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「イクメン国家」スウェーデンに学ぶ、柔軟な働き方

ライフバランス

ジェンダー平等の実現度が高く、女性にとって良い国ナンバー1と呼び声の高いスウェーデン。男性の育児休暇取得率は約90%で、子育てに良い国としてもナンバー1といわれている「イクメン国家」でもあります。その理由には、ファミリー・フレンドリーな政策と、時間に柔軟性のある働き方が関係しているようです。女性を労働力として巻き込みたい日本は、スウェーデンから何を学べるでしょうか。

女性が社会で活躍し、子育てしやすいスウェーデン

スウェーデンは、さまざまなジェンダー平等を図る調査において高順位の常連です。例えば、世界経済フォーラムが発表する「ジェンダー・ギャップ指数」を取り上げてみましょう。女性の経済および政治参画、教育、健康などを評価したものですが、2016年スウェーデンは第4位にランクインしました。ちなみに、日本は111位とのことです。

また、米国のコンサルティング会社とペンシルバニア州立大学が共同で行った「世界一の国」調査において「女性にとって良い国」また「子育てに良い国」という項目で第1位に輝きました。この背景には、学位の3分の2は女性が取得しているというスウェーデン女性の教育レベルの高さや、職場におけるジェンダー平等、そして育児休暇(以下、育休)制度と育児中の労働時間短縮制度(時短制度)にあると分析されています。

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ファミリー・フレンドリーな政策と社会が「イクメン」を促進

女性の経済参画のためには、男性の家事・育児参画が大切です。スウェーデンでは育休制度と時短制度を、女性だけでなく男性も活用しており、男性の育休取得率は約90%と高くなっています。それを支えているのは育休制度の仕組みです。

年間のうち取得できる有給育休は、父親・母親合わせて480日。そのうち90日は相手に譲ることができず、取得しないと消滅してしまうため、多くの男性が取得するのです。また、子どもが8歳になるまでの期間に、育休を分割して取得できるようになっています。

90%という父親の高い育休取得率の支え役には、会社側の理解と受容も挙げられます。スウェーデンでは男性の育休取得が社会にとって当たり前と考えられており、会社側に制度の活用を受け入れる体制ができていることも取得率の向上を促しているのです。

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一方、日本人男性の育休取得率は、2016年度で3.16%(厚生労働省発表)。比較可能な1996年度調査開始からは過去最高でしたが、スウェーデンの90%には足元も及びません。日本の育児・介護法では、子どもが1歳になるまでに1年間育休を取得可能です。

男性の育休取得を促す施策として、父母ともに育休を取得する場合は、それを2カ月延長し、1歳2カ月に達するまでの間に、それぞれ1年まで休業することが認められる(パパ・ママ育休プラス)制度等が実施されています。スウェーデンに比べると期間が短いにもかかわらず、制度を活用しきれず育休取得率が上がらないのには、育休を取りづらい会社内の雰囲気が影響していそうです。

スウェーデン人男性が育休を取得しやすい背景には、元々の労働時間も日本と比べてはるかに短く、男性が家事や育児など家庭参画することが当たり前と考えられているということが挙げられるでしょう。

高度成長期には残業が美徳とされ、男性は外で仕事をするもの、女性は家を守るものという固定観念があった日本も、1980年代後半には長時間労働是正の動きがはじまりましたが、社会的な価値観の変化は一朝一夕にはすすんでいないようです。男性の家庭参画について、もう少し詳しく見てみましょう。

1日6時間勤務?短くて柔軟な労働時間と家庭参画の関係

経済協力開発機構(OECD)が発表した1日の時間の使い方に関する調査から、スウェーデン人男性は育児に積極的に参画し、家事も行っていることがわかっています。

2016年に発表された調査において、スウェーデン人男性は、平均して1日当たり家事に79分、家族のケア(育児・介護)に17分使っていることがわかりました。女性は95分および25分となっており、ほかの先進国に比べ、男女差が小さいことが特徴です。

日本はというと、日本人男性の1日当たり平均家事時間は24分、家族のケア時間は7分となっています。女性は199分と26分になっています。

スウェーデンでは、子育て中かどうかに かかわらず、労働時間が長くありません。同調査の1日当たりの労働時間にも着目してみましょう。スウェーデン人男性は、268分(通勤時間を含めると289分)となっていて、OECD加盟国の平均261分(295分)と同程度です。

一方、日本人男性は、375分(425分)です。日本人男性は、スウェーデンだけでなく、ほかの先進国と比較しても圧倒的に家事時間が短く、また、労働時間が突出して多くなっています。スウェーデンでは男女ともにワークライフバランスのとれている一方、日本ではワーク偏重の男性とライフ(家事・育児)偏重の女性になっていることが見てとれます。

さらにスウェーデンにおいて男性の育児・家事参画を可能にしている要素のひとつに、労働時間の柔軟性が挙げられます。2013年には企業の約半数が、8割以上の従業員にフレックスタイム制を導入していました(欧州企業調査)。労働時間法(2014年)において、従業員は午前7時から9時の間に始業し、午後3時から5時の間に退社できる権利が認められていることもあり、早朝勤務も多くなっています。

育児中の制度に着目してみると、子どもが8歳になるまでは勤務時間を短縮可能であり、時間の柔軟性がさらに高くなっているのです。

ほかにも国主導で「1日6時間勤務制」の実験を行ったり、すでに6時間制を取り入れている企業があったりと、労働時間の削減および働き方改革に、国や企業単位で積極的に取り組んでいます。

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合理的に、優先順位を明確にして働く

とはいえ、スウェーデン人は、どのように短い労働時間で業務をこなしているのかと疑問に思う方もいるでしょう。

スウェーデン人は合理的で、優先順位が明確といわれます。スウェーデンは男女ともに、家庭や子育ての優先順位を高くつけています。1日の有限な時間のなかで仕事と両立しようと考えたとき、働く時間を柔軟するのは合理的といえます。

残業をしないように仕事も効率的に行うため、業務の優先順位をはっきりと決めるのです。業務量が多すぎる場合は、残業を解決策とせず、上司に相談し、サポートをつけてもらうなどで対応をはかります。残業は評価されるものではなく、部下が残業している上司は、管理能力が低いと見なされるので、部門全体として効率的な仕事を行うために、合理的な判断をするのです。

柔軟に働ける社会は、ファミリー・フレンドリーな社会

女性の経済参画のためには、男性の家事・育児参画が欠かせません。男性が家事や育児に参画できるようにするには、男女双方が柔軟に働ける社会が大切です。スウェーデンの取り組みから、日本が早急に行うべき働き方改革の方向性が見えてきたような気がしますね。

それは、長時間労働の削減とフレックスタイムなどの柔軟な労働時間を可能にすること。そして、育休制度の活用とそれを可能にする社内の体制の確立。さらに、仕事や家庭への価値観が変化してきている現在、一人ひとりが人生や仕事の優先順位を明確に、合理的に取捨選択して働くことが大切なのではないでしょうか。

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