お客様導入事例 株式会社トリケミカル研究所様

お客様導入事例 株式会社トリケミカル研究所 様

山梨県上野原市に本社を置く、トリケミカル研究所様は、半導体用材料をはじめ光ファイバー用材料、太陽電池用材料などを製造されています。その製造工程においては製造の進捗や製品の品質などに関わるあらゆる情報やドキュメントの管理が求められます。それらを従来の業務システムやExcel管理から、業務プロセス視点で可視化共有するドキュメント管理基盤に移行された経緯やシステム導入後の状況をご紹介します。

取締役 総務・システム管理・品質管理担当 鈴木様
品質管理部 部長 平木様
品質管理部・分析課 課長 飯盛様
品質管理部・品質管理グループ グループリーダー 今井様

左から)今井様、平木様、鈴木様、飯盛様

経営課題は、あらゆる情報が共有されていない事態への危機感

専門性の高い知識を個々が所有。共有が難しい環境だったことからお客様の対応や社内教育において情報が活用できていないという課題を抱えていた。それが危機感となり、経営方針によって情報共有を仕組み化することを決定。富士ゼロックスの新システムの導入に繋がる。

取締役 総務・システム管理・品質管理担当 鈴木様

鈴木様: 多くの化学製品の製造では、ひとつの製造工程を細分化して複数の人が担当しますが、当社は一人あたりの担当範囲が広いことが特徴的です。製品によっては、出荷までを含め、すべての工程を一人の担当者が完結させる場合もあります。そのような製造方法を会社全体にて採用していますので「少量多品種」が実現し、当社の強みとなっています。

一方で、製品の仕様や品質、安全に関するノウハウ、さらにはお客様からのクレームなど、多くの情報が個人に依存し、それらの情報が十分に共有されていないという問題を抱えていました。

社員同士があらゆる情報を共有し、的確に業務が遂行されるとともに、経営状況を可視化するための仕組み作りを行うことが急務だったのです。また、そのような仕組み作りができなければ、「少量多品種」という当社の強みは人に依存し続けることになり、むしろ弱点になってしまうという危機感がありました。

品質管理部 部長 平木様

平木様: 社員の間では、部署ごとに情報を管理していたため、部署を越えた情報の共有が難しい状態でした。また、新たな問題などが発生した場合、「以前の担当者に直接確認する」といったアナログな方法で解決した例も多くありました。

社員教育の面においても同様で、製造業務のマニュアルはあるものの、実業務に対する過去の情報が活用出来ていないため、担当者が変わる際に過去と同じミスを繰り返し、同じクレームが発生する問題も少なからずありました。問題が発生した場合でも過去のデータに頼れないなど蓄積した情報が100%生かされていない状況だったのです。

鈴木様: そのような中、取り扱いの8割を占める半導体の品質も高度なものとなっていき、管理項目も増え、既存の情報管理のままでは、いずれ大きな問題が発生するのではないかという懸念が生じました。

当社が製造する半導体技術を用いた製品は、現在も発展のさなかにありますが、いつ何時、どのような種類の需要が拡大するかわかりません。そのような変化にも迅速に対応できる仕組み作りを目指したのが、今回の新システムの導入だったのです。

部署同士の情報共有が実現し、さらなる発展が見込まれる

従来は自製の業務システムやExcelを駆使して情報管理していたが、進捗把握やドキュメント管理に課題があり、問い合わせ対応や情報収集に時間がとられ本来業務を圧迫。「ArcSuite」と「Evidence Tracker」ではこれらの機能を補い、情報の一元管理を実現した。

品質管理部・分析課 課長 飯盛様

平木様: 以前の業務システムの問題点は、ドキュメントなどの情報を管理する機能が不足していたことに尽きます。その機能を実際の業務に沿って満たしてくれるシステムという点、またそれぞれのExcelのスキルによって使い方が異なる進捗管理の改善も含め、「ArcSuite」と「Evidence Tracker」が一致しました。

飯盛様: 分析課は製造部や開発部から依頼を受け、製造工程において必要な測定や科学分析を行っています。これらの業務における社内からの依頼の管理や分析の結果報告に「Evidence Tracker」を活用しています。

化合物を扱うあらゆる部署からの依頼を受けていますが、特に測定はほとんどの製造工程において必要となりますので、五月雨式に依頼が来ます。また、開発途中の場合などは不定期の依頼も来ますので、様々なスケジュールが入り乱れることになります。

従来の業務システムでは、管理の担当者が日ごとに各部署から届く依頼用のフォーマットを取りまとめ、依頼内容をExcelの管理台帳に反映し、測定や分析の業務を行っていました。そして、測定や分析の結果をExcelのフォーマットに入力し、メールにて依頼者に提出するという流れでした。メインとなる測定や分析の業務以外に加え依頼やスケジュールの管理は必要不可欠な業務ではありますが、多くの時間を要してしまっており効率化が必要とされていました。

現在は、各部署からの依頼内容を「Evidence Tracker」と連動することにより、進捗や納期などのスケジュール把握、依頼元である各部署が進捗の確認が容易になりました。また、過去の分析結果などのデータを「Evidence Tracker」にて管理することによって、必要なデータを各部署から自由に取得できるように進めています。これによって近い将来には各部署が、分析課に問い合わせしていた時間や分析課がその情報を探している時間などが、大きく削減できるイメージを持てています。

品質管理部・品質管理グループ グループリーダー 今井様

今井様: 私が所属する品質管理部の主な業務は、品質に対するお客様からのクレームや社内で発生した不適合への対応、およびISOに関連する業務、製品の検査、製品の改善提案などです。

この中でも特に利用頻度が高いのは、不適合への対応なのですが、担当者ごとの自己指摘、改善提案など年間500件程度のドキュメントが発生しています。これらは従来までExcelのみにて管理しており、元が紙資料であることも少なくありませんでした。新システム導入後の現在は、クレームの進捗管理、不適合の改善提案などに「Evidence Tracker」、お客様からの仕様の図面やその他のドキュメントの管理に「ArcSuite」を活用しています。

以前はExcelと紙資料とで情報が二元化していたわけですが、「Evidence Tracker」によって紙情報はデータ化され、メインの情報に紐づけして保管することができるようになり、求める情報を瞬時に取り出せるようになりました。また、「Evidence Tracker」には通知機能がありますので、各業務の進捗に関する周知や承認などに関する連絡については自動化されています。

従来の業務システムでは必要な情報が見つかりにくく、お客様に対するレスポンスがスムーズではなかったことも大きな問題でした。これはお客様との直接のやりとりは営業、報告書の作成は品質管理部となりますので、情報の一元管理ができていなかったことが主な要因として挙げられます。現在は、あらゆる必要な情報がきちんと区別され、参考文書も紐づけされていますので、お客様に対するレスポンスの早さは大きく向上できています。

業務の効率化のみならず、情報が「財産」になる

ブラウザでの利用も可能な新システムは、情報管理のしやすさ、操作性の高さから現場にも好評。システムの導入もスムーズであったと感じている。

平木様: まだ試行錯誤の段階ではありますが、現場には好評です。今後もデータを蓄積していけば、検索のしやすさや管理のしやすさなどは一層実感できるようになり、近い将来的に会社の財産となるデータベースを構築できると考えています。

飯盛様: 導入もスムーズであったと言えます。システムの設計やカスタマイズにおいては、やんわりとしたイメージを富士ゼロックスさんに伝え、具現化してもらうかたちにて進行しました。これは同時に業務における課題や問題の棚卸しに繋がり、可視化できたという二次的なメリットがありました。 また、導入時の社員教育は富士ゼロックスさんに進めてもらいました。
当社のような理系企業特有のマニアックな説明も理解してもらい、驚いたくらいです。部署ごとに業務が異なり理解が難しいのではないかと考えていたのですが、教育はスムーズに進みました。
その後も課題や要望をくみ取ってもらい、システムは定期的にブラッシュアップしています。新しい手法なども取り入れて効率化も実現していますので、今後はさらに幅広い業務にも活用できると考えています。

今井様: 専用ソフトのインストールなどは必要なく、ブラウザで操作でき、現場にあるパソコンからアクセスできるのは非常に効率的です。また、検索に慣れれば、あらゆる年代の社員が問題なく利用することができます。以前の業務システムや一般的なファイルサーバーにはない操作のしやすさがあると感じています。そういった操作性の面でも、社員がメインの業務に集中できる環境づくりの一端を担っていると言えます。
また、現場では手書きの書類も多い状況なのですが、手書き書類の管理にも優れている「ArcSuite」「Evidence Tracker」を活用し、今後はタブレットなどのモバイル端末でも操作を可能にしたいと考えています。

創業者の理念を継ぐ「ゆとりのある働き方」への取り組みの一助に

新システムがもたらした業務効率化は、トリケミカル研究所様の働き方における理念にも沿うものであったと言え、さらなる展開に期待が高まる。

鈴木様: 当社は社員にゆとりがなければよい発想は生まれない、よい仕事ができないという創業者の考えのもと、約20年前から社員の働き方に向き合い、定時内にて日々の業務を完了させるようにしています。今回のシステム導入はこの取り組みをより発展させるものになると考えています。

管理面での意識に大きな個人差が出ていたという気づきも得ましたし、一般的な企業と比較してみたりする場面もありましたが、改めて当社独自の手法だと知ったことなどもありました。

これまで以外の手法なども取り入れての効率化も実現していますので、より業務の密度を高めていけるのではないかと考えています。

左から)
富士ゼロックス株式会社 システムエンジニアリング部 製造ソリューションG 山田健二
富士ゼロックス多摩株式会社 営業統括部 システムエンジニアリング部 SE1G 神崎 賢悟
株式会社トリケミカル研究所 今井様、平木様、鈴木様、飯森様
富士ゼロックス多摩株式会社 営業統括部 山梨営業部 大月営業所 佐藤 由蔵
富士ゼロックス株式会社 ソリューション&サービス営業部 インダストリー・ソリューション・サービス営業部 井上 博文

常に高い品質や専門性を求められる化学の製造現場。それゆえに社員様同士の情報共有が困難であることに強い危機感を持たれ、従来の業務システムからの移行を決定されたトリケミカル研究所様。

新システムへの移行により、製造の進捗や製品の仕様などの情報に加え、これまでに蓄積されたノウハウも一元管理されつつあります。さらなる情報共有が進むことによって製品の開発や品質の向上とともに的確な経営判断にもお役立ていただけることが考えられます。

まとめ

主な具体的適用業務の問題点と改善効果

業務 問題点 改善効果 主な定量期待効果
社外苦情
への対応

問題点

  • ・入電から予防処置に至るプロセスの状況把握が困難
  • ・業務システムと参照添付文章が別管理のため収集が困難
  • ・過去情報が共有されず同様クレームが繰り返し発生

改善効果

  • ・回覧文章を業務プロセスへ登録承認することで全体を可視化できた
  • ・業務プロセスと参照添付文章が一覧で見れ一元管理できた
  • ・過去情報の蓄積と情報収集環境が実現でき同様クレームの発生の抑止が期待できる

主な定量期待効果

  • ・社外苦情の発生数
    →前年比8%削減
  • ・社外苦情内容の分析業務に要する時間
    →前年比30%削減
社内不適合・
改善提案業務

問題点

  • ・Excelの台帳とWordの不適合発生記録が別管理のため情報収集が手間
  • ・不適合記録を上で回付しており進捗把握が困難
  • ・改善提案の管理が不十分で過去の有益な情報が活かされていない

改善効果

  • ・台帳と記録を一元管理することができ情報収集がスムーズになった
  • ・業務プロセスと参照添付文章が一覧で見れ進捗把握が容易になった
  • ・案件ごとの改善提案も検索が容易になり過去の有益情報を活用できる

主な定量期待効果

  • ・不適合が是正するまでに要する時間
    →前年比15%削減
分析依頼

問題点

  • ・Excelの台帳と報告書関連が別管理のため情報収集が困難
  • ・管理業務や過去測定結果の問合せ対応に本来業務が圧迫され計画遅延等へ影響

改善効果

  • ・台帳管理と報告書関連情報が一元管理でき収集が容易になった
  • ・依頼情報と関連情報を一覧で可視化でき各部署で情報取得ができるようになった
  • ・管理や情報収集業務が削減でき本来業務へのシフトが可能になる

主な定量期待効果

  • ・分析報告に要する時間
    →前年比20%削減

共通の改善効果として、管理担当者に頼らず、社員一人一人が必要な時に過去事例を引き出す事が出来るようになりました。
今回は、業務プロセス視点での可視化共有を実現するドキュメント管理基盤を構築しました。今後は様々なデータ蓄積を促進するため、紙を効率的に電子化する仕組みや電子帳票化に取組み、紙とデジタル両面から情報の電子化を進めていきます。データが蓄積されることにより、会社の財産である情報の有効活用が促進されると期待しています。

製造・品質記録の見える化概要

社外苦情情報のEvidenceTracker管理画面イメージ

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