お客様導入事例 大阪大学医学部附属病院様

DACSの開発・導入によって、真に協調されたチーム医療を提供できるシステム環境基盤の構築に成功 大阪大学医学部附属病院 様|お客様導入事例 診療記録統合管理ソリューション

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概要

経営課題:電子と紙の二重保管を避け、汎用的な形式での一元管理を目指す

大阪大学医学部附属病院様(以下敬称略)では、診療録情報を電子カルテシステムと紙の記録を併用して保存管理していました。そうした状態からの脱却を図り、完全ペーパーレスで長期間にわたって診療録情報を保管していくために、DACSの開発を進めてきました。

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取り組み内容:真に協調されたチーム医療を提供できる基盤を構築

DACSに一元管理された記録は、ビューワー機能によって病歴全体を鳥瞰しながら関心のある情報の詳細を閲覧できるようになり、すべての医療スタッフが患者様の病態を迅速に把握可能になりました。これにより、真に協調されたチーム医療が提供できるようになります。

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将来展望:「生涯カルテ」の実現に向けて、一歩ずつ近づけていきたい

これまで医師や患者様から「生涯カルテ」の実現を強く待ち望まれてきました。保存管理が得意なDACSを活用していくことによって、実現に向けて一歩ずつ近づけていきたいと考えています。

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サービス概要:すべての診療記録を、長期にわたって統合的に管理できる

診療の現場では、患者様がいつ、どの診療科を受診したのか、いつどのような検査を受け、その結果がどうであったのか、診療情報を俯瞰して把握する必要があります。また、「チーム医療」の推進により、それらの情報を医療従事者が診療分野を越えて迅速に共有することも重要です。こうした際にお役立ていただきたいのが、「診療記録統合管理ソリューション」です。

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※DACS(Document Archiving and Communication System:診療記録統合管理システム)は大阪大学医学部附属病院医療情報部が提唱されているコンセプトです。

事例詳細

電子カルテシステムと紙ベースで、データを二重に管理していた

大阪大学医学部附属病院 医療情報部 松村 泰志 先生

DACS(Document Archiving and Communication System:診療記録統合管理システム)の開発に至った要因の1つが、病院の電子カルテシステムと紙文書との統合です。電子カルテシステムはペーパーレス化を最終目標としていますが、病院には同 意書、他病院からの紹介状、古い検査機器からの検査報告書など紙の記録も多数存在します。そのため、電子カルテシステムとは別に、紙ベースでも記録を保存管理していました。

また、現状の電子カルテシステムでは、今記録した文書が20~30年後も確実に閲覧できるのか、という不安もありました。もし、今後担当のシステムメーカーが変わった場合、旧システムに蓄積したデータが新システムに移行できず、閲覧できなくなる可能性も十分にあります。

そうした観点で考えた結果、PDFやDocuWorks、JPEGなどの汎用性の高いフォーマットで記録しておくことで、将来、情報が閲覧できなくなるリスクを回避することにしたのです。

汎用性の高い形式で、紙文書・電子データを一元管理したい

DACSの開発を進めていく上で重要な課題は、各専門分野ごとに構築されたシステムで生成される文書を、どのようにして受け取るかでした。

当院では診療業務や研究領域が非常に多岐にわたっており、各専門分野で高い技術力を持つメーカーのシステムを導入してきました。これらの情報は、Web技術を応用することで、電子カルテ画面から統合的に閲覧することが可能となります。しかし、実体のデータはそれぞれのシステムで分散管理されております。将来、システム更新の際にデータの継承に懸念がある問題に加え、情報閲覧の入口がシステムごとに異なりますので、見やすい電子カルテにはなりません。また、カルテ開示の際に、個々のシステムごとにプリント出力しなければならず、出力漏れ、順番の並べ替え作業など多くの問題を含みます。

そこで、基幹システムである電子カルテも含め、院内のすべてのシステムで生成される診療情報を文書単位でPDFの形にして収集し、一元管理する仕組みが必要と考え、DACSを発案しました。市販ソフトを使って生成した記録についても、仮想プリンターの技術を使って直接DACSに取り込めるようにしました。もちろんスキャナーで取り込んだ文書も、DACSに集約しました。

3つのドキュメントビューワーで、診療業務が円滑に

大阪大学医学部附属病院 医療情報部 上田 郁奈代 先生

実際の診療業務では主にDACSが持つ3つのドキュメントビューワーを活用しています。「マトリクスビュー」を使えば、患者様の診察履歴を時間軸と文書種のマトリックス上で見ることができます。また、タイムライン表示では、5年を超える長期の診療の様子を1画面で鳥瞰できる機能もあります。これにより、「いつ、どの診療科を受診したか」、「どんな治療や手術を受けたのか」、「その後の検査や経過はどうか」といった患者様の全体像を視覚的に把握できます。

「ツリービュー」は、3階層のツリー構造に整理されたビューワーで、文書を検索する際に便利です。「フォーカスビュー」は、複数の文書を並べて表示できるので、検査レポートを過去の記録と比べたり、退院時サマリーを見ながら詳細レポートを確認したりするときに役立ちます。患者様の指定した期間の全ての文書を予め決めた読みやすい順番に並べてプリントアウトすることができます。これにより、診療録開示が求められた場合でも、簡単な作業で確実に応じることができます。

文書保管場所を2カ所用意し、最適な仕組みで運用

文書の保管管理に関しては、ドキュメントの保管場所としてアクティブサイトとアーカイブサイトを作り、真正性が求められる文書を電子署名やタイムスタンプの処理後に、アーカイブサイトで長期保存することにしています。この仕組みは、ドキュメントデータを扱う技術に長けている富士ゼロックスのノウハウにより実現しました。

2010年1月から運用を開始したDACSは、継続して運用状況の把握、問題点の洗い出し、改善作業を繰り返しています。現在では、DACSに院内42 のシステムを接続し、2000種類以上の文書が登録されます。日に約8000件の膨大な数のドキュメントが蓄積されています。

真に協調されたチーム医療を提供できる環境基盤を構築

大阪大学医学部附属病院 医療情報部 上田 郁奈代 先生

現在の医療では、一人の患者様にさまざまな専門領域の医師、看護師に加え、薬剤師、栄養士、リハビリ療法士、臨床心理士など多くの専門スタッフが関わる体制をとっています。これらの医療スタッフが患者様の病態をいち早く理解し、ほかのスタッフの診療内容を確認することが必要です。しかし、紙の診療録では、1つしかない診療録が取り合いになり、必要なときに情報にアクセスすることができない事態になるため、一部の記録は分散管理せざるを得ない状況でした。その結果、コミュニケーションが不十分なチーム医療体制となっていました。DACSによって情報が統合管理され、迅速に病態を把握できることにより、真に協調されたチーム医療が提供できるようになりました。

臨床評価・研究を支援する機能の提供

各システムからPDF形式のファイルとその文書属性情報を受け取る際に、文書内の重要な情報をデータとして抽出することができます。また、問診票などをスキャナーで読み込む際に、患者がチェックした項目を同定する機能や、仮想プリンターで取り込んだ文書の特定の範囲に記載された文字を読み取る機能などで、文書内のデータを収集することができます。この機能により、院内の各システムで生成される文書内の重要なデータを集約して管理することができるようになりました。このデータベースを臨床評価や臨床研究に活用することができます。

「生涯カルテ」の実現に向けて、一歩ずつ近づけていきたい

診療録は、診療終了後から5年の保管義務がありますが、途中で患者様が受診する医療機関が変わってしまうと、5年以上前の記録は破棄されることになります。しかし、慢性疾患の場合、発症の初期から記録が保存されるのが医療記録のあるべき姿です。こうしたケースでの「生涯カルテ」の実現は、これまで医師や患者様から強く待ち望まれてきました。

保存管理が得意なDACSを活用すれば、実現に向けてさらに一歩近づけるのではないかと思います。仮に地域社会にDACSのデータバンクを担う機関を設置できれば、患者様の古い診療記録であっても、患者様の許可の下で引き出せるようになります。

地域医療の進化を支える存在に

DACSの技術は病病連携、病診連携にも応用することができます。お互いに電子カルテを運用している医療機関同士でも、診療情報の提供は、紙に印刷して封筒に入れたものを患者様が搬送しているのが現状です。DACSの技術を応用すれば、紙を介さずに電子データで診療情報を送付することができるはずです。また、たとえ電子カルテを導入していない診療所でも、ファクス送信の要領で紙に記載した紹介状を送ってもらえれば、電子データとして同じように扱うことができます。こうした技術により、保険薬局や健診センターなどを含めた幅広い医療連携が実現できる可能性があります。

DACSの誕生により、地域医療のあり方を具体的に議論できる土台ができましたし、そこからネットワーク社会にふさわしい新しい概念の世界が広がっていくと考えています。今後も初めてDACSを導入した病院として、やりがいを持って社会にさまざまな可能性を発信していきたいと思います。

DACSを活用した地域医療システムのイメージ

プロフィール

「大阪大学医学部附属病院は、良質な医療を提供すると共に、医療人の育成と医療の発展に貢献する」という理念のもと、患者様に思いやりを持って信頼される医療を提供しています。

大阪大学 OSAKA UNIVERSITY

名称 大阪大学医学部附属病院
所在地 大阪府吹田市山田丘2番15号
URL http://www.hosp.med.osaka-u.ac.jp/ [外部サイト]

ソリューション内容

紙も電子もすべての診療記録を、長期にわたって統合的に管理

診療の現場では、患者様がいつ、どの診療科を受診し、どのような検査、治療を受け、経過がどうなっているのか、診療情報を俯瞰して把握する必要があります。また、「チーム医療」の推進により、それらの情報を医療従事者が診療分野を越えて迅速に共有することも重要です。

さらに、診療情報が検査システムやレポートシステムのように診療分野ごとに異なるシステムに分散しているケースもあり、紙文書と電子データが混在するために保存性や検索性に大きな課題を抱えています。

こうした際にお役立ていただきたいのが、「診療記録統合管理ソリューション」です。

ドキュメントをベースとした、新しい診療記録管理のコンセプトに基づき、紙も電子もすべての診療記録を長期にわたって統合的に管理し、迅速に検索・活用できるソリューションとして提供します。

病院内のあらゆるシステムと連携して、情報を集中的かつ長期間にわたって管理するための基盤として活躍いたします。

DACSのシステム

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ソリューション本部 医療情報開発推進室 システムエンジニアグループ マネジャー 岩崎 哲也|ソリューション本部 医療情報開発推進室 菅谷 秀一
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ソリューション本部
医療情報開発推進室
システムエンジニアグループ
マネジャー 岩崎 哲也
SE 菅谷 秀一

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  • 注記:事例内容は取材時点の情報です。

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