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出生率2.0!フランスに学ぶワークライフバランス

ライフバランス

女性1人当たりの出生率が約2.0と、先進国のなかでも出生率が高いフランス。その背景には、子育て支援政策と働き方があるようです。経済協力開発機構(OECD)が発表した2015年のワークライフバランスランキングでは第3位につけました。長く続く人口減少に歯止めをかけ、少子高齢化を解決したい日本は、出生率を好転させたフランスの政策や働き方から何を学べるでしょうか?

出生率の下降を食い止めたフランスの子育て支援政策

フランスは、合計特殊出生率が2.01(2015年時点)で、ほかの先進国に比べ出生率が高い国です。同年のOECD加盟国の平均は1.75、日本は1.46となっています。実はフランスも一度は、ほかの先進国と同様に出生率の低下を経験しています。1993~4年には出生率が1.66まで落ち込んだのです。しかし出生率の改善に取り組んだ結果、その後回復して2006年からは2.0前後で推移しています。

出生率が回復した背景には、フランス政府がさまざまな政策を行い、出産か就業継続かの二者択一とならない社会を目指したことがあるでしょう。例えば、子育て支援政策として出生手当が支給され、出産費用は無料であることが挙げられます。また、育児手当なども充実させてきました。加えて、保育施設や保育ママなどの保育枠の拡充のための政策も行い、出産・育児による家計的なデメリットを減らし、女性が就業継続可能な仕組みを整えていったのです。

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「働く時間を短く、自分時間を多く」のワークライフバランス

フランス政府が、働き方改革に取り組んできたことも出生率の向上に寄与しています。出生率が落ち込んだ1994年には労働時間の短縮についての議論を開始。1998年に「週35時間労働制」が成立し、2000年に施行されました。この法律の主な目的は、雇用創出やそれにともなう経済活性化等を目指したものですが、結果としてワークライフバランスの推進につながりました。

先述したとおり、フランスは2017年時点で、OECDが発表したワークライフバランスを評価するランキングにおいて、38カ国中第3位となっています。第3位になった理由として、長時間労働者の少なさが挙げられるでしょう。週のうち50時間以上働く労働者がOECD加盟国平均では13%であるのに対して、フランスでは8%でした。

また、その調査において、フランスでは1日のうちに自分のために使う時間(食事や休息)と余暇が長いことがわかりました。フランスのフルタイム労働者は、平均して24時間のうち68%、つまり16.4時間を自分のために費やしていました。OECD加盟国平均は15時間であり、フランスは調査国のなかで一番長かったのです。

なお、同ランキングで日本は第34位となっており、労働環境については、仕事と家庭生活の両立が難しいと結論づけられています。週のうち50時間以上働く労働者の割合は、21.9%とOECD加盟国平均より多く、またフルタイム労働者が自分のために使う時間と余暇は14.9時間とOECD加盟国の平均より少ないという結果でした。フランスとは対照的であることがわかるでしょう。

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バカンスがもたらすワークライフバランス

また、フランス人はバカンス好きで夏に長期休暇を楽しんでいるイメージが古くからありますね。バカンスもフランス人のワークライフバランスにとって大切なことのようです。バカンスの慣習は古く、起源は19世紀後半に上流階級から始まり、1960年代には庶民に広がりました。

現代フランスにおいてバカンスを可能にしているのは、年次有給休暇制度(以下、年休)です。フランスの法定年休は、年間当たり週5週間、労働日ベースで25日(就業日ベースでは30日)となっています。また、法定取得期間が、5月1日から10月31日の間と定められ、この期間内に4週間、そのうち2週間は連続した休暇であることが定められているのです。残りの1週間は、そのほかの期間で取得することとなっています。

一方で、日本の年休は労働基準法39条に定められています。年休の日数は最低10日で、その後、継続勤務1年ごとに、当初の6カ月以降の継続勤務2年目までは1労働日ずつ、3年目以降は2労働日ずつ加算され、20日が法律上要求できる上限となっています。フランスと違い、法定取得期間や継続取得の決まりは特にありません。また、労働者が請求した休暇が事業の正常な運営を妨げる場合、ほかの時期に取得させることを認めているのです。

フランスでは、会社の規模に関係なく全労働者がほぼ100%年休を使い切っています。日本が50%未満となっていることとは大きな違いです。なぜこのような違いが生まれるのでしょうか? ひとつには、年休制度そのものが、フランスは労働者が長期休暇を取りやすい仕組みになっていることにあります。また、フランスは歴史的背景もあり、権利に対する意識が日本と異なり、権利を労働者が放棄しないことが挙げられます。フランス人にとって、年休は与えられたものではなく勝ち取ったものなのです。さらには、年休やバカンスの必要性を社会全体が受け入れており、年休取得を前提に世のなかも企業の事業も回っているということがあるでしょう。

バカンスで自らの休息をとったり、家族との充実した時間を過ごしたりすることで、次のバカンスまでの仕事へのエネルギーを充電する。これがフランス人の働き方のようです。

自分時間を確保し、ワークライフバランスを

フランス人の1日の時間の使い方や、バカンスを含めた働き方から見えてきたフランス流ワークライフバランスのエッセンス。それは、フランス人は自分の時間と休息、家族との時間をおろそかにしないことではないでしょうか。しかし、それで仕事が回るのかと思うかもしれません。

バカンスの予定は、事業継続のため休みが被らないように調整します。よって、早めに計画を決めるようです。また、普段の仕事も週35時間を基本に行います。このように時間や労働日を限って、そのなかでうまく仕事を回しているのです。日本生産性本部の報告書から1人当たりの労働生産性を見るとフランスは6位と日本の22位に比較しても、はるかに生産性は高いといえます。ちょっと考えさせられますね。

子育て支援策が充実し、ワークライフバランスのとれた社会では、子どもを育てることが難しくないことをフランスは実証したといえるでしょう。さらに、ワークライフバランスは育児世代だけに必要なものではありません。長時間労働を減らし、一日の休息を大切にする。中長期の休暇で、家族との時間や仕事から離れた自分の時間を大切にする。これは働く人一人ひとりに資するワークライフバランスです。

自分自身を含めた労働者の働き方改革、また長期的な日本の繁栄のために、フランス流ワークライフバランスのエッセンスを取り入れてみませんか?

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