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コスト削減・効率化が命綱!地方金融機関の取り組み

成長/戦略

金融機関といえば、規制業界の最たるもの。信頼性が命とりとなる業種だけに、なかなか業務改革が難しい側面もあります。今回は、地方銀行や信用金庫でのコスト削減と業務効率化・電子化への取り組みを見ていきます。

なぜ金融機関で業務改善が進まないのか

多くの金融機関では、自社倉庫や支店などに多くの書類があふれていてその管理に苦労していると聞きます。とはいえ、ペーパーレス化を推進するといって、例えば融資支援システムを導入し稟議書を電子化しても、そのプロセス自体を最適化できなければ根本的な改革がされたとはいえません。書面がパソコンの画面に変わったからといって、プロセス自体に問題や不便な点があるままでは「改善」とはいえないのです。
また、金融機関はその性質上、365日24時間にわたって円滑にシステムが動いていることが必要とされます。長期間にわたるサービス停止ができないため、その場その場の施策でつぎはぎだらけのIT化になっていることもあるようです。金融機関はその長い歴史のなかで、法整備や規制強化への対応など、さまざまな事態に直面し、コンプライアンスの強化を求められて対応してきました。一見非効率でムダに見える業務も、そうした一連の流れのなかで緻密に作り上げられてきたものなので、プロセスを抜本的に改革することは基本的に難しいとされます。とはいえ、企業間の競争が激化するなかで、手をこまねいて見ているわけにはいきません。効率化には、「変えるべき業務」と「変えない業務」の見極めをきちんと行うことが必要です。そうした過程で、部署同士の利害関係が対立することも考えられます。そのため、現場だけではなく、全体を見通したうえでの経営判断が必要になります。経営陣の事務業務に対する見方を変えていくことも必要でしょう。

バックオフィス業務へのAI導入がいよいよ本格化

金融機関のコスト削減、効率化は、電子化や自動化を進めて人員を減らせばよいという単純なものではありません。すでに銀行業務のうち、大半は自動化が進んでいます。支店の人員削減も極限まで進められており、1人の行員で何役もこなしているのが現場の実態です。また、正社員からパート社員への置き換えも進んでいます。
こうしたなか、バックオフィス業務の効率化を企図したロボット・AIの金融機関への導入の動きが活発化しています。これまで語られてきたように人員を削減するための自動化ではなく、これからの日本の労働市場を見据えた、人手不足をカバーするための導入も始められています。
従来は、金融機関でのロボット・AI活用というと、顧客の分析やニーズを探るロボアドバイザー、メールや音声データなどを対象にした金融機関内部での監視業務などに限られてきました。ロボット・AI活用のバックオフィスへの広がりは、欧米の金融機関でも同様に進んでいますが、欧米ではコンプライアンスの強化や業務の正確性を狙ったものであるのに対し、日本では残業時間の抑制や人手不足による業務効率化を目的としている場合が多いようです。
ロボットは基本的に、ある決められた手順に沿って同じ作業を繰り返すような定型業務にしか対応できないとされてきました。しかし、機械学習や言語解析によってデータ抽出を行うAIを搭載したソリューションの登場で、こうした定説も崩れつつあります。業務へのロボット・AIの導入妥当性さえ留意していれば、今後も適用範囲が広がっていくとみられます。

北國銀行の事務集中・事務効率化への取り組み

北國銀行は、石川県金沢市に本店を置き、北陸三県を中心に展開する地方銀行です。
同行では、低金利が続くなかで資金利益が減少していることから、コストを削減する必要に迫られました。そうしたなかで、余剰の事務人員を営業に振り向けるため、効率的な事務運営が必要になったといいます。組織全体を通じて事務、保管書類を見直し・整理して、営業店から「無くす」などの活動に取り組んでいます。

主な注力ポイントは以下の4つです。

まず同行では、営業店は事務処理の場ではなく、「相談・セールスの場」と位置づけ、営業店がそれぞれで受け持っていた事務作業を事務センターに一括集中させました。また、実効性の乏しい事務作業の廃止やある程度の事務リスクを許容しました。このほか、営業店で保管していた書類を文書センターに移管するファイリングや、金庫管理を専門家が指導する、事務機器の導入やシステム化などの改革を実施しました。その結果、営業店の事務負担が軽減されたほか、省スペース化、さらに専門部署での取り扱いに変更したことで、事務リスクや誤廃棄なども減ったといいます。

全拠点の紙文書一元管理システム導入で効率化

「日本で最も古い歴史を持つ銀行」として知られる新潟県の第四銀行は、文書管理システムを導入し、本部・営業店の文書、文書保管センター、委託倉庫会社といった複数拠点の文書を一元的に管理して効率化しています。
システム導入以前、日々発生する伝票の台帳管理は手書きが多く、誤記入や煩雑な事務作業のもととなっていました。また、膨大な紙文書の保管場所はエクセル上で管理されており、出庫したあとにきちんと同じ場所に戻さないと探すのも困難な状況でした。
また、個人情報の管理の徹底が求められる時流のなか、業務効率化に向けて情報をすみやかに探し出すとともに、原本がどこにあるのかきちんと把握する必要がありました。そこで同行では、WEBを活用した文書管理システムとコンサルティングを導入し、事務作業の統一化・システム化を進めました。システム上で保管期限が自動入力されるようになったことで、作業の履歴管理、文書保存年限管理の徹底がなされるようになり、誤廃棄を防止するとともに保管場所の明確化や管理負担の軽減につながったといいます。
さらに、福島県郡山市の東邦銀行も、文書管理システムの導入で営業店業務の効率化を図っています。システム導入以前、同行での文書管理業務は「すべて人の目と手」という旧態依然としたものでした。これでは、書類の所在管理や綴り方、記入法、個人情報保護などが属人的になってしまいます。そこで、文書の保管フェーズを「4つのかんたん(綴る・保管・保存・処分)」にすべく、体制の再構築を開始しました。
文書管理には、従来のバーコードよりも読み取り速度の速い新技術「カラービット」を採用。読み取り端末として、タブレットが活躍しています。ハンディーターミナルのように一冊ずつではなく、一括してファイルが読み込めるのでスピードアップが図れるほか、文書保存台帳、情報資産台帳が自動作成されるので事務作業が削減できます。システム化や合理化を実現した後は、セキュリティ面や利便性を含めた保管のあり方を検討していくとのことです。

業務効率化が地方銀行の命綱に

北國銀行の事例にもあるように、長引く景気低迷で融資市場の拡大が見込めず、貸出金利も競合による低下傾向にあるなか、金融機関の収益はコスト削減にかかっています。特に地方銀行は、少子高齢化や首都圏への一極集中で地方経済が疲弊し、苦しい状況におかれていることも少なくありません。

コスト削減にむけた人員整理にも限界があり、また、今後は人口減による人手不足にも立ち向かわなくてはなりません。残業時間の抑制といった「働き方改革」も急務です。そのため、定型業務が多い事務の作業内容を見直し、業務効率化やロボット・AIの導入による自動化を進めることは、今後、地方の金融機関が生き残りを図るための命綱になるといえるでしょう。

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