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Smart WelcomEyes技術

富士ゼロックスでは、お客様に省エネ性の最も優れた状態でご使用していただくために、使用後1分でスリープ状態に移行する設定で工場出荷しています。しかし、節電ボタンを押してスリープ状態から復帰させる操作が煩わしい、待つのがストレスであるという理由で、多くのお客様がスリープ移行時間を延長して使用していることが分かりました注1

そこで、お客様に工場出荷状態のままご使用いただくために、スリープ状態からジョブ実行するまでの一連の操作において「体感待ち時間ゼロ」を目指し、スマート節電技術、スリープ高速復帰技術注2に加え、複合機を利用するために近づいてきた人を検知し自動的にスリープ状態から復帰させる自動センシング技術「Smart WelcomEyes技術」を開発しました。本技術は、低消費電力で検知領域が広く人の動きを検知する焦電センサーと、消費電力が高く検知領域が限られていますが、人の存在を精度よく検知する反射センサーを組み合わせた独自構成により、省エネ性と利便性の両立を実現しました。

一般的なオフィスでは、複合機前面のデスクやパーティションまでの距離が約800mm~1,000mm程度となるため、焦電センサーの検知範囲を複合機前方のこの距離内に制限しています。この検知範囲の制限は、焦電センサーを複合機正面のピラーカバー下部に開口部を設けて取り付け、斜め下方と正面左右扇型状の範囲に絞ることによって実現しています。

次に、反射センサー検知距離は、操作者が節電ボタンを押してスリープ状態を解除したと認識できる時間が約500msecであることから、反射センサーで利用者を検知し複合機正面の操作位置に到達するまでの時間が同じになる距離に調整しています。また反射センサーは、指向性が高く検知領域が限られるため、的確に利用者を検知できるように設置位置と角度を調整して取り付ける必要がありました。オプション類(ICカードリーダーやフィニッシング・ユニットなど)を使用する利用者なども考慮して、複合機本体幅内に利用者の身体が完全に入っている位置をホームポジションと定義し、このホームポジションにいる利用者の存在を確実に検知できるようにピラーカバー部正面から本体正面側に角度をつけて反射センサーを取り付けました。さらに、複合機の用紙排出側に非検知領域を確保することで、複合機をスリープ状態(反射センサーオフ状態)にしたまま、プリント出力紙を取ることができます。

図1:センサーの取り付け位置と検知領域

図2:多方向からのアクセスと焦電センサー検知範囲

図3:反射センサーの検知距離

次に、2つのセンサーと人の動きの関係について説明します(図4)。

複合機全体の消費電力を抑制するため、消費電力が極めて小さい焦電センサーのみ常時通電しています。焦電センサーが複合機近傍の人の動きを検知すると反射センサーに通電します。そして、反射センサーが人を検知し、利用者の存在を確認して複合機のスリープ復帰判断を行っているため、複合機の前方を人が通り過ぎただけでは、スリープ復帰しません。次に、複合機の操作が終了し、反射センサーが非検知になると複合機のスリープ移行タイマーを起動します。そして、焦電センサーの検知範囲から人が離れて数秒後に、反射センサーの通電を停止します。このように焦電センサーと反射センサーを組み合わせて制御することで、高い省エネ性能を実現しています。

図4:センサーと人の動きの関係