お客様導入事例 古野電気株式会社様

概要

経営課題:海外競争力強化のため、業務効率化や迅速な情報取得が必要

海外競争力強化のため、業務効率の向上と業務プロセスの標準化、速やかな情報取得が課題となっていた古野電気株式会社様(以下敬称略)。情報の検索性とトレーサビリティーの強化のため、導入したERPの稼働に合わせて貿易帳票の電子化を実施しました。

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取り組み内容:輸出・輸入業務に関する貿易帳票を電子化し、業務効率化・標準化を実現

「貿易帳票管理システム」の導入により、輸出・輸入業務に関する貿易帳票を電子化し、統合データベースで一元的に管理。業務効率化に加え、ワークフロー見直しによる業務標準化を実現し、約45%の業務効率向上、年間約1,000万円のコスト削減に成功しました。

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将来展望:取得したグローバルSCM情報をビッグデータとして、会社経営に活用

今後は、さらに多くの海外子会社とデータ連携し、取得したグローバルSCMに関する情報をビッグデータとして、グローバル調達などさまざまなことに活用していく予定です。また、国内部門などへ帳票電子化を浸透させていく方針です。

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サービス概要:「貿易帳票管理システム」による帳票電子化と業務効率化を実現

輸出・輸入業務に関する貿易帳票類の電子帳簿保存法に対応するシステムを構築。ERPと連携したデータの一元管理に加え、帳票類の電子化・ペーパーレス化を実現しました。

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事例詳細

海外競争力強化のため、業務標準化と効率化、速やかな情報取得が課題に

常務取締役 船用機器事業部 事業部長 小池 宗之 様

当社は創業当初から「世界のフルノ」を目指し、海外顧客との取引に注力してきました。特に、輸出による売上はこの30年で3倍に増加し、現在は連結ベースで海外売上高が全体の約60%を占めています。

また、コア技術であるセンシング(Sensing)・情報処理(Processing)・情報通信(Communication)と、事業活動で培った知識・スキル・ノウハウを統合(Integration)させたコアコンピタンス「SPC&I」を核に事業を展開し、海外でのさらなる競争力強化を目指しています。その一環として、営業力強化とサポート体制の拡充のため、ヨーロッパやアジアを中心に約100の子会社・販売代理店を設置してきました。その一方、販路拡大による業務量の増加と複雑化への対応が課題となっていました。

さらに、当社の舶用製品の中には船舶の安全運行に必要不可欠な製品が多く、販売・納入はもちろん、サポートにおいてもスピードが求められます。そこで、ITを活用し顧客対応のより一層の品質強化とスピードアップに取り組むことにしました。それがERPの導入と、貿易業務全体の効率化を目的とした貿易帳票の電子化です。

ERPにより、複雑化する業務の標準化と効率化をはかり、分散していた販売・出荷などのデータを統合データベースで一元管理できるようにすることを計画。そして、この効果を最大化するために併せて検討を行ったのが、貿易関連の帳票を電子化することでした。

業務効率向上とトレーサビリティー強化のため、帳票の電子化を決断

船用機器事業部 国際部 部長 飴谷 樹徳 様

貿易業務の効率化を目指す上で、帳票電子化は特に実現すべき要件でした。これまで、過去5年分の貿易帳票をファイルして3カ所の書庫に分散保存していたため、お客さまからの問い合わせ、通関業者からの確認、監査時の証憑提示などのたびに、膨大な紙情報の中から必要な情報を探し、持ち出し、元に戻すという作業が必要でした。この一連の作業が貿易関連の業務を圧迫していたのです。

また、当社はAEO事業者注1として、貿易に関するセキュリティー管理やコンプライアンス対応が求められます。強固な情報セキュリティーはもちろん、もし製品に欠陥が見つかった場合、即座に原因特定や再発防止策を提示する必要があり、そうした際のトレーサビリティー強化も求められていました。そのため、情報の一元管理による検索性を高めて、一気通貫で情報取得を実現する帳票の電子化が必要だったのです。

あらゆることにコスト削減が求められる中、売上が倍になったらリソースも倍にしていたのでは競争が激しい市場で勝ち抜いていけません。リソースを抑えつつ、業務効率化を図るには、売上が倍になっても問題なく稼働できる業務基盤を構築する必要がありました。

  • 注1 AEO事業者:AEO(Authorized Economic Operator)制度を受けられる事業者のことです。AEO制度とは、国際物流におけるセキュリティー確保と円滑化の両立をはかり、我が国の国際競争力を強化するため、貨物のセキュリティー管理と法令遵守の体制が整備された事業者に対し、税関手続の緩和・簡素化策を提供する制度です。

輸出・輸入業務に関する貿易帳票を電子化し、統合データベースで一元管理

船用機器事業部 国際部 外国為替課 課長代理 前田 起代 様

船用機器事業部 国際部 業務課 松本 真美 様

当社は、ERPの構築・本稼働に合わせて、貿易帳票の電子化および電子化した文書を効率的に管理するシステムを検討。部門ごとにフォームが異なっていた帳票を標準化し、作成や管理の効率化をはかりました。

貿易帳票の電子化と管理システムを構築するにあたり、貿易に関する業務に詳しくて関連システムの構築実績があるベンダーを探しました。しかし、この作業はすぐに終わりました。なぜなら、輸出入にかかわる業務や電子帳簿保存法への対応、国税局・税関とのやり取りに精通し、貿易に関する帳票管理システムの構築実績があるベンダーは、富士ゼロックス1社だけだったからです。

また、輸出業務に関する帳票の電子化はすでに他社事例があるものの、輸入業務はその複雑さゆえに電子化の実例がないと聞きましたが、当社は輸出業務の電子化を実現したことで輸入業務も電子化できるという確信がありました。そこで、前例がなかった輸入業務に関する帳票の電子化にも、踏み切ることにしたのです。

2013年3月、すでに船用機器事業部の国際部門に導入していた新ERPを、同事業部の経理や国内部門などに展開したことに合わせて、業務効率化とセキュリティー向上を実現する「貿易帳票管理システム」の輸出業務での稼働を開始。2013年11月には、輸入業務でもこのシステムの利用を始めました。

現在は、「貿易帳票管理システム」とERPを密接に連携させることで、貿易や物流に関するデータや帳票を統合データベースで一元管理。ほしいときに必要な情報を一気通貫で取得できる環境を実現できました。

業務効率化に加え、ワークフロー見直しによる業務標準化を実現

調達センター 調達企画1課 渡邊 真紀 様

情報システム部 IT開発1課 松尾 智之 様

「貿易帳票管理システム」の導入後、国際部門では多くの効果を得ています。帳票の電子化により、これまで1年で段ボール約65箱分の保管帳票が発生していましたが、この紙保管がペーパーレス化で75%削減可能に。同様の帳票を複数部門で重複管理する無駄の排除やERPデータをもとに帳票自動生成などにより業務効率が約45%向上しました。さらに、「貿易帳票管理システム」のデータや帳票を関連部門で共有することにより、情報伝達や問い合わせ対応の時間を大幅に削減することができました。たとえば、問い合わせのあったデータや帳票を探すのに1件あたり約5分かかっていましたが、いまは十数秒で取り出せるようになり、正確かつ迅速な回答はCS向上にもつながっています。

また、当初は業務フローを変えずに貿易帳票の電子化のみで効率化を図る管理方法を考えていたのですが、次第に業務の標準化とワークフロー自動化を考える方が、より効率的だと分かりました。そこで、社内を啓発しつつ関係部門の了解を得ながら、不要な従来の業務はスリム化し、内部統制をはかる上で必要な業務を追加していきました。今では、より効率化できる形で業務プロセスを標準化できたと思います。

そして、会社全体で見ると帳票電子化によるペーパーレスの効果はとても大きなものになりました。効果を総合的に試算しますと、業務効率は約45%上昇し、コストは年間約1,000万円削減できました。

「貿易帳票管理システム」は、人事データベースと連携したユーザー認証およびアクセス権制御を行っておりセキュリティー強化も実現しています。システム間のデータ授受は、自動連携で実施されるため運用工数がかかりません。システムを運用・管理していく上で扱いやすいシステムだと思います。今後は貿易帳票だけではなく、ほかの一般的な文書の管理にも活用できるのではないかと感じています。

グローバルSCMに関する情報をビッグデータとして活用へ

安全保障輸出管理本部 安全保障輸出管理室 室長 兼 特定輸出申告 事務局長 宮本 隆生 様

2017年にはNACCS(輸出入・港湾関連情報処理システム)の更改が予定されており、通関書類は原則として電子化されるなど、貿易に携わる企業に電子化の波が訪れます。当社が電子化を検討していた当時、富士ゼロックスから「輸出業務および輸入業務ともに電子化した国内事例はない」と聞きました。しかし、わが社には前例のないことにも果敢にチャレンジする社風があります。それが今回の「貿易帳票管理システム」導入による輸出入帳票電子化の実現に結実しました。

今後は、工場との連携を強化し、海外子会社とデータ整合を取って、一気通貫で情報を取得できる範囲を広げていきたい。そうすることで、過去の実績を分析したり統計に使ったりという、ビッグデータの活用が進められます。例えば、製品のライフサイクルマネジメントへの活用、お客さま先の管理や買い変えのサポートなどを実施したいと考えています。

また、「貿易帳票管理システム」を導入したことで、同じお客さまに別の部門の発注がどのくらいあるか、どこに発注しているのかなどが、システム上で見えるようになりました。これからは「貿易帳票管理システム」に蓄積されたデータを活用し、徹底した顧客管理とグローバル調達を進めていきたいと思います。

AEO事業者としての継続的改善の取り組みをアピールしたい

当社はAEO事業者として、この「貿易帳票管理システム」がコンプライアンス上において機能していることを証明する必要があります。次回の税関監査の際には、このシステムを利用して、1つ1つの貿易帳票を堅実に管理していることを伝えて、当社の業務の価値を大いにアピールしたいと考えています。また、貿易ではなくとも、ほかの事業部にも帳票の電子化を進めていき、いずれは全社的に帳票電子化の環境を浸透させていきたいと思います。

今後も富士ゼロックスにはパートナーとして、当社の参考になる他社事例やまったく新しいシステムの使い方などの提案を、継続的に実施してほしいと思います。

プロフィール

古野電気は、1948年に世界で初めて魚群探知機の実用化に成功して以来、さまざまな船舶用電子機器を生み出してきた電子機器メーカーです。舶用レーダーやスキャニングソナー、電子海図情報表示システムや潮流計など、船舶の安全な運行をつかさどる専門機器を次々と輩出してきました。また、これまで培ってきた無線技術や音響技術などのノウハウを活かし、GPS関連機器や医療機器などの産業用機器も製造しています。

古野電機株式会社
会社名 古野電気株式会社
所在地 兵庫県西宮市芦原町9-52
設立 1951(昭和26)年5月23日
資本金 7,534百万円
従業員 2,803名(連結)
URL http://www.furuno.co.jp/

ソリューション内容

「貿易帳票管理システム」による帳票電子化と業務効率化を実現

貿易業務は、取引先・代理店・倉庫業者・運送業者・船会社・税関など多くの企業や機関が介在し、それらの関係者との間でインボイス・パッキングリスト・船荷証券・輸出許可書・海上運送状・航空運送状といったさまざまな帳票をやり取りする必要があります。従来はこれらの帳票が紙でやりとりされていたため、紙の処理・伝達・管理・保管、さらには社内外からの問い合わせ対応や税関監査対応にかなりの人手とコストがかかっていました。

しかし、近年では世界的な貿易手続きの電子化の流れの中で、日本においても貿易業務プロセスおよび貿易帳票の電子化・ペーパーレス化が可能な環境が整ってきました。

古野電気様は、輸出・輸入業務に関する貿易帳票類の電子帳簿保存法に対応し、帳票類の電子化・ペーパーレス化を実現した国内有数の先進事例です。

本システムの主な特長は、次の4つです。

  1. 基幹システム(ERP)連携情報取り込み

    本システムとERPを連携させ、貿易・物流関係の情報と帳票類をすべて電子データで電子文書管理ソフトウェア「Apeos PEMaster Evidence Manager」の統合データベースで一元管理し、蓄積されたデータをもとに各種貿易帳票を自動生成するシステムを開発。

  2. 業務プロセス標準化ワークフロー

    標準化された業務プロセスの自動化を「Apeos PEMaster Evidence Manager」のワークフローオプションソフトウェアで実現。

  3. 案件台帳管理

    標準化された業務プロセスごとの台帳自動作成・管理、進捗確認を「Apeos PEMaster Evidence Manager」のオプションソフトウェア「Apeos PEMaster Evidence Tracker」で実現。

  4. メール通知自動化

    必要な帳票がすべて揃った時点で、社内関係部門や通関業者、取引先などへ対象帳票を自動一括送信するシステムを開発。

富士ゼロックスは、「貿易帳票管理システム」の適用領域の拡大や蓄積されたデータの活用などを通して、古野電気様のさらなるグローバルSCM業務改善に貢献していきます。

(左から)富士ゼロックス株式会社 中央営業事業部ビジネストランスフォーメーション 営業部関西BTPグループ前阪 学 富士ゼロックス株式会社 ソリューション・サービス営業本部 SSS部 西日本SOL技術部<br>
本吉 夏樹

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  • 注記:事例の内容は2014年1月時点の情報です。

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