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Smart WelcomEyes Advance技術

富士ゼロックスでは、複合機のスリープ状態からジョブ実行するまでの一連の操作において、独自の自動センシング技術「Smart WelcomEyes®技術」により「体感待ち時間ゼロ」を可能にしています。このSmart WelcomEyes技術をさらに進化させ、よりインテリジェンスに利便性を向上させた「Smart WelcomEyes Advance技術」を開発しました。

Smart WelcomEyes Advance技術では、新たに2つのカメラを搭載しています。Smart WelcomEyes技術の人検知のための反射センサーを人検知カメラに置き換え、広い範囲で操作者を検出できるようにしました。さらに、操作者を識別して簡易認証するための顔認識カメラを搭載しました。
焦電センサーとカメラの取り付け位置と人検知範囲について説明します。低消費電力で検知領域が広く、人の動きを検知できる焦電センサーは、Smart WelcomEyes技術と同様に複合機正面のピラーカバー下部に開口部を設けて取付けています。人検知カメラによる人検出範囲が広いことから、取付け開口部を広げ、従来の800mmから1200mm付近まで検出範囲を拡張しました。これにより、複合機近傍の人の動きをより広い範囲で検出し、スリープ状態から素早く人検知カメラを復帰させることが可能です。
人検知カメラは、Smart WelcomEyes技術の反射センサーの取り付け位置と同じ、複合機のピラーカバー部にやや突起させて取り付けています。これにより、人検知カメラの接近検知範囲となる複合機の操作パネル中心から半径1200mmの半円領域内での視野角を確保しています。そして、この領域内で、検知した人の身体の向きから複合機の利用者かどうかを判断しています。
また、接近検知範囲内で、利用者と判断されなかった場合でも、複合機正面350mmの半円領域を人検知範囲と設定し、この範囲内に人が入ると必ず複合機の利用者であると判断しています。顔認識カメラは、複合機本体操作パネルの左上部分に搭載し、この顔認識カメラの映像を操作パネルの顔認識画面に表示しています。操作者が操作パネル正面に立ち、顔認識画面のガイドに顔の大きさを合わせるように覗きこむことで顔を検出し、予め登録した顔情報と照合します。そして、顔情報が同一であると判断すると、複合機の本体認証機能により簡易認証してログインすることができます。

図1:焦電センサーとカメラの取り付け位置

図2:人検知範囲

図3:操作者位置と顔認識画面

そして、複合機全体の消費電力を抑制するため、消費電力が極めて小さい焦電センサーのみ常時通電しています。焦電センサーが検知エリア内で人を検知すると、人検知カメラを起動します。そして人検知カメラが、近づいて来る人の身体の向きを、つま先のベクトルから検出し、複合機の方向に向かっている操作者と判断すると複合機をスリープ復帰させます。複合機の前方を通りすぎていると判断した場合は、スリープ復帰をしないように設計しています。

人検知カメラおよび顔認識カメラの映像処理には、車載カメラでも実績のある株式会社東芝製の画像認識プロセッサーの第2世代であるVisconti™2を採用しています。Visconti2は、高い画像認識処理性能を低消費電力で実現し、冷却ファンも必要としません。高い処理性能と省エネ性能を両立し、ピラーカバーに収まる小型化を可能にする技術として極めて優れていることから、富士ゼロックスが目指すRealGreen®を実現する技術として、SmartWelcomEyes Advance技術へ搭載しました。

操作者検出画像処理技術

Visconti2は、魚眼レンズを用いたカメラからの入力画像に対して、歪み補正と視点変換の2つの画像処理をビデオ入力に対してリアルタイムに処理しています。そして、視点変換によって作り出された足元画像の人検知範囲においてつま先の向きを検出し、操作者を検知しているのが赤い点で示されています(図4-1)。次に、人検知カメラの人の通りすがり画像では、つま先を検出していますが、検出した赤い点が複合機の方向に向かっていないことから、操作者として検出していません。(図4-2)

図4-1:人検知カメラ画像(操作者検出)
図4-2:人検知カメラ画像(通りすがり検出)

顔認識画像処理技術

Visconti2では、顔の14部位を特徴点として検出し、顔のサイズ・向きなどを3次元的に補正したのちに顔の特徴量を抽出しています。(図5)。顔の特徴量は照明変動の影響を受けるため、登録時と認識時の照明条件が一致していないと個人の特定が難しくなります。また、カメラに直接光が当たることでレンズフレアによる白飛びが発生すると特徴点の検出が難しくなります。通常は、フレア対策した高価なレンズを採用しますが、画面ガイドに顔を大きく合わせることにより、環境による外乱因子の影響を少なくすることで、低コスト化を実現しています。

図5:顔検出と顔パーツ検出結果

Smart WelcomEyes Advance技術は、複合機が利用可能になるまでのユーザー操作手順をできるだけ減らし、お客様の思考を妨げないで効率的に働く環境を提供する、富士ゼロックスユニークな技術です。お客様へのさらなる価値追求を目指し、これからも技術を進化させていきます。