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医療現場に電子化を導入することで得られるメリットとは?

職場/企業

医療の現場において、さまざまな情報を共有することは、業務効率化や文書管理の際に重要になってくる要素のひとつです。しかしそのなかでも、カルテの効率化で手書きカルテから電子カルテへの移行することには抵抗感がある医師が少なくありません。そこで今回は、医療現場に電子カルテを導入することで得られるメリットについて、事例を交えてご紹介しましょう。

医療現場における情報共有

近年、医療の質の向上への要請や高度化、複雑化などにともない、医師だけではなく看護師、医療ソーシャルワーカー、管理栄養士、作業療法士など、さまざまな分野のスペシャリストが集まって行うチーム医療が浸透し始めています。チーム医療では、メンバーそれぞれが常に患者の現状を把握していなければチームとして動くことができないことから、チーム内の情報共有は非常に重要です。特に、患者の状態を知るために欠かせないカルテの共有は、チーム医療の要ともいえます。しかし、カルテの共有を実現するには2つの大きな問題点があります。

カルテの共有を阻む2つの問題点

  1. 誰が見てもすぐに理解できる形式で記載されていない
    従来のカルテは、医師が見て内容がわかればそれで問題はありませんでした。しかしチーム医療の場合、カルテは医師以外のさまざまな分野のスペシャリストも閲覧します。そのときに、医師にしかわからない形式で記載されていると、そこで作業が滞ってしまいます。
  2. いつでもどこでもすぐに閲覧できる状態になっていない
    チーム医療において、1カ所でしかカルテが閲覧できない、誰かが閲覧しているときにはほかのメンバーが閲覧できないといった状況では、大幅な時間のロスになります。これでは患者の急な容体悪化などに対応ができません。

問題点を解決する手立ては?

これら2つの問題点を解決する方法として考えられるのが電子カルテの導入です。電子カルテであれば、手書きによる読みづらさが解消するのはもちろんこと、辞書登録で専門用語を誰もがわかるような言葉に簡単に変換させることができるので、課題解決につながります。

また、電子カルテはパソコンやタブレット端末があれば誰がいつでもどこでも閲覧できるので、チーム医療において最も重要なリアルタイムでの情報の共有が実現します。

電子カルテ導入の問題と対応策

チーム医療を実現させるうえで重要なポイントとなる電子カルテの導入。しかし医療現場によっては、現状ではスムーズに導入できない事情があるようです。

電子カルテの導入がスムーズにいかない理由

  1. パソコンの扱いに不慣れな医師にとってはかえって非効率に
    これまでの手書きのカルテに慣れている医師にとっては、情報入力に手間取り、かえって時間のロスを生んでしまう可能性があります。
  2. 災害時やシステム障害によって電源が切れたときなどの、いざというときが心配
    電子カルテはすべてのデータがパソコンで管理されます。そのため、災害やシステム障害などが起きた場合、カルテの閲覧ができなくなってしまう恐れがあります。
  3. 個人情報の漏えいなどのセキュリティ面に不安がある。
    パソコンを使って複数が閲覧するため、情報漏えいのリスクがあります。

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導入を進めるための対応策は?

これらの問題は電子カルテを導入するうえで大きな障壁となっています。しかし、対応策がないわけではありません。

パソコンへの入力に時間がかかるのは慣れるまでのことです。導入時に、丁寧な使い方説明会や講習会を開催してもらうことで対応できるでしょう。慣れてしまえば、手書きに比べて情報入力や検索は非常に容易なので、時間短縮となり、患者に向き合う時間が増えるといった目に見える利点があります。使いこなすために努力するモチベーションにもなるでしょう。

そして、災害時やシステム障害の際に備えて、あらかじめマニュアルを策定し、どうするべきかという対応策を事前に定めておきましょう。どのようにデータのバックアップをとっておくかなどについては、電子カルテ導入時にベンダーと相談するとよいでしょう。

セキュリティに関しては、IDとパスワードを定期的に変更する、ウィルス対策ソフトを導入するといった物理的対策を行うことはもちろん、パソコンの取り扱い方法の説明や、セキュリティに対するリテラシー教育などの人的対策を行うようにします。

電子カルテを導入することで得られるメリットを確認

電子カルテの導入には確かにいくつかのデメリットがあります。しかし、上述したようにそれぞれ事前にしっかりとした対策を講じておけば、多少の時間はかかっても克服することが可能です。そして、何よりも電子カルテの導入には、これらのデメリットを補って余りあるほどのメリットがあるのです。

  1. セキュリティが強固になる
    ID、パスワードの管理、ウィルスソフト導入、リテラシー教育により、紙で保存しておくよりも紛失の可能性が減少し、セキュリティがより強固になります。
  2. 保管場所に困らない
    紙のカルテの大きな問題点として、保管場所の確保と管理が挙げられます。増え続けるカルテをどこに保管するか、そして必要なカルテをすぐに取り出すためにどう管理するか。この2つの問題点は、電子カルテの導入ですぐに解消できます。また、電子カルテはバックアップがとれるため、万が一病院が復旧困難なダメージを受けてもカルテは残ります。それに対して、紙のカルテは焼失などがあればもう復旧は不可能になります。
  3. 無駄が減り、業務効率がアップする
    カルテを探す時間が削減できることはもちろん、カルテと診療報酬明細の連携、検査内容を時系列で並び替えなどにより、医療事務の大幅な業務効率化が実現します。

今後、さらにチーム医療が進んでいくことを鑑みれば、電子カルテの導入は医療現場においていっそう必要となってくるでしょう。そこで、実際に電子カルテを導入したある医院の事例を見てみましょう。

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導入事例:過去のカルテとも連動させ、チーム医療をより充実させる電子カルテの導入

精神科に強みを持つ医院での導入事例です。精神疾患の場合には、過去の履歴を保存しておくことはとても重要です。そのため、保存義務のない昔のカルテも貴重な情報としてカルテ庫に保管してありました。しかし、そのカルテも年月を経るごとに増えていき、保管場所や管理が非常に困難になってきたため、電子カルテの導入を決断しました。

電子カルテは、実は単純に紙のカルテを電子化すればよいわけではありません。電子カルテを導入したものの、最初はカルテ庫にあるスタンドアロンのパソコンでしかカルテが閲覧できない状態でした。これでは電子化のメリットの半分も生かせていません。そこで、IT環境をセキュリティに配慮しながら構築し直し、「過去45年分のカルテ」をチーム医療のメンバー内で共有できる仕組みを作り上げました。

その際のポイントは、セキュリティ配慮したうえで医療スタッフの誰でもすぐに必要なカルテを閲覧できるようにしたことでした。具体的には、患者それぞれにIDを割り振り、そのIDごとにフォルダを分けます。そしてファイル名も同じIDにそろえます。さらに、個人名とIDを紐付けるExcel台帳を作成しました。カルテを探す際には、Excel台帳を使い、個人名や生年月日でIDを特定し、そのIDのファイルを探すだけで目的のカルテが見つかります。

この仕組みによって患者の情報がチーム内で簡単に共有できるようになり、現在では電子カルテがチーム医療の根幹となっています。

電子カルテの導入によって実現する業務効率化

現在、病気の治療には単にその病気を治すだけではなく、患者やそのご家族の心理的、社会的、精神的といったさまざまな問題にも対処しなければ、本当の意味での治療とはいえなくなっています。そのため、医師以外にさまざまな分野のスペシャリストの力を借りてのチーム医療は、今後ますます多くの医療現場で取り入れられていくと考えられます。そして、チーム医療を実現するために欠かせないツールのひとつが電子カルテです。スペシャリスト同士の情報共有はもちろん、カルテの保管、管理など医療現場での業務効率化にも大きく貢献する電子カルテの導入を、ぜひ検討されてみてはいかがでしょうか。

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