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写真画像自動調整技術

デジタルカメラの普及にともない、写真画像の利用用途は広がっています。スナップ写真のプリントやフォトブックの作成、業務用ドキュメントへの利用、さらに、商品カタログや写真集など、多様な形で活用されています。利用目的に合わせて意図通りに撮影・再現されることが望まれますが、照明条件などで狙い通りに撮影できないことや、またプリント時に肌色など人の印象に強く残る色(記憶色)がイメージ通りに再現されないことがあります。このような時に画像の補正を行うことがありますが、専門知識やツールが必要となり、また補正に時間がかかるといった課題がありました。
富士ゼロックスでは、これらの課題を解決するために、デジタルカメラで撮影した画像を、自分の意図したイメージに近い、好ましい色再現を可能にする写真画像自動調整技術を開発しました。
写真画像自動調整技術は、デジタルカメラで撮影された画像(原画像)の不具合を自動で補正する機能と、記憶色を「好ましい色」に調整する機能を備えています。これら2つの処理は次のように連続して行われます。最初に、原画像の明度、カラーバランス(ホワイトバランス)、コントラスト、彩度の状態を解析し、原画像の不具合を自動で適正な状態に補正します。これにより、照明光源の色や照度の違いによって生じる色かぶりも補正します。次に、記憶色に対する調整処理を行います。この処理では、画像全体として不自然な印象を与えないように、記憶色の目標値が自動的に設定されています。そのため、肌や空、草木の色などあらかじめ設定した対象画像の記憶色のみ好ましい色に調整し、対象画像以外の色は影響されません。
図1では、肌色調整の例を示します。まず、原画像(a)の不具合を適正化処理した画像(b)に対して、人物肌色領域を抽出(C)し、その領域から代表色(代表的な肌色)を算出します。次に印刷画像としてより好ましい肌色を再現するために、画像全体の色バランスから適切な肌色の目標色を算出し、人物の肌色領域のみに色調整処理を行います(d)。

図1:写真画像自動調整プロセスのフロー図

さらに、画像の質感を「好ましい質感」に自動的に補正できる質感補正技術を開発し、一部のプロダクションプリンターの機能として導入しています。質感補正では、原画像の不具合を適正化する処理と記憶色に対する色調整処理を行った後に、表現したい質感に合わせて、画像の彩度コントラスト補正および空間周波数補正を自動で行います。みずみずしさを表現したい画像(図2:シズル感重視)や、精細感を表現したい画像(図2:ディテール重視)など、さまざまな画像の補正を自動で行うことができます。

図2:質感補正の例(シズル感重視・ディテール重視)