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「えるぼし」を目指せ!女性活躍推進法であらゆる人が働きやすい社会に

ライフバランス

2016年に「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(女性活躍推進法)」が制定されました。少子高齢化による人手不足が顕在化するなか、企業活動を支える十分な働き手を確保するために、女性社員の退職を減らし、その活躍を支援するといった施策は、もはや待ったなしの状態です。企業社会でマイノリティーである女性の活躍を推進することは、あらゆる人が働きやすい社会を作り出すことでもあります。今回は「女性活躍推進法」の内容と、企業が推進すべき「働き方改革」の方向性を紹介します。

女性の就業は増えるも半数は非正規、30代での退職が多い

日本では以前に比べて、社会に出て働く女性の割合が増えてきています。しかし、女性の25~54歳の就業率をほかのOECD諸国と比較すると(2011年時点)、日本は30カ国中22位とまだまだ下方に位置しています。

また、英国エコノミスト誌が、2013年以来3月8日の国際女性デーに合わせて実施している「ガラスの天井(働く女性のキャリアを妨げる見えない壁)ランキング」の2017年調査では、先進29カ国のうち、日本はワースト3の26位でした。欧米先進国では企業がダイバシティー化を後押しし女性活用が進むなか、日本は立ち後れているといわざるを得ません。

就業率は上がっているものの、日本女性の年齢階級別労働力率は30代でぐっと下がってM字カーブを描くことが知られており、この年代で結婚・出産を機に仕事を辞める女性が多いと考えられています。こうしたM字カーブは、女性活用が進んでいる欧米諸国では見られないものです。

また、女性の非正規雇用率が増加しているのも課題です。2012年時点で、女性の就業者のうち正社員は45.5%であり、過半数は非正規社員です。同年の男性正社員が80.3%であるのに比べると、大きな開きがあります。日本女性の年齢階級別労働力率は40代以降に再び上向くので、子育てがひと段落した女性たちがまた社会に復帰してくるものの、もともとは正社員で働いていた人であっても、多くはパート・アルバイトや派遣などの非正規雇用での採用が多いと考えられます。非正規雇用が多いということは、管理職や経営幹部への女性登用が少ないということになります。

先述したように、団塊世代が大量退職する一方で、少子化により新卒者の数が減少しています。企業としては、新卒入社から10年程度かけて育成し、ようやく中堅となった女性社員が辞めることは痛手のはず。特に、就職氷河期世代(30代後半~40代前半)の採用をしぼった企業では、今後経営を担うべき中堅社員が不足していきます。したがって女性が働き続ける環境を整えることは、企業活動全体にとってもプラスとなるのです。

働く人の「仕事」と「くらし」に配慮する「女性活躍推進法」

2016年制定の「女性活躍推進法」には、

とあることに加えて、

とも明記されていることに注目すべきでしょう。
「女性活用」や「女性活躍」というと、映画館やレストランの「レディースデー」のように、女性だけが恩恵を受けられると誤解されがちです。しかし同法は、女性だけに特権を与えて働きやすくする意図で作られたのではなく、男女ともにワークライフバランスを見直し、働き方に対する意識を変えていくことで、働きやすい社会にしようというのが趣旨なのです。

女性活躍推進法で企業がすべきこと

「女性活躍推進法」では、301人以上の労働者を雇用する企業に以下を義務づけています。300人以下の企業には「努力義務」としています。

2016年4月以降、これらの情報が一般向けにオープンにされることで、各企業の女性活用やダイバシティー(多様性)尊重に向けた取り組み状況がわかりやすくなり、就職先や転職先を選ぶ選択肢のひとつになると考えられます。

一例として、トヨタ自動車では上記の要請を受けて、

  1. 新卒採用時の女性比率を維持(事務系40%、技術系10%)
  2. 女性管理職数の増加(登用目標を定めた2014年時点に対し2020年に3倍、2030年に5倍とする)

という目標を掲げています。また、目標達成のため、新卒採用の際に女性を一定比率採用のほか、在宅勤務制度や託児施設の整備、上司・男性社員向けパンフレットの作成・展開、産休前セミナーを通じた本人・上司・配偶者の意識喚起――といった施策を講じています。

「えるぼし」認定企業の取り組み

女性活躍推進法では、(1)採用、(2)継続就業、(3)労働時間等の働き方、(4)管理職比率、(5)多様なキャリアコースによる評価をし、評価の高い企業を認定(通称:「えるぼし」)しています。(「えるぼし」企業の製品には、認定マークを付与することも認められています)

NECソリューションイノベータでは、「2018年度での部長職以上の女性比率を5%にする」という目標を掲げています。そして前述の評価5項目すべてで基準を満たしたことから、同社は2017年6月26日に「えるぼし」の最高位3段階目の認定を取得しました。これは、2002年に女性管理職の会「C-Wing」(Career for Women in NECソフトウェアグループの略称)を立ち上げ、女性活用推進に取り組んできた成果といえるでしょう。さらに、2016年2月から在宅勤務制度を試験導入しているほか、2017年4月からは、女性マネージャーを対象にメンター制度を導入するなど、幅広い施策で女性活躍を後押ししています。

女性活躍=あらゆる人が暮らしやすい社会に

よくいわれることですが、例えば子育てしながら働くワーキングマザーの活躍推進は、福利厚生や行政の支援があったとしても、仕事と家庭の両立は大変です。

例えば、子どもが熱を出し、付き添わなくてはいけない状況になったとしたらどうなるでしょうか。いつも母親ばかりにその役割を負わせていると、職場での母親の立場が悪くなり、退職や非正規への転換を余儀なくされてしまうケースもあります。いわゆるマミートラック(出産・育児を機に女性が責任の軽い立場に追いやられ、昇進の機会などを逃してしまうこと)です。

繰り返しになりますが、女性が働きやすい環境を作るということは、男性にもプラスになるといえます。例えば、バブル以降の景気低迷で労働者の給与が上がらないなか、専業主婦と外で働く夫といった、夫の収入に頼った1馬力での家庭生活の維持は難しく、共働きの家庭は増えています。しかし、正社員の夫と非正規の妻という組み合わせでは、どうしても夫と妻のあいだに収入格差が生まれ、収入のメインは夫が担うということになり、男性に負荷がかかってしまいます。もし、夫婦ともに正社員で同等の収入があり、2馬力で収入が維持できるとあれば、パワハラに遭ったり、うつになったりしても退職・転職できないといった男性のプレッシャーの軽減になるはずです。

女性の働きやすい社会の実現は、暮らしやすさにつながり、その恩恵は男性女性にかかわらず享受できるのです。

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