お客様導入事例 株式会社あじかん 様

お客様導入事例 株式会社あじかん 様

広島県広島市に本社を置くあじかん様は、1962年(昭和37年)の創業以来、玉子製品、寿司食材、お惣菜、加工野菜などを製造し、スーパーマーケットや飲食店などに販売されています。そして、2010年からはごぼう茶の通信販売も手がけられてきました。ごぼう茶の通信販売では、宅配時に同梱する各種の販促物が閲覧されずに捨てられるケースも多く、継続的な購買につながりにくい課題を抱えていました。その課題を解決に導いた「顧客一人ひとりのニーズに合わせた販促物を作成するシステム」の導入までの経緯や、システム導入後の効果などをご紹介します。

常務取締役 ヘルスフード事業部長 足利様
ヘルスフード事業部 ダイレクトマーケティング課 課長 兼
カスタマーセンター長 西村様
ヘルスフード事業部 ダイレクトマーケティング課 中田様

左から)足利様、中田様、西村様

販促物が顧客に閲覧されていないという課題

通販ビジネスで継続的な購買につなげる重要な施策が、顧客接点での販促物による情報提供。これまでは販促物の種類が多く、しっかりと閲覧されずに捨てられてしまうケースが多かった。

常務取締役 ヘルスフード事業部長 足利様

足利様: 当社通販のお客様の年齢層で最も多いのは70代で、その次に80代、60代と続きます。商品をお届けする際、お客様の購入回数ごとにセグメントを分けチラシやパンフレットなどの同梱物の入れ分けを行っていました。しかし高齢のお客様にとっては、お届けする商品に同梱している書類が多すぎるため、閲覧されずにそのまま捨てられてしまうケースが散見されました。同梱物は、納品明細書、払込書、挨拶文、商品カタログ、活用レシピ、企業情報パンフレット、お客様の声、健康情報誌などです。

もうひとつの課題は、ポイント制度です。システム的には導入が可能だったのですが、お客様の保有するポイント残高をお伝えする手段がなく、導入には二の足を踏んでいました。高齢の方が多いためインターネットの利用率が2割程度と極めて少なく、さりとてお電話でお一人ずつお伝えするのも現実的ではないという事情があったからです。

さまざまな同梱販促物をA3両面に集約化

顧客接点における情報提供の課題を解決するため、2019年5月、富士ゼロックスの「One to Oneコミュニケーション明細書」を導入。明細書と販促物を一体化するとともに、顧客一人ひとりに応じた情報提供に取り組み始めた。

ヘルスフード事業部 ダイレクトマーケティング課 課長 兼 カスタマーセンター長 西村様

西村様: 導入したシステムは、納品明細書、払込書、挨拶文、商品カタログ、活用レシピ、企業情報パンフ、お客様の声、健康情報誌など、さまざまな種類の同梱物をそれぞれのお客様に適した掲載内容でA3サイズ用紙の両面に集約化し、印刷するものです。導入にあたっては、実際にこのシステムを運用している企業を訪問し、お客様ごとに内容を変えた納品明細書をお届けする仕組みへの運用を拝見して参考にしました。

導入を決めてから半年間ほど、従来の同梱物をどのようにA3用紙両面にレイアウトするか、お客様に応じて内容をどう変えていくかを検討していきました。仮にA3用紙が2枚になってしまうと、以前と同じでどちらかが捨てられてしまい、閲覧されない可能性もあります。明細書とお伝えしたいコンテンツを一体化し、お客様ごとに内容を変えるというシナリオの中で、A3サイズ両面という限られたスペースにどう盛り込むか、細部を詰めていったのです。

ヘルスフード事業部 ダイレクトマーケティング課 中田様

中田様: 私は、販促物のデザインにおけるディレクションを担当しているのですが、まずは大まかなラフレイアウトを作成し、それをもとに委託会社でレイアウトを制作してもらい、仕上げていく流れで作業を行ってます。購入回数が少ない方には、ごぼう茶の購入を続けていただきたいので購入継続を促す。購入回数がある程度多い方には、“ついで買い”を増やしたいので別の商品を案内する。こうした施策を検討し、月に1回の頻度で実施しています。

新システムは、出荷日の前日であってもコンテンツの画像データを替えることができます。以前は販促物の在庫を処理するため、ある程度それを使わざるを得ませんでした。しかし今は、すぐに掲載内容を替えられるので、そのときに提供したい新鮮な情報をお客様にお届けできるようになっています。

ハガキによる注文が1.5倍に増加、コスト削減も実現

販促物は、明細書と各種コンテンツが一体化されることで、顧客に閲覧されやすくなった。同梱物をセットする費用、廃棄量とも削減されるという効果を得ている。

西村様: 閲覧されていないという課題については、改善効果がみられました。お客様からのハガキの返送数が増加したからです。以前からお客様の声を記入してもらうハガキを同梱していたのですが、月に50~60枚ほどしか返送されていませんでした。それがシステム導入後、5~6倍に増えたのです。以前は、たくさんの同梱物の中に埋もれてしまっていた可能性がありますが、A3両面に返信用のハガキも含めてお伝えしたい内容が集約化されたことで、お客様にとっても見やすく、読みやすくなったと思います。

また、コスト面でも効果が現れています。これまでは5~6点の同梱物をセットする作業を外注しており、同梱物1点につき1~2円の費用がかかっていました。しかし、点数を減らすことで、それが削減できるようになったのです。例えば、1件につき同梱物の点数が6点から2点に減れば4円削減できます。6万人のお客様に送るとすると、1カ月当たり24万円が削減できる計算になるわけです。システムを導入して、販促施策をかなり増やしたのですが、それでも以前と同水準の費用でおさめることができています。

さらに納品明細書を集約化することで、販促物の廃棄を減らすことができました。以前は、誤植が発生して廃棄することもあれば、チラシを使いきれずに、販促期間が終わってしまい、捨てざるを得ないこともありました。年間で数十万部が無駄になっていたことを考えると、新システムの導入で得られた効果は非常に大きいですね。

足利様: 当社では、2020年度から国連が提唱するSDGs(持続可能な開発目標)に取り組んでいこうと考えています。環境のことを考えると、廃棄紙の削減は大きなテーマのひとつですから、その意味でも新システムを導入したことは大きな意義があると思っています。

中田様: 以前は、販促施策が固定化されていましたが、柔軟に施策を企画し実施できるようになりました。お勧めする商品を柔軟に替えられるようになり、施策のバリエーションも広がっています。ただ、お客様が飽きないように、いつも売り込みたいコンテンツを入れるのではなくて、適度なタイミングで入れる必要があります。どのくらいの頻度でお勧めすると購入していただけるかをテストしながら施策に取り組んでいます。

もともと高齢者のお客様からのハガキ注文は多かったのですが、全体的なハガキ注文の数も増えています。明細書とコンテンツ、注文用のハガキなどを一体化することで、ハガキによる申し込みが1.5倍から2倍に増えました。
作業面では、月末に行っている販促物の棚卸にかかる時間が半減されています。販促物の点数が減ったことで、以前1時間ほどかかっていた作業が30分ほどに短縮されました。在庫金額も200~300万円減少しています。

顧客のポイント残高が視覚化され、解約率が低下

保有ポイント数に応じたランクが、販促物に視覚的にわかりやすく表現されるようになった。ポイント数に応じた商品交換も好評で、解約率の低下につながっている。

西村様: A3のコンテンツの1つに、お客様の保有するポイント数があります。お客様が自身でポイント残高を把握できるのです。ポイント残高に応じてランク化しており、それを視覚的に表現してわかりやすくしています。

ドラッグストアでもごぼう茶は販売されています。ドラッグストアでは店舗ポイントが付きますから、店舗で購入される傾向が高まりますが、当社としてはヘビーユーザーには通販で購入していただきたいと思っていました。ですから、ポイント制度を始めたことで、ドラッグストアと同じ土俵に立つことができました。

また、ポイント制度によって定期購入者の解約率は8%から6.5%に低下しました。とくに定期コース10回以上のヘビーユーザーほど解約率は低下しています。要するに、長く買い続けていただける可能性が高まったということです。

足利様: 貯まったポイントは、ポイント数に応じていろいろな商品に交換できるようにしています。1ポイント1円で、購入に充てることもできますが、やはり圧倒的に商品交換のほうが多いですね。商品ラインアップもバリエーションがあり、お得感も大きいのが魅力になっています。

西村様: これまでは、お客様に提供していたプレゼントはバリエーションがありませんでしたが、今は商品カタログから選ぶことができるので、楽しさがあります。お客様との双方向のコミュニケーションが可能になりますので、解約率の低下に寄与しているとみています。また、ポイント制度はLTV(ライフタイムバリュー:顧客生涯価値)の最大化にもつながると考えています。LTVは1人当たりのお客様から生涯にわたって当社にもたらされる収益です。つまり、1人のお客様にどれだけ長期的に購入していただけるかということです。

中田様: お客様がポイント残高を確認できますから、「こんなにたまってうれしい」「自分がVIP会員とは知らなかった」「交換できる商品を選べてうれしい」といった声をよくいただきます。また、コールセンターのオペレーターがお客様からお聞きした内容をデータベースに入力し、同梱物の挨拶文に活かす試みも始めています。画一的な挨拶文ではありませんから、お客様の満足度も高まっていると思います。

新しい技術の知見を次のマーケティングに生かす

出荷量の増加に伴い、出荷拠点の新設も検討中。さらなる顧客満足度の向上を図るために、先進的なマーケティング技術の活用も重要視している。

足利様: 出荷拠点の新設も検討しています。出荷量が増えるのに伴い、現在の出荷場所では手狭になってきたからです。大きくは西日本と関東というエリアで分けたいと思っています。関東向けの出荷量の割合が高いので、新設する拠点は関東になるでしょう。

西村様: 今後は、購入回数に基づいた販促施策を、コールセンターも含めたすべての部署で共有できるようにしたいですね。販促施策を共有することで、ベクトルを一致させる意識付けをしたいと考えています。また、新しい技術も登場しています。嗜好モデルを使って好みの色に合わせてコンテンツをつくる富士ゼロックスさんのマーケティングセミナーに参加しました。

お客様に 〜アクティブな〜や、〜開放的な〜など、90個の感性語の中から10個ほど選んでもらうと、好みの色やフォント、モチーフを導きだせるという富士ゼロックスさんの技術を生かしたものです。この技術を活用することで、お客様の好みに応じて明細書のクリエイティブの色を変えたりすることができるようになります。今までの購買履歴に基づいたマーケティングからさらに進化したもので、非常に印象的でした。こうした新しい技術の活用も検討していきたいと思っています。

左から)
株式会社あじかん 常務取締役 ヘルスフード事業部長 足利様 株式会社あじかん ヘルスフード事業部 ダイレクトマーケティング課 中田様 株式会社あじかん ヘルスフード事業部 ダイレクトマーケティング課 課長 兼 カスタマーセンター長 西村様

顧客との良好な関係を維持することが、長期にわたる収益がもたらされるという考え方から、顧客一人ひとりに合わせた情報提供をを行うために、新システムを導入されたあじかん様。

新システムの導入によって、顧客満足度の向上、コスト削減といった効果が得られています。これから活用が進み、各種のデータや知見が蓄積されていくことで、顧客との関係を深めるマーケティングの幅がさらに広がっていくことが期待されます。

まとめ

明細書出力フロー図

「One to Oneコミュニケーション明細書」導入後の帳票

⟨担当営業のコメント⟩
お客様に卓越した価値を提供したいとの想いでプロジェクトを推進し、あじかん様の経営の柱と
なる事業計画に直結するソリューションを提供することができました。今後も「ごぼう茶を国民的な
健康飲料にしていけるよう精進したい」とのあじかん様の強い想いにお応えできるよう全社富士ゼ
ロックス一丸となってお客様に寄り添い活動してまいります。

富士ゼロックス広島株式会社 営業統括部 大手営業部 大手営業G 安永聡志

⟨案件協業部門⟩
富士ゼロックス株式会社 グラフィックコミュニケーションサービス事業本部
グラフィックコミュニケーションサービス営業部 第一営業部 部長 山崎和仁

SE部 西日本技術グループ 技術2G 高田栄治

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