しむことができます。観光客の位置は、端末のGPS情報によって検出します。音声データは、観光客が歩きながら音声ガイドを聴くことを考え、音声ガイドの長さや再生のタイミングを決定しています。また、観光客の歩く速度に合わせ最適なタイミングでコンテンツを提供します。さらに、観光客が歩く方向に応じた音声ガイダンスを提供することができるのも特徴の一つです。これらは、富士ゼロックス独自の編集ツールで簡単に設定することができます。

図1:観光音声ガイドシステムの概要

このように、観光客が自由に散策する中で、知りたい情報を知りたい場所で、あたかも同伴する観光ガイドが語りかけてくるような、観光ガイドサービスを提供することができます。また、高齢者の方でも使いやすいようにUI操作を簡素化するなどユニーバーサルデザインにも対応した設計となっています。さらに、グローバル対応として、日本語の他に英語、中国語、韓国語などの多言語に対応しています。
富士ゼロックスでは、この音声ガイドサービス技術を、観光だけにとどまらず、介護サービスや子供向けの教育情報、高齢者向け情報、そして防災情報など、幅広いコミュニケーションサービスに発展させていきたいと考えています。