情シスのためのストレス対策

職場/企業

現代のビジネスにおいて、ネットワークで構築されたシステム抜きに業務を行うことは考えられません。それらのシステムが、24時間いつでも正常に動くよう管理をしているのが、「情報システム」のスタッフです。略して「情シス」とも呼ばれています。

しかし、基幹システムの保守やPCに関する問い合わせ対応などで、情シスは業務負担が増大しているという問題を抱えており、情シス社員のストレスは計り知れません。今回は、そのストレスの原因と対策について考えていきましょう。

基幹システムの多様化により、情シススタッフの負担が増大

基幹・顧客管理・販売管理システムなどを支えるサーバーやクライアントPCなどを、正常に運用できるよう管理するのが情シスの仕事です。作業には、基幹システムや販売管理システムと管理業務を統合するなど複雑なものが多く、多様化した運用の要望にも対応しなければなりません。情報システムが社会インフラとして活用されている現代では、妥協を許さぬ厳しい仕事であり他部署とは違ったストレスがかかる職場だと言えるでしょう。そのうえ今日では、経営的に売上を生むことのない間接部門であるため人的資源が乏しくなる傾向にあり、情シスの負担は増大するばかりです。

評価されにくい情シス

業務には専門的な知識や論理的な頭脳に加えて忍耐力が求められますが、間接部門であることに加え、システムは正常に動くのが当たり前と考えられているため、他部署に比べると評価されにくい職場であると言えるでしょう。

「1人情シス」の現状

業務効率化による人件費削減のあおりを受け、中小企業など規模の小さな事業所では、情シスを最少人数である「1人」で運用しているケースも珍しくありません。このようなケースを「1人情シス」と呼んでいます。

もともと人的資源が充分ではなかったところに人員削減となれば、残されたスタッフにますます大きなしわ寄せがくることは当然でしょう。就業時間内には社内ヘルプデスクのような雑用的な業務を優先せざるを得ず、本来の業務は後回しになり、残業が避けられない状況に陥ってしまうのです。

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情シスにのしかかるストレスの原因

このような状況下、孤軍奮闘している情シスの社員は想像以上のストレスに日夜さらされています。1人情シスのストレスの主な原因を以下で見てみましょう。

「雑用が多い」「トラブル対処」

「使い方がわからない」「動かなくなった」などの問い合わせに対応する社内ヘルプの業務に追われる情シスのスタッフは少なくありません。PC設置や移動などはしかたがないにしても、簡単なオペレーションの質問や、パスワードを間違えてロックがかかってしまったなど初歩的な操作ミスでも連絡が入ります。

最初は丁寧に教えていても、日々の要望が増えていくと、情シスのストレスが拡大していきます。また、操作でのミスをトラブルの原因とするような厄介なケースもあるでしょう。

トラブルが起きると、ソフトウェアが原因なのかハードウェアが原因なのか調べる必要があります。ネットワークの切り分けをしながら、原因を突き止めるためには相応の時間を割かねばならず、ほかの業務がストップしてしまうことからストレスになることはあるでしょう。

発達するテクノロジーや技術についていけない

各IT企業は、こぞって新技術を開発し、市場に投入してきます。技術革新が目まぐるしいスピードで進歩している状況では、新しい技術やスキルを向上させるために、それ相応の時間をかける必要があります。しかし、人員不足で新たなスキルを身につける暇もないまま業務に対応するには限界があります。

情シスの業務内容がわからない

企業は縦割り・横割りの組織で成り立っています。これらは、経営者の考え方や社風によって大きく左右される傾向が強く、情シスは業務分担があいまいになりがちです。

そして、業務内容が明確でないことから、PCやシステムでの相談・問い合わせだけではなく、雑用的な業務まで担当することになってしまい、情シスの業務自体がわからなくなってしまう場合が少なくないようです。

長時間労働が健康に与える影響

以上のようなストレスが長時間続くと、肉体的な疲労や疾患だけではなく、精神的なダメージを受けます。長時間労働が脳や心臓疾患系に影響を及ぼすことは、以前から世界中で研究をされてきています。そのため、日本では平成18年から労働安全衛生法を改定し、長時間労働を行ったときは産業医の面談を義務付けるなどの指導を行っています。

しかし近年では、長時間労働による心因性の疲労による自殺者の増加が問題視されています。長時間労働と心因性疾患の関連について医学的なエビデンスはまだ少ないものの、労災申請数においては脳・心臓疾患の申請数よりはるかに件数が多いのが特徴です。

そのため、厚生労働省は2016年度から50名以上の事業所を対象に、精神的不調の早期発見として「ストレスチェックテスト」の実施を義務付けました。

特に情シスは労働時間が長くなりやすい職種のため、長時間労働やストレスが体へ悪影響を及ぼす可能性があることを自らが認識しておかねばなりません。

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情シスのストレス対策

かかえるストレスが大きくなってきても、特に1人情シスの場合は、相談する同僚や先輩もいないため、精神的に閉じこもることがあるかもしれません。

また、仕事が終わらないのに残業時間を削減されたり、退出を促されたりする「時短ハラスメント」も話題になっています。タイムカードを押してから業務を行う、あるいは自宅に仕事を持ち帰るサービス残業が横行するようになると、何のための「働き方改革」なのかわからなくなります。

ストレスをためない新しいムーブメント「マインドフルネス」

マスコミで報道されているような長時間労働は、健康をむしばむ大きな問題です。そのため政府は、通勤時間を労働時間にあてられる「テレワーク」(在宅勤務)なども積極的に導入することを推奨しています。しかし、それによって個人的なストレスがなくなるわけではありません。

ここでは、自分でできるストレス対策として、近年IT企業が採用しはじめた、ストレスをコントロールする手法「マインドフルネス」をご紹介しましょう。

  • マインドフルネスとは

マインドフルネスはアメリカで生まれたマインドコントロール法です。日本仏教の「瞑想(めいそう)」が原点と言われています。瞑想から宗教的な要素をすべて取り払い、過去でも未来でもない「今」だけを見つめることで雑念を取り払い、心をおだやかにすることだけを目的にしています。

日本企業でも採用する企業が増え始め、効果を上げているようです。

やり方は座禅をイメージすると理解しやすいでしょう。下記のようにやってみてください。

  1. 静かな部屋に座り、背筋を伸ばして座ります。座る場所は床でもイスでも構いません。
  2. ゆっくりと目をつぶり鼻からの呼吸を意識します。鼻のなかを空気が通り、お腹や胸が膨らんだりへこんだりする様子に集中します。
  3. もし、過去の嫌な思い出などの雑念が浮かんできたら、「雑念、雑念」と心のなかでつぶやいて打ち消し、元の状態に戻します。
  4. 次第に気持ちが安定してきたら、周りの状況を感じてみましょう。空気の流れや温度、部屋の状態などを感じてみましょう。
  5. 時間(10分ほど)が経ったらゆっくりとまぶたを開けていきます。

終わった直後には、非常にすがすがしい気持ちを味わえるでしょう。やり方は、インターネットの動画サイトでも簡単に入手できますので、スマホさえあれば1人でもどこでも簡単に実践できます。ぜひお試しください。

情シスのストレスを軽減するために

IT化が急速に広がる現代社会。このような労働環境のなかで情シスの社員が生き残るには、精神的に大きな負担がかかるかもしれません。働き方改革によって、いずれは労働時間が縮小していくことも考えられますが、自ら積極的にストレスに打ち勝つテクニックを探しておくことも大切でしょう。

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