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高信頼クリーニングブレード

電子写真のクリーニングプロセスでは、帯電後の感光体表面に付着した放電生成物や転写後の感光体表面に残留したトナー、紙粉などを除去します。
クリーニングプロセスで使用されている部材の主流はゴム製のブレードで、回転する感光体表面に接触することで残留したトナーなどのクリーニング対象物を掻き取ります(図1)。

図1:電子写真プロセスのクリーニング対象物イメージ図

クリーニングブレードの機能が低下すると感光体表面にクリーニング対象物が残り、電子写真の各プロセスにも影響を及ぼし十分に機能しなくなります。
クリーニングブレードの機能が低下する原因は、感光体表面と接触しているブレードエッジの摩耗や局所的な欠け、ブレードゴムのへたり注1による掻き取り力の低下などです。このようなクリーニングブレードの機能の低下によりクリーニング不良が発生し、色筋や白筋などになります。
富士ゼロックスでは、長期にわたってクリーニング機能を保ち、安定した画質を得るために高信頼クリーニングブレードを開発しました。
一般にゴムの摩耗を改善するためには高硬度化しますが相反して欠けが生じやすくなり、ゴムのへたりも大きくなります。

このような課題に対して富士ゼロックスでは、図2に示すように、摩耗を強くするために高硬度化し、同時に欠けに強くするために、ブレードエッジに異物が衝突しても局所的に伸びて歪応力を分散させるような破断伸びが大きい特性を持つブレードを設計しました。一方、高硬度化したブレードはへたりやすいという課題に対しては、永久伸びを最小にする背面層を追加して2層構造にしました(図3)。これらにより従来品の約2倍の寿命を実現しました(図4)。使用条件によってはブレード鳴き注2が発生しやすくなりますが、計算シミュレーションにより背面層の反発弾性が寄与することが明らかとなり、背面層の反発弾性を小さめに設定しました。このようにクリーニングブレードを2層化して、クリーニング層は高硬度で破断伸びを大きくし、背面層は永久伸びと反発弾性を小さくすることにより、摩耗と欠けに強く、へたりとブレード鳴きを抑制した高信頼クリーニングブレードを実現しました。開発したクリーニングブレードは、高い信頼性が要求されるいくつかの製品に導入されています。

図2:クリーニングブレード特性曲線

図3:クリーニングブレード
図4:クリーニングブレード寿命