お客様導入事例 相川鉄工株式会社 様

お客様導入事例 相川鉄工株式会社 様

相川鉄工株式会社様は、大手製紙会社向けの製紙機器の開発・製造を主な事業としています。
開発・製造の業務には大量の伝票処理が伴いますが、処理の大半は手書きや手入力が占め、多大な業務負荷がかかっていました。その業務負荷を軽減し、処理時間の短縮を実現すべく導入されたのが、仕入伝票処理プロセスへのOCR/RPAの導入です。
資材課の仕入伝票処理プロセスにOCR/RPAを導入した経緯や、処理時間の短縮を実現した取り組みを紹介します。

生産管理部 計数管理課 課長 藤田様
生産管理部 資材課 課長 杉山様
生産管理部 資材課 曽根様
生産管理部 資材課 北村様

左から)曽根様、杉山様、藤田様、北村様

手書き・手入力で作業負荷が大きかった伝票処理

製紙業界は全体としてIT化が遅れ、伝票処理の多くが手書きや手入力で行われているため、業務負荷が大きかった。そこで作業時間短縮や業務効率化を狙って導入したのがOCR/RPAだった。

生産管理部 計数管理課 課長 藤田様

藤田様: 当社は1924年に相川鋳造所として創業し、その後1954年に日本で初めての連続式紙料調整機「スーパーリファイナー」を開発して製紙業界の急速な発展に貢献してきました。以来、日本製紙、王子製紙、大王製紙などの大手製紙会社様向けの製紙関連機器の専門メーカーとしての地歩を着実に築いてきました。鋳造から加工・組み立てまで一貫生産体制をとっているのが当社の特徴です。

そのような生産体制の一方で、当社が長年抱えていた課題がありました。それは製紙業界全体に共通する課題と言えますが、IT化が遅れていることです。たとえば、お客様から発注を受ける際、通常は仕様が固まってから製造に取り掛かることになります。しかし、発注いただいた後に仕様が変更になることも少なくありません。その対応には多くの時間を割かなければならず、伝票処理の業務にも影響が及びます。さまざまな伝票類が手書き処理されたり、パソコンに手入力で処理されたりして、システムによるデータ処理ができていなかったのが実情でした。
これにより、当社では特に間接部門で非効率な業務が発生していました。たとえば、お客様から発注を受けた後に製品仕様に変更が生じた場合、伝票処理をやり直す必要がありますが、その過程では手書き処理やパソコンへの手入力など人手による作業が多く求められ、業務負荷が増大していました。

生産管理部 資材課 課長 杉山様

杉山様: 資材課では長年、伝票処理の効率化が課題でした。処理しなければならない伝票枚数は膨大で、手書きや手入力による処理は大きな業務負荷になっていたのです。

そのため、OCR/RPAの導入によって、伝票に書かれた手書き文字を読み込んでテキストデータ化し、生産管理システムに自動入力できるようにすることで手書きや手入力の作業をなくすことは、業務負荷の大幅な削減が期待できます。現場としてはぜひ導入してほしいと感じました。

藤田様: 計数管理課では、通常業務として生産実績の集計等を行うほか、期末には棚卸データの作成業務も加わります。棚卸データの作成に必要となる在庫品伝票の枚数は1万枚に上り、データ化する件数としては1万件を超えます。それを手入力でデータ化するため、かなりの業務量になっていました。

すでにシステム化され、軽減されている業務もありましたが、それでも手入力処理はなくならず、課内の全員が業務負荷を感じていました。

定型業務からOCR/RPAの導入がスタート

まず最初に、OCR/RPAは仕入伝票処理に導入された。その理由は定型業務であり、支払伝票などと違って仕入先が異なっても伝票フォームが統一されているため、スムーズな運用が期待できるからだ。

藤田様: 伝票処理業務の効率化のために検討したのがOCR/RPAの導入でした。いくつかの製品を検討するなかで決め手となったのは、富士ゼロックスの複合機を利用していたということ、課題解決に対する提案において弊社の帳票を用いて具体的なイメージが付きやすかったことです。富士ゼロックスであればさまざまなサポートも含めスムーズな運用ができるだろうと思いました。

OCR/RPAは、まず資材課で行っている仕入伝票処理に導入したのですが、その大きな理由は、仕入先様によって伝票のフォームが変わることがなく、固定されていたからです。仕入伝票の処理量は、多いときで1日200枚程度に上りますから、一定の業務削減効果も期待できました。

販売先のお客様からの支払伝票などでは、同じ伝票処理とはいえ、お客様指定のフォームがあるため、共通のフォームにすることはできません。となると、お客様は10社以上ありますから、それぞれに対応する伝票のフォームを用意して、システムをつくり込む必要があります。フォームのつくり込みにかかる作業を考えると、決められたフォームである仕入伝票の処理プロセスに導入したほうが合理的だという判断に至ったのです。

OCR/RPAの対象範囲となる仕入伝票処理は資材課で行っていますが、業務の流れは大まかに言うと次のようになります。仕入伝票を印刷し、控え部分を切り取り保管し、残りの部分を仕入れ先に送付します。仕入先は伝票を受領すると、納品実績に基づき単価/金額などを記入。納品書の控えを保管し、残りを納品時/納品後に当社に送付します。

資材課では、伝票を受領すると検収し受領書を仕入先に送り、受入日の欄に日付を捺印します。そして、2日間ほどして量がまとまったら生産管理システムに入力し、データをエクスポート。Excelでファイルを加工して経理にメールで送付しています。

1日の処理工数を60分短縮、他の業務に充てることが可能に

伝票処理には、以前は1日当たり90分かかっていたが、システム導入後は60分程度短縮。その時間を他の業務に充てることができるようになった。

藤田様: 仕入伝票処理では、慢性的な人手不足の中、仕入伝票を生産管理システムに入力し、基幹データをエクスポートする定型的なデータ入力業務に多くの時間がかかっていました。

生産管理部 資材課 北村様 / 生産管理部 資材課 曽根様

曽根様: 以前は手入力作業と入力データをExcelで出力し確認する作業が必要で、その作業に90分程度かかっていました。それがOCR/RPAの導入により、OCRの確認訂正作業で30分程度、RPAによる入力で20分程度、そしてRPAによるExcel出力で5分程度と、トータルで50分から60分程度に縮められるようになったのです。

北村様: この中で人による作業の時間は20分から30分程度ですから、実質的には60分程度、作業が短縮されていることになります。
処理作業にかかる時間が短縮された分、他の業務に充てることができるようになりました。

杉山様: OCR/RPAはまずは仕入伝票処理の業務に導入されましたが、今後は在庫品伝票の処理業務に対しても導入されることを期待しています。

藤田様: 仕入伝票のOCRフォームは富士ゼロックスに作成していただきましたが、在庫伝票のOCRフォームについては私が作成しました。

在庫品伝票処理への導入はテスト段階ですが、今後は本格導入に向けて、読取精度を向上させるためのフォームの作成など技術的に改良をしていきたいと考えています。

他の定型業務でのRPA活用を目指す

仕入伝票処理にOCR/RPAを導入して効果が得られた。まずは1年間運用してどのような結果が得られるかを検証し、それを踏まえて活用分野の拡大など次のステップに進んでいく。

藤田様: 生産管理部ではさまざまな工場事務を行っていますが、その中にもいくつかの定型業務が存在します。今後は、その定型業務の効率化に向けて積極的にRPAを活用することを考えています。

たとえば、資材課が資材を発注する場合、あらかじめシステム上で処理を行うのですが、そのデータ出力には3つのケースがあります。材料の発注、在庫の発注、加工の外注です。出力形式に応じて、それぞれのフォームをExcelで一覧にして資材課に提供しなければなりません。これを1つのファイルにして再出力するというのが、工場事務における定型業務です。次のステップとしては、この業務でRPAにトライできればと考えています。

最初にRPAの紹介動画を観たときには、人の活躍の場が奪われると危機感を覚えましたが、RPAの活用を検討することは、自ずと業務フローの見直しにつながると富士ゼロックスと相談する中で気づきました。どの業務がロボット化できるかを洗い出す必要があるからです。業務フローを見直すことができれば、今後はさらにRPAの活用範囲を広げることができると考えています。
今は自分たちの業務内容を進化させる好機と前向きにとらえていますし、導入準備から運用保守まで、学ばなければならないことが多いですから、富士ゼロックスの協力に期待しています。

OCR/RPAは資材課で運用を始めましたが、他の部門での活用はこれからです。半年、あるいは年間を通して運用し、その期間でどのような効果が得られるかを検証していく必要があります。その効果を踏まえて次のステップに進みたいと考えています。

左から)
富士ゼロックス静岡株式会社 ソリューション&サービス営業部 ISPチーム 高木隆
富士ゼロックス静岡株式会社 ソリューション&サービス営業部 システムエンジニアリング課 業務ソリューション技術チーム 西村優太
相川鉄工株式会社 生産管理部 資材課 曽根様
相川鉄工株式会社 生産管理部 資材課 課長 杉山様
相川鉄工株式会社 生産管理部 計数管理課 課長 藤田様
相川鉄工株式会社 生産管理部 資材課 北村様
富士ゼロックス株式会社 ソリューション&サービス営業部 インダストリー・ソリューション・サービス営業部 東日本2グループ 佐藤正和
富士ゼロックス静岡株式会社 静岡支店 ソリューション営業2課 松島勇気

画像データ中の文字をテキストデータとして認識するOCR、そして入力作業などの定型業務をソフトウエアに組み込まれたロボットが代行・自動化するRPAを導入することで間接業務の効率化・省力化に取り組まれている相川鉄工様。
仕入伝票処理時間が短縮され、それにより生まれた時間を他の業務に充てるという効果が得られています。在庫品伝票処理への横展開など、すでに次のステップも検討されており、間接業務の効率化に向けた取り組みによってさらなる生産性の向上が期待されます。

まとめ

導入前

間接業務である伝票の入力業務に多大な時間がかかっていた

問題点
  • 仕入伝票処理プロセスにおいて、納品時の数量変更などを、紙の伝票に手書きで記入された内容を基に確認しているため、システムによるデータ処理ができていなかった
  • 棚卸時に、1万枚以上の伝票を手入力でデータ化するため、年度末に膨大な作業量の負担がある
課題
  • 仕入伝票処理プロセスにOCR/RPAを導入し間接業務の効率化・省力化を図る
  • OCR/RPA導入をきっかけに間接業務効率化の意識を高める
改善効果
  • 効率化による仕入伝票処理工数の削減
    1日当たり60分~90分の処理工数が30分に短縮
  • 間接業務の効率化への意識向上

導入効果

導入後の処理フロー

⟨案件担当のコメント⟩
OCR/RPAの導入に際しては課題も多くありましたが、費用対効果を重視しOCR/RPAによる改善だけにこだわらない最適な運用をご提案し、業務の効率化を実現することができました。
今後もチームメンバー一丸となって相川鉄工様のさらなる業務改善に貢献していきたいと思います。

製造業向け導入事例

商談やアポイントを希望される方はこちら

お問い合わせ